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【Web担当者必見】制作外注時のRFP(提案依頼書)の書き方はこれだ!

Writerライター

菅原 麻衣

株式会社PLAN-B 事業統括本部付 クリエイティブユニット ディレクター

2015年に新卒としてPLAN-B入社。営業を経て、現在クリエイティブユニットのWeb制作ディレクターとして制作の進行・案件のクオリティ管理に従事。

目次
    1. RFPに記載すべき項目一覧
      1. RFPの基本的な項目
      2. 提案依頼内容
      3. 制作与件
      4. 提案書提出方法/期限
      5. 法務事項
    2. 実際のRFPサンプル
    3. RFPの役割はとってもシンプル!
    4. 社内の関係者は必ず巻き込む!
    5. 本当の戦いは公開後から始まる!
    6. まとめ

Web制作の外注を検討する際、またはコンペティションを検討する際は、外注先に「なぜWebサイト制作(リニューアル)するのか?」を深く理解してもらわないければ、Web制作企業やクリエイティブエージェンシーから、良いアイデアやアウトプットは出てきません。

本記事では、コンペ参加のWeb制作会社も納得のRFP(提案依頼書)の記載のポイントや注意点を解説していきます。


RFPに記載すべき項目一覧

RFPの基本的な項目

サイト制作に欠かせない基本項目です。特に下記の項目は、外注先のWeb制作会社で行う市場調査だけでは見えてこない、業界の知見がある発注側だからわかる!といった内容も入れて行きたいですね。

ー基本項目

  • プロジェクト名
  • Webサイトリニューアルの目的
  • リニューアルに至った背景
  • 課題
  • プロジェクトのゴール
  • ターゲット
  • 自社のUSP
  • 競合会社(3社ほど)
  • サイト公開希望日
  • 予算

など

競合について、強み弱みだけではなくその競合が市場でどんな位置にいるのか?といった内容も伝えておくとより理解が深まります。


提案依頼内容

成果物として提出してほしい内容を記載しましょう!

これが準備できていなかったらそもそも受け付けない、という選定の最低基準になります。

また、公開後に必要だったのに納品されない、という事態を防くことができます。

—提案依頼内容

  • プロジェクトスケジュール
  • 体制図
  • サイトマップ
  • サイトデザイン(必要なページ名・ページ数を添える)
  • お見積り

など

デザインは基本的にトップページのデザインを中心に提案が出てくるかと思います。

特に注力したいページやコンテンツがあり、そこのデザインも確認しておきたい!といった場合はその旨も記載しておくことをお勧めします。


制作与件

サイト制作時の前提条件的な内容になります。不明な項目は社内のシステム担当や、サイト運用の委託先企業に聞いてみましょう。

—制作与件

  • 制作範囲(デバイス)
  • 利用中のサーバー
  • SSL証明書の有無
  • 利用中・利用希望のCMS
  • 発注元からの画像提供の有無
  • 解析系タグ、広告系タグ設置の有無
  • 導入プラグインの有無
  • 以前の制作での課題点
  • 納品方法

など


提案書提出方法/期限

制作の提案書はデザインも含めると、1〜2週間(大きな提案ではそれ以上も)はかかります。制作以外の施策も同時に提案して欲しい場合は、それ以上かかることもあります。

期限をタイトに設定してしまうあまり、やっつけの提案書が出てこないように、最低でも2〜3週間ほど期間をもうけることおすすめします。

—提出方法

  • 提出期限
  • 提出先

など


法務事項

その他、契約まわりや機密保持まわりでの留意事項などを記載します。

ー法務事項

  • 契約関連事項
  • 提案書の取り扱い
  • 留意事項

など


実際のRFPサンプル

つらつらと項目をご紹介しましたが、まだ具体的なイメージが湧いていない方も多いと思います。

そこで、架空の企業のコーポレートサイトリニューアルのオリエンという設定でサンプルを作成しましたのでご覧ください。

1 制作与件

1.1  プロジェクト名:企業コーポレートサイトリニューアル

1.2  対象サイト:http://sample.com

1.3  Webサイトリニューアルの目的:
  ・サイト内情報の整理と使いやすい機能配置による顧客体験の向上
  ・企業ブランドイメージの向上

1.4  リニューアルに至った背景及び課題:
  ・2017年以降の自社の主力商品の売上低下が著しく、サイト調査の結果、
   サイト訪問ユーザーの直帰率が前年比で20%増となっていることが判明。
   
   また同時に、現状のサイト訪問者の7割以上がリピーターであることから、
   新規顧客の獲得が出来ておらず、自社ブランディングが弱いと推測される。

   要因として、競合他社のコンテンツマーケティング導入による、
   新規潜在顧客に囲い込みが考えられるため、新規潜在ユーザー獲得のための
   集客施策を同時に行えるパートナー企業を選定したい。
   集客施策(広告/SEO/その他)も同時にご提案いただけると幸いです。

1.5 プロジェクトのゴール:
  ・直帰率の抑制(75%→60%)
  ・企業認知の拡大(測定数値/手法に関してはご提案ください。)

1.6  ターゲット:
  ・20代後半から30代女性(独身、既婚者問わない)
  ・身だしなみに気をつけており、自然な商品を好む人
  ※その他ペルソナイメージはご提案ください

