2021.08.31

松本 健吾

MARKETING

ホワイトペーパーとは?営業資料との違いやシーン別の作成方法を解説

WRITER

松本 健吾

新規事業統括本部 マーケティング部

京都大学を卒業後、2020年に新卒として株式会社PLAN-Bに入社。学生時代からSEOコンサルティングやweb広告運用など幅広いWebマーケ手法に取り組んだ。現在はオウンドメディアPINTO!の編集長に抜擢され、メディア運営の指揮を執っている。

目次
    1. ホワイトペーパーとは「報告書」のこと
    2. ホワイトペーパーの3つの効果
      1. 顧客の獲得
      2. セールスに有効
      3. 顧客の教育ができる
    3. ホワイトペーパーと営業資料の違い
    4. ホワイトペーパーに記載する内容とは?
      1. ノウハウ・知識を提供
      2. 既存商品の紹介
      3. 商品を活用した結果
      4. リサーチ結果
    5. ホワイトペーパー作成時のポイント5つ
      1. 事前準備を念入りに
      2. ストーリーで自分事化
      3. 視認性を意識
      4. 権威性を意識
      5. ターゲットの目線で作成すること
    6. ホワイトペーパーの作り方をシーン別に紹介
      1. 対見込み顧客の場合
      2. 対潜在顧客の場合
    7. まとめ:ホワイトペーパーはBtoB事業で有効

ホワイトペーパーとは、マーケティング用語で企業の自社商品やサービスに関する報告書のことをいいます。

主にBtoB事業でのマーケティング手段として効果があり、見込み顧客の獲得に役立ちます。

今回はホワイトペーパーとは何か、その目的や効果について解説します。

さらに、作成時のポイントや顧客別で効果的な作り方についてもご紹介しますので、「BtoB事業をやっている」もしくは「今後やっていく予定」という法人の方はぜひご覧ください。

ホワイトペーパーとは「報告書」のこと

ホワイトペーパーといえば、欧米で政府が発行する公開報告書(いわゆる「白書」)のことでしたが、現在は冒頭でお伝えしたようにマーケティング業界において、「報告書」を意味します。

ホワイトペーパーは単純な製品・サービスのセールス資料だけでなく、ターゲットに向けたテーマに関する研究や調査結果、企業の培ってきたノウハウなど、有益な情報を提供するWeb上の資料です。また、ホワイトペーパーのページ数は2~3ページなど軽めのものもありますが、基本的に10〜20ページ程度が多いです。

ホワイトペーパーは、近年のWebマーケティングで見込み顧客を獲得するために必須のツールともいえますが、その効果や作り方について詳しく見ていきましょう。

ホワイトペーパーの3つの効果

BtoB事業をする際、マーケティング手段としてホワイトペーパーを取り入れるとどのような良い点があるのか、顧客の獲得・セールスへの有効性・顧客の教育の3つの効果に分けて解説します。

顧客の獲得

ホワイトペーパーの配布は、Webページに顧客のメールアドレスなどの顧客情報を入力してもらい、ダウンロードで行います。言い換えれば、「有益な情報との引き換えに連絡先を教えてくださいね」ということです。

これは、顧客獲得が何よりも大事なBtoBマーケティング担当者には大きなメリットと言えるでしょう。

顧客の課題を解決する方法を提示したホワイトペーパーは、見込み顧客の獲得に繋がります。またダウンロードをした顧客が今は購入に繋がらなくとも、連絡先は獲得しているため別のテーマで作成したホワイトペーパーを送ることも可能であり、潜在顧客の獲得にも繋がっています。

セールスに有効

世の中がコロナ禍となり展示会やセミナーが開催される機会が激減し、顧客獲得の手段が失われました。それに伴いオンラインでの対面営業は展示会などとは違い、顧客獲得の難易度は上がりました。

そんな中、ホワイトペーパーの果たす役割が重要になってきている上に、セールスに繋げる有効な手段の1つとなっています。

顧客の教育ができる

ホワイトペーパーは、顧客にとって価値のある情報の提供からブランド力の向上に繋がり、顧客がその企業に対して持つイメージを良くすることが可能です。

有益な情報を発信することで、企業や製品、サービスを知ってもらうきっかけを作り、信頼構築の手立てとなるでしょう。

つまり、最初は関係性の浅かった顧客を、その企業のファンに育てることができるのです。このような顧客の教育こそが、ホワイトペーパーの1番の効果と言えます。

ホワイトペーパーと営業資料の違い

ホワイトペーパーと混同されやすい資料が、参考資料(営業資料)です。この参考資料は、企業が取り組んだ課題の解決方法を企業側の視点から作成された資料のことです。それに対し、ホワイトペーパーは顧客側の視点に立ち、潜在顧客を含めた見込み顧客をターゲットとして顧客の課題解決のための参考情報を提供している資料です。

