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五十嵐 和希
INTERNET ADVERTISING
大手広告主企業での広告宣伝部、総合広告代理店でのプロモーション部を経験し、PLAN-Bへ入社。
企業のオウンドメディア立ち上げ支援や自社開発DMP「Juicer」のマーケティング責任者を担う。
現在は自社開発プロダクト「SEARCHWRITE」のプロダクトオーナーとしてPMFに向けた活動を担当している。
Webマーケティング媒体が近年多様化し、カスタマジャーニーにおける各媒体のコンバージョンを正しく計測するための計測タグを整理して管理できるタグマネジメントツールの重要性が増してきました。
この記事では、各広告媒体のコンバージョン計測タグをGoogle タグマネージャー(以下「GTM」と呼びます)を使って設定する方法を説明します。
GTMとは、Googleタグマネージャーの略で、Googleから提供されているタグマネジメントツールです。文字通りタグをマネジメント(管理)するツールであり、これを用いることでタグが簡単に管理できるようになります。計測タグや広告タグなどを使う際それぞれのツールから渡されたタグをサイトの対象ページのHTMLへ埋め込まなければならず、タグの追加や削除を行う度にその都度HTMLを編集するのは、大きな手間となります。
この問題を解消するのが、タグマネジメントツールです。これによって、毎回編集しなくてもいいように、管理画面上から簡単にタグを埋め込めるようになるのです。
GTMを導入することでできるようになること
・タグの追加などを行う際HTMLを編集しなくてよい
・管理画面からサイト内に設置されたタグを確認できる
・権限付与でタグの設定作業を代理店などに依頼できるようになる
・Webページの表示速度低下を防ぐことができる
・プレビューモードで設定が反映できているか確認できる
大きなポイントは、HTMLを編集せずにタグの追加などができる点で、毎度HTMLファイルを編集してアップロードしてという作業がなくなります。これだけで大幅に工数を削減できるので十分なメリットといえます。
また多くの場合、ページのHTMLの運用や管理はシステム担当者が行います。そのため、タグを追加するとなるとシステム担当者の日程調整からやらなければなりません。しかし、広告担当者などがGTMを使うことができれば、作業にかかる人的リソースを削減できるため、非常に効率的といえます。
GTMを使うにあたってまずはアカウント設計を考えましょう。
GTMのアカウント構造は「アカウント」と「コンテナ」という2つの層で構成されています。
アカウントとはコンテナを管理するグループを指します。サイトの管理会社ごとに1アカウント、で分けるのが一般的です。
コンテナとは実際に設定を行っていくサイトを表します。1サイト(または1ドメイン)ごとに1コンテナ、で分けるのが一般的です。
サイト用のコンテナを用意したら、その後はコンテナ内にある設定作業環境「ワークスペース」で設定を行っていきます。
ワークスペースとは実際にGTM上で設定変更を行うための作業環境です。無償版のGTMでは1コンテナに対し、上限3つまで同時に利用が可能です。それぞれのワークスペースは独立しています。なので、あるワークスペースで変更した内容は、更新が反映されるまでは他のワークスペースへ影響を与えない仕組みになっています。
注意しなければならないのは、設定変更内容の反映は1つのワークスペースごとで行う必要がある点です。
そのため1つのワークスペースでいろんな設定変更をしようとした場合は、全部の設定変更が完了してからでないと反映してはいけません。設定途中のタグなどが存在した状態で反映してしまうと、設定途中のままそれが反映されてしまうからです。
このことから、タスクごとでワークスペースを分けるということを意識しましょう。
タグが正しく発火しているかどうかチェックするためには、GoogleChromeの拡張機能が必要となります。
chrome ウェブストア:Tag Assistant (by Google) ダウンロード
上記リンクからダウンロードして、事前に準備しておきましょう。
基礎知識を抑えたところで、設定作業の説明に移っていきます。
各広告媒体は、違うタグシステムを持っているため、GTMで計測タグを設定する時に必要なタグの種類も違います。まずは、各媒体で正確にコンバージョン計測を行うために必要な設定をまとめてみました。
