PINTO!株式会社PLAN-Bの情報発信メディア

2017.09.26

五十嵐 和希

INTERNET ADVERTISING

目次
    1. まずはおさらい!DSPの仕組み
    2. 国内の主要DSPは?
    3. DSP選定で検討すべき4つのポイント
      1. ポイント1:デバイスへの対応
      2. ポイント2:連携しているSSPはどこか?
      3. ポイント3:ターゲティング
      4. ポイント4:ホワイトリスト/ブラックリストへの対応
    4. 流行りの動画広告を配信するならどのDSPが良い?
    5. まとめ

マーケティングがデジタル化し、マーケティング施策としてオンライン広告の出稿が一般化するなかで、多くのDSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)が登場しました。

それは、広告主からするとDSPの選定が難しくなったことを意味します。そこで、このコラムではDSPの仕組みといった基本的なところから、国内主要DSPの紹介、DSP選定時のポイントまでを丸ごと解説していきます。


まずはおさらい!DSPの仕組み

まずは、DSPの仕組みを簡単におさらいしておきましょう。DSPは、次のようにSSP(サプライ・サイド・プラットフォーム)と連携しながら配信面に広告を表示させています。

DSPの仕組み

【広告配信までのながれ】

  1. ユーザーがDSP広告枠のあるサイトを閲覧します。
  2. サイトは、ユーザー情報(性別、年代、興味、行動履歴など)とともにSSP(サプライ・サイド・プラットフォーム)に広告をリクエストします。
  3. SSPは提携する各DSPにユーザー情報を提供し、入札をリクエストします。
  4. 各DSPは登録済み広告のなかからこのようなユーザーをターゲットとする広告を選択し、SSPに入札します。
  5. SSPは受け取った入札のなかから最高額の広告をサイトに通知します。
  6. サイトは落札したDSPに対して、広告配信のリクエストを送ります。
  7. DSPからサイトへ広告が配信されます。
  8. サイトに該当の広告が表示されます。

私たちがサイトを閲覧したとき、広告が表示されるまでの間にこのような手続きが行われています。

「枠」への出稿では広告主がターゲットとしていないユーザーにも広告が表示されているのですが、DSPでは広告主がアプローチしたいユーザーにのみ広告を配信するため、コストパフォーマンスが高いこともDSPを活用することの利点です。


国内の主要DSPは?

そして、このような仕組みを持った数十というDSPがしのぎを削っています。国内では、特に下表に挙げたDSPがよく知られています。

DSP/運営企業 特長

ADMATRIX DSP
(株式会社フルスピード)

国内最大規模のIPアドレスデータベースとの連携により、多種多様なカテゴリからターゲットを設定可能。
Criteo
(CRITEO株式会社)
ターゲットの行動履歴に応じて表示させる「自動最適化」の評価が高い、サイト外レコメンド機能がある。
FreakOut
(株式会社フリークアウト・ホールディングス)
多量の広告枠にアクセスできるため、多くのユーザーに広告配信ができる。アトリビューション分析、レコメンドバナー配信機能など機能が豊富。
DBM【DoubleClick Bid manager】
(Google)
Google AdWordsのように、Googleが提供している広告枠に限定されず、Facebook ExchangeやOpenXなど他のSSPにも配信できる。AdWordsで使ったターゲティングやリマーケティングリストの活用が可能。
Logicad
(ソネット・メディア・ネットワークス株式会社)
シミュレーションにより複数のレコメンドプランを自動で提案、ターゲットの設定や分析が細かくできる。
MicroAd BLADE
(株式会社マイクロアド)
国内の代表的なアドエクスチェンジやSSPと連携し、国内最大規模の売上シェアを誇る国産DSP。初心者でも使いやすく分かりやすい管理画面が利用可能。
Yahoo!プレミアムDSP
(Yahoo!Japan)
日本最大のユーザー数を持つYahoo!Japanへの出稿が可能。月間3億以上のユニークユーザー数を分析する最適化機能が特長。モバイルにも対応。

DSP選定で検討すべき4つのポイント

このように、今日では特長の異なる多数のDSPが存在しています。そんななかから、自社のマーケティング戦略に最適な1社を見つけるには、次の4つのポイントから検討することが大切です。

4つのポイント


ポイント1:デバイスへの対応

DSPによっては、PCのみ、あるいはスマートフォンのみに対応しているというケースがあります。また両者に対応していても得意なデバイス、不得意なデバイスがあり、確認が必要です。


ポイント2:連携しているSSPはどこか?