参考資料には、サービス概要、機能・特徴、料金などがまとめられており、こちらの資料をダウンロードしようとする人は、既にサービスに興味を持っている可能性が高いです。一方ホワイトペーパーには、顧客の興味・関心・課題をテーマとした解決策がまとめられています。サービス自体に興味がなかったとしても、ホワイトペーパーのテーマに興味を持てばダウンロードする可能性が高いといえるでしょう。

それぞれのメリットを有効活用するためには、まずホワイトペーパーで情報発信をし、企業を知ってもらう機会を作ります。そして、興味を持った顧客との商談時に参考資料を活用し、顧客化した後には必要に応じて別のホワイトペーパーに繋げていくことが効果的でしょう。

ホワイトペーパーに記載する内容とは?

次に、ホワイトペーパーに記載する内容について見ていきましょう。

主な内容として記載すべきなのは、ノウハウ・知識や商品の紹介、商品の活用結果、リサーチ結果などです。

ノウハウ・知識を提供

まず、企業の持っているノウハウを提供する方法についてご紹介します。

BtoBのマーケティング会社を想定した場合、仕事に役立つマーケティング手法をさまざまな角度でホワイトペーパーを活用して配信していくことで、企業の認知だけでなく、有益な情報を得た顧客から信頼を得ることができます。これは潜在顧客向けのホワイトペーパーに多い切り口と言えるでしょう。

知識で言えば、特定業界の「用語集」なども比較的提供しやすいコンテンツとなります。 このように、ターゲットのニーズを多角的に分析し、求められているノウハウや知識を必要に応じて記載することが重要です。

既存商品の紹介

現在提供している商品やサービスをわかりやすくグラフやイラスト、数字を含めて紹介していきましょう。

その商品やサービスの仕様・特徴・価格などを、自社と他社を含め数社と比較した資料を作る方法がおすすめです。

このホワイトペーパーは、商品やサービスの比較を手間をかけずに迅速にしたいというニーズに応えたものであるため、見込み顧客には有効な提案方法です。

潜在顧客の場合でも、課題解決で興味を惹くことができていれば商品やサービスの情報が必要になってくるでしょう。ホワイトペーパーには記載しておきたい、基本的な情報となります。

商品を活用した結果

ホワイトペーパーに商品を活用した結果を書く理由は、実際に商品が利用できない顧客に活用後のイメージをしてもらうためです。これにより、商品の購入を長らく検討している見込み顧客の背中を押すことができます。

商品を活用した結果については、さまざまなパターンを乗せておくことによってより多くの顧客に対して寄り添うことができる、有効な記載内容と言えます。

リサーチ結果

企業が作成したアンケート結果や、政府関連団体や業界団体により発行されている調査レポートをまとめてホワイトペーパーに載せることは、有益性が高いとされます。さらに顧客からの信頼構築にも貢献できることでしょう。

また、展示会への出展や自社開催の勉強会イベントなど、製品やサービスのアピールにつながるイベントレポートをホワイトペーパーで配信するメリットが大きいです。有名イベントであれば、顧客の興味に繋がります。

ホワイトペーパー作成時のポイント5つ

ホワイトペーパーを作成していく上で、気を付けたいポイントをご紹介します。
念入りな事前準備・ストーリーで自分事化・視認性の意識・権威性の意識・ターゲットの目線で作成の5つです。

どのポイントも重要なポイントとなりますので、しっかり理解しておきましょう。

事前準備を念入りに

念入りな事前準備により、良いホワイトペーパーが作成できます。具体的には、ターゲット設定・構成の作成・結論の決定です。

マーケティングにおけるペルソナの設定と同じようにホワイトペーパーを読んでもらいたいターゲットを明確にすることで、どのようなターゲット市場に向けて作成すべきか、作成の方向性も決まるでしょう。

さらに、ターゲットの好みや知りたい情報が見えてきます。
構成は、表紙、目次、本題、会社概要・問い合わせ先(オファーページ)の順がよくある構成です。本題がメインで、課題説明、分析、解決、どのように解決しているかといった紹介の流れになります。

最後に結論ですが、結論は先に明示すべきです。ストーリーの基本とされる起承転結の構成では、結論を待ち切れず、離脱の原因となるためです。タイトルや見出し文、冒頭のイントロダクションなどで先に結論を明示し、その根拠を論理的に解説していきましょう。