Google広告 | コンバージョンタグ コンバージョンリンカー |
Yahoo広告 | コンバージョンタグ サイトジェネラルタグ コンバージョン測定補完機能タグ |
Facebook広告 | Facebookピクセル |
LINE広告 | ベースコード コンバージョンコード |
Twitter広告 | ユニバーサルウェブサイトタグ |
Googleタグマネージャーを理解する上で最初に確認するべきは、タグとトリガーの関係です。簡単に言うと、タグは「モノ」、トリガーは「時」を操ります。
例えば、plan-b.com/completeというページにのみコンバージョンタグを表示したい場合は、モノが「コンバージョンタグ」、時は「plan-b.com/completeへユーザーが来た時」という設定をします。つまり、タグの設定には「コンバージョンタグ」、トリガーには「plan-b.com/completeにのみタグを表示する」と設定します。
Googleタグマネージャーが入っているページすべての中でなら何をどこに出すかというのはとても簡単にできるため、「エンジニアがいなくてもタグを設置できる」という一番のメリットをうまく利用して少人数で広告配信や効果検証を短時間で行っている方も多いです。
では、実際に画像を中心に設定までの順序をご説明いたします。
まずは、GTMアカウントを発行します。
左上の「アカウント作成」をクリック。
新しいアカウントの追加の画面になるので、「アカウント名」「コンテナ名(URL)」「コンテナの使用場所(ウェブ・アプリなどを選択)」を入力し「作成」をクリック。
Googleの利用規約を確認し、問題なければ右上の「はい」をクリック。
GTMアカウント作成後、画面にコードが表示されます。このコードを適切な場所に追加してください。
なお、上のコードはページソースの<head>の上に、下のコードは<body>の直後に追加してください。
タグを貼り終われば事前準備完了です。この後は社内のエンジニアにサイト修正などを依頼せずタグがサイト上に設置できます。今回は、Juicerのタグ設置を元に説明していきます。なお、基本的にタグ設置の場合は一律で同じ作業となります。
「新しいタグ」をクリック。
「タグの設定」をクリック。
タグの種類からカスタムHTMLをクリック。なお、ここに出ているアイコン以外のタグも基本的にカスタムHTMLを利用すればすべて入れることが可能です。
カスタムHTMLの枠にタグを追加します。HTMLと書かれていますが、JavaScriptのコードも追加できます。
タグを追加したら、次はトリガーを設定します。
トリガーの選択肢の中から、「All Pages」をクリックします。これはすべてのページにタグを吐き出すトリガー設定です。
完了したら右上の「保存」をクリック。
これで、一通りの設定が完了しました。
設定は完了していますがこれではまだタグはサイトで発火しません。サイト上にリリースするためには、公開作業が必要になります。
右上の公開をクリック。
今回公開するタグの名前と詳細を入力し、再度公開をクリック。なお、GTMはタグを更新していくタイプの管理システムなので、更新する際は更新完了まで以前の設定が使われており、「いったん止めてから作り直してリリース」というような面倒な設定は一切いりません。
これで設定完了です。
設定し終わって終わりではありません。設定してもそのあと正しくタグが動いているのかチェックする必要があります。対象のサイトで先ほど導入した拡張機能をクリックしてみてください。かわいいタグのキャラクターが現れます。この拡張機能を使って、実際にタグが発火しているのか確認することができます。
まず、左下の「Enable」をクリックします。
「Disable」となっていればツールがONの状態です。
ページを更新し、設定したタグが表示されていれば正しく発火しています。
こちらの確認作業はGTMで管理する際必ず行うようにしてください。
この記事を読んで頂けた方は、GTMの使い方の基礎を理解できたかと思います。
エンジニアや広告運用者にタグの設置方法を聞かなくてもコンバージョンタグや解析タグを自分の好きなところに実装できるようになります。
会社の対応速度が遅いと、実装まで1か月かかる…なんてこともあります。少しでも早く施策を開始し、他社より1歩先に出られるようにしましょう。
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