Twitter公式アカの「中の人」が運用の舞台裏を語るーー井村屋株式会社

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企業のTwitter担当者の皆さん。Twitterアカウントを上手に活用できていますか?

とりあえずやってはいるものの、フォロワーはなかなか増えないし、投稿してもいいねやリツイートがされない、と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回は、Twitterを駆使してユーザーと積極的なコミュニケーションをとり、多くのファンを獲得している、井村屋株式会社の「中の人」にお話を伺いました。

フォロワー数は11万を超え、反響が良い投稿だとエンゲージメント数が6万にも及ぶという、同アカウント運用の秘訣とは。


Twitter運用の肝は”目的”を設定すること

井村屋株式会社「中の人」

▲井村屋株式会社のTwitterアカウント「中の人」。後ろ姿で撮影に協力していただいた。


――Twitterの担当者になったのはいつ頃なのでしょうか?

中の人「僕がやりたいと手を挙げて、2012年に運用を開始しました。当時は東急ハンズさん、ゼビオさん、ケンタッキーさんなど、さまざまな企業がTwitterアカウントを活用して話題になり始めていた時期でしたね。」


――どういう目的で始めたのですか?

中の人「食品メーカーは、たくさんの種類の商品を扱っています。大手企業さんだと商品ごとにCMを打つことができるのですが、うちにはそこまでの予算がありません。ホームページだけでは、商品すべてを知ってもらうのはなかなか難しい。100種類以上ある商品をお客様に知ってもらうために、アカウントを立ち上げたんです。」


――「自社の商品を知ってもらう」。目的がはっきりしていますね。

中の人「そうですね。Twitterを運用するときには、まず目的を定めることが一番重要だと思います。目的を定めないと、達成するまでの適切な手段が変わってくるので、しっかりと決めました。


たった2日でフォロワーが数百から1万に増えた「バズ」の力

井村屋株式会社Twitter

▲「中の人」は、商品に関連するキーワードを含んだ投稿をチェックし、商品の意見・感想を日頃から気にかけるようにしている。同じ意見が多いときには、商品開発部門に内容を伝えることもあるという。


――Twitter運用に関して、普段どのような業務をしているのですか?

中の人「運営のスタンスは当初から変わらず、『朝のあいさつ』『返信』『サーチチェック』『ユーザーさんとのコミュニケーション』『できればその日最後のツイート(18時くらい)』がいつもの業務内容ですね。新商品が出たタイミングであれば、告知をするようにしています。他業務との兼ね合いがあるので、毎日スキマ時間でやっています。」


――井村屋さんの「中の人」は、ユーザーさんとのコミュニケーションが盛んなイメージがあります。

中の人「ありがとうございます!楽しみながらユーザーさんとコミュニケーションをとらせていただいています。会話が盛り上がってきたら、その日やらなくても良い業務はリスケして、Twitterに集中することもあるんです(笑)。」


――社内でも、Twitterアカウントの存在意義がきちんと理解されているんですね!Twitterを始めて、フォロワーが大きく増えた転機のようなものはあったのでしょうか。

中の人「始めてから2ヶ月くらいしたタイミングです。【『ガリガリ君リッチコーンポタージュ』を温めたらコーンポタージュスープになるか確かめてみた】(http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1209/04/news054.html)という企画がネットでバズっていたのを見て、『うちのあずきバーを温めたら、おしるこになるんだけどなあ』と思ったんですよ。それで、あずきバーを実際に温める様子を写真に撮って投稿しました。」

中の人「あずきバーは、もともと『ぜんざいをそのままアイスにする』というコンセプトで生まれたものなので、これは社員にとっては当たり前のこと。ですが、このタイミングで投稿すれば、ユーザーさんに喜んでもらえるのではないかと思ったんです。」


――どの投稿も4桁を超えるリツイートですね!これらの投稿をきっかけに、フォロワーはどのくらい増えたのですか?

中の人「当時は数百人くらいだったと思うのですが、投稿後に1万人以上になりました。1万人を超えてからは雪だるま式にフォロワーが増えていったので、この出来事が大きな転機だったと思います。『バズ』の力を思い知りました。」


――バズに便乗する形で投稿した内容が、大きな反響を呼んだのですね。話題になる投稿をするために、心がけていることはありますか?

中の人「僕は他のバズに便乗することが割と多いので、ネットで話題になっているものをチェックして、使えるものがないかを探しています。まとめサイトを見ると、ユーモアに溢れた鋭いコメントがたくさんあるので、投稿コメントを考えるときに参考にさせていただいているんですよ(笑)。あとは、『今日は◯◯の日』といった記念日に商品を絡めた投稿をする、とか。山芳製菓さん(@yamayoshiseika)は、今日は何の日かを毎朝発信してくださるので、それをチェックして考えるようにしています。」


――投稿内容は時間をかけて考えているのですか?

