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市場も急成長中!ブランドセーフティにもつながるPMP(プライベート・マーケット・プレイス)とは?

Writerライター

五十嵐 和希

株式会社PLAN-B プロジェクト推進室 ビジネス開発

2013年中途採用でPLAN-Bに入社。東日本エリアの営業マネージャーを経て、2017年にビジネス開発ユニットを立ち上げ、各種アライアンス構築活動を中心とした事業開発や、SFA/MAなどを駆使した営業支援業務に従事。

目次
    1. そもそもPMPとは?その仕組みとRTBとの違い
    2. 成長するPMP市場
    3. PMPが成長している背景
    4. 動画広告市場におけるPMPの重要性について
    5. まとめ

近年、PMP(プライベート・マーケット・プレイス)と呼ばれる広告取引市場が目覚しい成長を遂げています。特に、広告配信においてブランドイメージの毀損防止を重視する企業からの関心が高く、動画広告市場における重要性が注目されています。

本コラムでは、PMPとは何か、またRTBとはどのように違うのかなどを分かりやすく紹介するとともに、成長の背景や動画広告市場における重要性を解説します。


そもそもPMPとは?その仕組みとRTBとの違い

PMPは、掲載媒体と広告主を限定したターゲティング広告市場です。限定ではない方が広告ビジネスとしてはメリットが多いとも思われるのですが、なぜこのような市場が生まれたのでしょうか?

現在広く利用されているターゲティング広告では、広告枠の取引で入札(オークション)制が採用されています。あるユーザーがサイトを閲覧したとき、年齢・性別などの属性情報と閲覧履歴をもとに、その人をターゲットとした多くの広告候補のなかから最高入札額の広告が表示されるという仕組みです。

入札を行って掲載広告を決定する仕組みを自動化したのがRTB(リアルタイム・ビディング)です。RTBによって広告主は媒体の「枠」ではなく、狙ったターゲット層という「人」に対して広告を出稿できることから費用対効果も高く、ターゲティング広告の利用が進んでいる理由となっています。

RTBとPMPの違い

ところが、これには1つの問題があります。広告がどういう媒体に掲載されるのかを広告主側が事前に把握できないため、自社広告が公序良俗に反するサイトや悪質なサイトに掲載され、ブランドイメージを毀損してしまうリスクがあるのです。

そして、この問題を解決した仕組みがPMPです。配信先媒体をコンテンツの質が保証されたプレミアムな媒体に限定し、広告主も限定しています。PMPのなかには、RTBのように入札制ではなく固定単価制や在庫予約制を採用しているケースもあり、掲載費用は高くなる傾向がありますが、限られた広告主による限られた媒体への広告掲載により、品位のあるプレミアムな広告掲載を実現できます。

また、PMPでは事前に掲載枠を確認して出稿できるため、ユーザーの目に触れるビューアビリティが高いというメリットもあり、このようなPMPの特徴を評価する企業の利用が増加しています。

いわゆるプログラマティック広告は、下記表のように大きく4種類に大別できます。このうち、一般的にPMPとして扱われているのは黄色でハイライトした3種類です。

 オープンクローズ
RTB採用Open AuctionInvitation Only Auction
広告主と媒体が限定されていない最も基本的なRTBを採用した広告枠取引の形態。招待された(限定された)広告主と媒体だけが参加できるクローズドオークションのこと。また、在庫の予約はない。
 

在庫予約有

在庫予約無
RTB不採用Automated GuaranteedUnreserved Fixed Rate
限定された広告主と媒体だけが参加し、入札制ではなく固定単価で広告枠を取引する仕組みのこと。在庫を予約できる。限定された広告主と媒体だけが参加し、入札制ではなく固定単価で広告枠を取引する仕組みのこと。在庫予約はできない。

成長するPMP市場

では、PMPの成長の実態はどのようなものでしょうか、また将来の伸びはどのように予測されているのでしょうか?

インターネット広告代理店大手サイバーエージェントの関連会社である株式会社AJAが2017年5月から8月にかけて、主にデジタル広告業界関係者へのヒアリングにより行われた調査結果*を紹介しましょう。

それによれば、2017年のインターネット広告PMP取引市場規模は前年比約2倍の125億円、RTB取引額の12%を占める見通しで、2021年には2017年の約3倍となる387億円に達し、RTB取引額の22%を占めるであろうとされています。

インターネット広告PMP取引市場規模予測

引用:「Cyber Agent:AJA、国内プライベートマーケットプレイス市場調査を実施

静止画・動画のフォーマット別にも調査が行われており、2017年のPMP市場では、動画広告が46億円、静止画広告が79億円であり、2021年には動画広告は197億円となって、全体の51%になると予測されています。

インターネット広告PMP取引市場規模予測(フォーマット別)

引用:「Cyber Agent:AJA、国内プライベートマーケットプレイス市場調査を実施

この調査結果からも、PMPの伸びは目覚ましく、特に動画広告市場のウェイトが高くなっていることが分かります。


PMPが成長している背景

PMP市場が成長していることを述べてきましたが、背景をさらに詳しく見てみましょう。

2017年3月、YouTubeのヘイトスピーチ扇動者の動画に大手ブランドの広告が表示されていることをイギリスの新聞社「タイムズ」が報じました。この報道を受けて、数百の企業が、直ちに広告出稿を停止するという騒動に発展したのです。また2017年8月にはイスラム教過激派の動画にイギリス選挙の広告が表示されていることも報じられています。

このように消費者に、自社の製品・サービスに親しみを持ってもらいたい、理解してもらいたいと望む広告が、公序良俗に反するサイトに掲載されてしまうと効果がないどころか、逆効果にすらなってしまいます。

また最近では、botなどによりインプレッションやクリックを水増しするアドフラウドなどのサイトも増えています。

PMP成長の背景

ブランド毀損やアドフラウドを避け、品位を保った広告を消費者に届けたいと望む企業は、PMPであれば、このようなリスクをかなりの確率で回避することができることから、その利用が進んでいるのです。


動画広告市場におけるPMPの重要性について

スマートフォンやソーシャルメディアの普及によりユーザーの動画視聴が急増しており、関連して動画広告市場も急速に拡大しています。

動画広告におけるPMPの重要性

テレビCMでよく見られる広告クリエティブをWebで展開することが可能になったため、テレビCMに類似したブランドイメージを訴求する動画広告が流されています。従って、ブランドイメージに対する毀損リスクは一般のWeb広告よりも一段と高く、動画広告においては特にPMPの利用が重視されています。

また動画広告の配信においては、前述したビューアビリティに対する広告主の要求が強いこともPMP利用のウェイトが高くなる理由でしょう。


まとめ

ついに1兆円を超えたインターネット広告市場において、その中核の座を占めるターゲティング広告ですが、本コラムで説明したようにブランド毀損という大きなリスクが存在しています。

この解決としてのPMPでは、プレミアムな広告媒体への掲載を望む大手企業を始めとした広告主の利用が進んでおり、テレビCM市場にも似た市場に成長する可能性をはらんでいます。このPMPが今後どのような成長を続けるか、注目して行きたいものです。

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