DSPごとに連携しているSSPが異なるため、例えばYahoo!に出稿できるDSPとできないDSPが存在します。どのようなSSP、そして媒体と連携しているかの確認が必要です。

また、広告主がターゲットとしている層がよく閲覧している媒体が対象になっているかどうかも重要なポイントになります。


ポイント3:ターゲティング

前項で挙げた基本的なユーザー情報へのターゲティングは、概ね各社とも対応していますが、例えば地域や天気などの要素によるターゲティングを行っているDSPもあります。


ポイント4:ホワイトリスト/ブラックリストへの対応

優先して出稿したい媒体(ホワイトリスト)、また出稿しない媒体(ブラックリスト)への対応が可能かどうかもDSP選定のポイントです。そして、DSPの選定では動画広告の配信も視野に入れておく必要があるでしょう。


流行りの動画広告を配信するならどのDSPが良い?

スマートフォンの爆発的な普及や、YouTubeなど動画視聴サービスの拡大により動画市場が急速に拡大しています。この動きに伴い、動画広告市場も大きく成長しており、video-ad.netの調査によれば、2013年には132億円だった動画広告市場は2017年に640億円に達すると予測されています。

一般広告と同様、動画広告においてもDSPが大きな役割を果たしており、その選定の留意点を紹介しましょう。

まず、動画広告では、いつ、どのメディアで、どのようなユーザーの反応を得たのかというデータを動画DSPが取得し、それを踏まえて次回以降の動画広告をさらに効率的に配信する最適化機能が重要になります。

また、スマートフォンやタブレットなどでの動画視聴が多い若い世代をターゲットとしている場合、DSPのデバイス対応状況を確認することも重要でしょう。国内の主要な動画DSPには、次のようなものがあります。

DSP/運営企業 特長
TubeMogul
(株式会社チューブモーグル)

米国発の世界的事業展開企業。サイトごとの広告効果の確認や配信する地域・時間を詳細に設定できる特徴があり、モバイルにも対応。

Unruly
(アンルーリージャパン)
英国発アドテクノロジー企業。2兆ビューに達する動画視聴データや、動画に対する視聴者の感情を分析する機能などが特長。

これらのほか、動画広告配信のネットワークとしては株式会社オムニバスのOVX(オムニバス・ビデオ・エクスチェンジ)もあります。OVXは、参加できるメディアと広告主が限定されたPMP(プライベートマーケットプレイス)です。

最近では、公序良俗に反するコンテンツや著作権侵害などの不正を行うコンテンツで自社の広告が配信されてしまい、ブランド毀損につながってしまうというトラブルも各所で発生しています。

特に、動画広告の場合は認知拡大やブランドリフトといった効果が期待できる反面、不適切なコンテンツで配信されてしまった場合にはブランド毀損のリスクも大きくなってしまいます。そのため、OVXのようなPMPで動画広告を配信することでトラブルの発生を回避することも検討する必要があるでしょう。


まとめ

多くのインターネット広告がDSPにより出稿されている現在において、DSPの選定は企業の広告戦略の成否を左右する重要事項です。

数十のDSPが乱立する中で、一見同様のターゲティングにより広告を配信しているように見えるDSPにも細かく見ると様々な違いや得意・不得意が見られます。

本コラムを参考にして、ぜひ自社のマーケティング戦略にふさわしいDSPを選択してください。