ストーリーで自分事化

ホワイトペーパーの内容をターゲットが自分事として読めるようにすれば、購買意欲を引き起こすことができます。

想定しているターゲットの状況、サービスや商品を利用することで実際に得られることなど、ホワイトペーパーを読むことで体験できるようなストーリー性を意識することが大切です。

例えばターゲットが閉鎖された空間のウィルスに悩んでいると仮定し、その企業の製品がいかに迅速に換気だけではなく、空気洗浄しウィルスの抑制ができることを数字や過去の事例を利用して説明したとします。結果的に、顧客は自分事として捉え、商品を購入することでどのような効果が得られるかをイメージすることができるでしょう。

視認性を意識

ホワイトペーパーの表紙をめくった瞬間、次のページの9割が文字で埋め尽くされていたら、読者は読み続けたいとは思いません。

ページ構成を考えるにあたって、1ページあたりの「ビジュアル」と「テキスト」の配分にはくれぐれも注意しましょう。数字とグラフを使い必要なデータをわかりやすく伝えれば、読みやすくコンテンツも充実したホワイトペーパーになります。

ビジュアルといっても写真やイラストだけではなく、余白を作って誌面にメリハリをつけたり、強調したい言葉をキャッチコピーのように記載するのも効果的な方法と言えます。

権威性を意識

企業で向き合ってきた課題を解決する中で得られたデータを数字として見せることで、ホワイトペーパーに権威性を持たせられます。この方法は、有名な企業でなくとも特定の課題に長年向き合ってきた場合、効果的な方法と言えます。

また、世間的に権威や信用のある第三者から製品やサービスを紹介してもらうことで、ブランディングに繋がるだけでなく、顧客からの信頼構築も可能になるでしょう。

ターゲットの目線で作成すること

ホワイトペーパーのようにターゲットが想定できるものを作成する際、ターゲットの目線で作成することは重要なポイントです。

もし仮に、ダウンロードしたホワイトペーパーが企業側からの目線で作成されており、商品のコストや利益率について詳しく説明されていたとしたら読む気がなくなってしまうだけでなく、企業のイメージダウンに繋がってしまうでしょう。

ターゲット目線で課題を想定し、共感を得ることが大切です。

ホワイトペーパーの作り方をシーン別に紹介

最後に、ホワイトペーパーの作り方を顧客別で見ていきましょう。

対見込み顧客の場合と、対潜在顧客の場合の2つのシーンを想定してみました。

対見込み顧客の場合

まず、対見込み顧客の場合のホワイトペーパーの作り方について説明します。製品やサービスの導入事例の紹介が、他社との比較、検討状態にある見込み顧客に対して有効な記載方法となります。

特に、BtoB領域の導入例や活用方法についてはなかなか知る術がなく、実際に製品を比較・検討している顧客にとって最も有益な情報です。

もちろん成功事例であることがポイントとなり、失敗事例では購入意欲はなくなってしまいます。提案する導入事例については、慎重に精査する必要があるでしょう。

対潜在顧客の場合

潜在的に課題を感じている顧客に対して、その課題に気づき顕在化することがきっかけになって商品やサービスの検討が始まる可能性があります。

顧客の興味を惹きつける課題、課題の解決を提案できることが重要です。提案するテーマは、トレンドを意識した時流に乗ったものや、新しいものなどが一般的に興味に繋がりやすいと言えるでしょう。

また、潜在顧客に興味を持つ方法として、その商品やサービスによって課題解決をする内容の「ストーリーを漫画コンテンツとして提供すること」が挙げられます。

製品パンフレットとは違った角度からのアプローチをすることによって、潜在顧客の興味を惹けることでしょう。

最後に潜在顧客をターゲットにする際、理解できるか想定ができない専門用語はなるべく避け、伝わりやすい言葉を選ぶことをおすすめいたします。

まとめ:ホワイトペーパーはBtoB事業で有効

今回は、ホワイトペーパーの目的や効果などについて解説しました。

ホワイトペーパーは、しっかり作り込むことで相手との間に信頼を構築ができる、とても良いツールと言えるでしょう。

ホワイトペーパーを企業が提供する目的は、顧客に有益な情報を与え企業の信頼構築に繋げ、その先の顧客獲得やサービスの発展を後押しすることです。
ポイントを押さえ作ることができれば、企業の規模や有名無名に関わらず、事業には有効な役割をもたらします。

ぜひ、ホワイトペーパーを作成してみてはいかがでしょうか。