1-7  自社のUSP:
  ・◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
  ・◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

1-8  競合企業:
  ・○○○株式会社:サイトURL:sample.com
   同業種でほぼ同じ商品を展開している。
   価格は弊社の1.1〜1.2倍程度だが広告クリエイティブが上手いため
   シェアを奪われている感覚がある。

  ・○○○株式会社:サイトURL:sample.com
   商品ページが見やすく、サイト全体が使いやすい印象。
   デザイン参考サイトなどにも複数掲載されている。

1-9  サイト公開希望日:
   2017年10月12日(水曜日)午前11時
   ※難しい場合はご提案ください

1-10 予算:
   500万〜600万(PC/SP)※運用費は含まない
   ※プロモーション費用についてはご提案ください

______

2 提案依頼内容

  • 企画資料(Web制作について)
  • 企画資料(Web集客施策について)
  • プロジェクトスケジュール
  • 体制図
  • サイトマップ
  • サイトTOPデザイン(PC/SP)
  • 見積り(なるべく詳細に記載ください)

______

3 制作与件

3.1  制作範囲:PC/SP

3.2  利用中のサーバー:○○サーバー

3.3  SSL証明書の有無:

3.4  CMS導入について:
  WordPress(version◯◯)
  ※商品ページに導入
  ※リニューアル時もWordPressを導入したい

3.5 画像提供の有無:無(見積に費用感の記載をお願いします)

3.6  タグ設置について:
  ・Google Analyticsのトラッキングコード
  ・Juicerタグ
  ※タグの棚卸しとGTMのコンサルティングが出来る企業様を優遇します。

3.7  導入プラグインの有無:
  制作開始時において最新のプラグインを使用してください
  ※最新へのバージョンアップ対応が出来る企業様を優遇します。

3.8  以前のWebサイトでの課題点:
  ・運用が社内で行えず、更新の度に委託会社に依頼する必要があったため
   自社で商品登録、編集、お知らせの更新等を行えるようにしたい。

______

4 提出方法

4.1  提案書提出期限:
  オリエンテーションから3週間以内

4.2  提案先:
  Web販促部 菅原
  電話:03-0000-0000
  MAIL:sample@plan-b.co.jp

______

5 スケジュール

5.1  業務委託者募集公示:
  平成27年5月1日(月曜日)〜5月12日(金曜日)

5.2  オリエンテーション:
  平成27年5月16日(月曜日)13時〜

5.3  提案書提出日:
  平成27年6月2日(金曜日)14時まで

5.4  提案日:
  平成27年6月8日(水曜日)〜6月20日(火曜日)※先着順次


RFPの役割はとってもシンプル!

RFPは、課題と目的にそったアイデアを具体的にプレゼンテーションしてもらうため提案依頼書です。“発注側は何を伝えたいか考えることが仕事になるので、RFPの質によって出てくる提案書の質は変わってきます!

RFPは作って終わりじゃない!あなたを助ける味方です。

RFPの内容が明確に落とし込まれていると、発注者と外注で共通の認識が生まれるため、発注側の意図しない誤ったアイデアがだされることは滅多にありません。

また、Webサイト公開前や公開後に「依頼に沿っているか?」など制作物のクオリティ管理にも役立ちます。

ーRFPの役割

  1. 明確な文章として、発注側と外注先の共通認識になる
  2. 発注側の意図しない誤ったアイデアを開発させない
  3. サイト公開前、公開後にクオリティ管理ができる

社内の関係者は必ず巻き込む!

ずばり、課題抽出は関係する部署を巻きこんで行いましょう!

というのも、Webサイトはそれに関わる人の立場によって期待することや課題がさまざまです。販促は問い合わせの動線について強化したい、プロダクトはサービスの見せ方についてああしたい、こうしたいなど。

これらの意見をRFPに落とし込んでおくことで、提案資料選定の際、誰にどの内容を確認すればいかが明確になりますし、確認時の相手の思いつき発言も生まれにくくなり時間短縮にもつながります。

そして、個人的に最も重要だと感じることは “制作に関わったという事実が生まれる” ことです。みんな我が子は可愛いものです。関わっていたサイトが社内で話題になっていたら、当事者意識として愛着が増す気がしませんか?


本当の戦いは公開後から始まる!

RFPをしっかりと作成し外注先を決定する頃には、あなたの熱意に賛同する多くの仲間が増えているはずです!しかし、Webサイト制作は発注してからが本当の戦いです・・・

あれだけ入念に考えて準備したとしても、さまざまなところから後出しの依頼が出てきます。

忙しい中で判断すべきことも多くなり・・・本当に必要な依頼なのかどうか迷うこともあるはずです。

そんなときはRFPを振り返ってみてください。目的は?ターゲットは?その追加依頼が及ぼす影響範囲は?・・・RFPがしっかりと作成できていれば、社内・外注先と共通認識をもって判断ができると思います。


まとめ

Web制作は面倒だと感じる人も少なくないと思いますが、自社のあり方やユーザーとのコミュニケーションを改めて考える機会になりますし、多くの人が関わる分、今まで見えなかった多事業部の考えや想いを知ることができるのではないかと思います。

今回はRFPのご紹介でしたが、これからWeb制作を始めるみなさんが少しでもWeb制作親近感を持っていただければ嬉しいです。

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