中の人「いえ!エイプリルフールやハロウィンなどの大きなイベントがあるとき以外は、投稿内容を事前にあまり決めないようにしています。事前に決めてしまうと、内容がつまらなくなってしまうことが多いので。その場の状況に合わせて、あまり時間をかけずに投稿するようにしています。」


ユーザーとの理想の距離感は”となりの井村屋さん”

あずきたっぷりあずきバー


――投稿がバズっただけでは、フォロワーは増えても、これだけ多くのファンは獲得できなかったと思います。「ファンを獲得する」という視点で、意識していたことはありますか?

中の人「ユーザーさんとのコミュニケーションを大切にしています。大切にするといっても、ただ会話を続ければいいというわけではありません。ユーザーさんとの距離感が大事ですね。」


――「ユーザーとの距離感」ですか。

中の人「そうです。リアル店舗の接客をイメージすると、分かりやすいかもしれません。例えば、お店に入ったときに、店員が他の店員や常連さんとばかり喋っていたら、嫌な気持ちがしますよね?これってネットでも同じだと思うんです。

僕が同じユーザーさんとばかり長々と喋っていたら、他のユーザーさんは距離を感じて離れていってしまう。
”となりの井村屋さん”的な存在が理想ですね。ユーザーさん同士が楽しく会話をしている中に、『企業が失礼します〜。』と、お邪魔させていただいているような感じで。

なので、よっぽどのことがない限りは、1〜2回のやり取りで会話は終わらせるようにしています。もし会話がものすごく盛り上がったときには、なるべくみんなを巻き込みながら会話するとか。」


――コミュニケーションを楽しみつつも、一歩引いている距離感が絶妙に表現された言葉ですね。企業さん同士で会話をされているシーンをよく見かけますが、あれは事前に打ち合わせをしてやっているのですか?(笑)

中の人「『しているものもあれば、していないものもある』と答えておきましょう(笑)。1つ公開しますと、キングジムさん(@kingjim)との定番ネタになっている『体育館裏(屋上)への呼び出し事案』(https://togetter.com/li/830482)は、筋書きのないドラマです(笑)。」


――これからも楽しみにしています(笑)。Twitter運用をする前と後で、何か目に見える変化はありましたか?

中の人「あくまでも商品を知ってもらうことが目的なので、『売り上げがこれだけ上がった!』みたいな話はできないんですよね。ただ、先程少し触れたように、Twitter上で『買ったよー!』と商品購入のコメントしてくださる方が多くいらっしゃったり、取引先に『話題になってるね』といった声をかけていただいているようですので、商品の認知の役に立てているのではないかと思っています。

以前、伊藤久右衛門さん(@itohkyuemon)の『中の人』ともお話したのですが、TwitterマーケティングのKPIって、1年くらい運用してみないとどう設定すればいいか分からないんですよね。企業の業種や目的によっても、見るべき指標や数字の大きさはそれぞれなので。

だからまずは運用してみるのがいいんでしょうね。そこから自分達が取れる数字が分かりだしたところで、KPIを設定すればいいんだと思います。」


自社に合ったやり方を見つけることが、Twitter運用の第一歩

井村屋株式会社「中の人」


――最後に、企業のTwitter担当者にメッセージをお願いします!

中の人「Twitter運用をするにあたって、参考になる企業はたくさんありますが、『◯◯(会社名)のようなアカウントにしたい』という風には考えないことです。なぜなら企業によって目的は違うし、業種によっても方法論は変わってくる。

目的をしっかり定めた上で『誰に』『何を』伝えるかを意識して運用するのがいいかなというのが、5年ほどTwitterを運用してみて僕が思ったことです。僕達と一緒に、仲良く元気よく良識のあるTwitterライフを送りましょう!」


まとめ

井村屋株式会社の「中の人」が話してくださった内容から、ポイントを抽出しておさらいします。

  • Twitterを運用する目的をしっかり定める。(目的によって手段は変わる。)
  • 投稿をバズらせるために、話題になっていることに常にアンテナを張っている。
  • 話題になっている内容と、自社の商品を結び付けられないか考えている。
  • ユーモアのある投稿をするために、まとめサイトのコメントなどを参考にしている。
  • フォロワーが1万を超えたら、自然とフォロワーが増えるようになっていった。
  • ユーザーとの適切な距離感は、”となりの井村屋さん”。
  • 周りがしらけないように、ユーザーや企業との会話は1〜2回のやり取りで終わらせる。
  • 企業のアカウントを参考にはしても、真似はしない。

Twitterアカウントの運用は1人で担当する企業が多いため、ある意味孤独な戦いです。今回紹介した井村屋株式会社のように成功している企業を参考にしながら、自社に合った運用方法を見つけてみてはいかがでしょうか。