
【5分でわかる】GTM(Googleタグマネージャー)の設定方法
インターネット広告
2021.06.10
2022.03.23
ライター: 川谷 咲良
Google広告での運用において、品質スコアは広告の掲載順位を決めるための重要な要素になります。
品質スコアを改善することで、クリック単価をおさえつつ、他社の広告より上位に掲載されやすくなるのです。
この記事では、品質スコアの決まり方や出稿中の広告の品質スコアを確認する方法、品質スコアを改善する方法などをご紹介します。
広告運用を考えている方や、広告に対するコンバージョン数に伸び悩んでいる方は是非参考にしてみてください。
リスティング広告の概要については下記記事をご覧ください。
品質スコアとは、他の広告と比べたときの広告の品質の目安をスコアで表示する診断指標です。
キーワード単位で1~10の数値で示され、広告やランディングページ、ユーザーの意図との関連性が大きいほど、品質スコアは高くなります。
また、品質スコアは、広告の掲載順位を決定するための「広告ランク」にも影響します。
ユーザーの検索意図やニーズを満たす広告であるほど、品質スコアは高くなり、広告ランクが上がることによって、掲載順位も高くなりやすいのです。
品質スコアが高いと、次のようなメリットがあります。
それぞれの理由について、説明していきます。
掲載順位が上がることで、多くのユーザーの目にとまりやすくなり、実際のコンバージョン効果も期待できます。
広告の順位は以下の6つの要素によって決定します。
特に広告の順位は高品質な広告、つまり「品質スコア」が高くなるほど上昇するとGoogle広告ヘルプにも明記されています。
一般的に、広告の品質が高いほど、広告の掲載順位は高くなります。つまり、広告がページ内のより高い位置に表示されます。
また、品質スコアが高ければ、実際のクリック単価を抑えることができます。
なぜなら、実際のクリック単価は上限クリック単価(入札単価)とは異なり、品質スコアや他社の広告ランクが関係してくるからです。
実際のクリック単価を算出する計算式は次のようになります。
実際のクリック単価=掲載順位がひとつ下の競合他社の広告ランク÷自社の品質スコア+1円
つまり、品質スコアを改善することで、上限クリック単価を調整することなく、広告の上位掲載が可能になるのです。
インプレッションシェアとは、広告が表示可能だった回数に対して、実際に広告が表示された割合を示すものです。
インプレッションシェアの損失は、予算によるものと広告ランクによるものがあり、広告ランクによるものの場合は品質スコアに関係してきます。
そのため、品質スコアを上げることが、インプレッションシェアの損失を抑えることにつながるのです。
広告表示オプションやその他の広告フォーマット(サイトリンクなど)を表示できるかどうかは、品質スコアが高くなるほど上昇する「広告ランク」によって決まります。
広告表示オプションとは、広告が表示される際に、広告の下部に追加で掲載できる情報のことです。
広告タイトルのリンク先とは別のリンクや、電話番号などを掲載できるので、ユーザーをスムーズに誘導することができます。
また、広告表示オプションを掲載することで、画面の大きさに対して掲載枠の占有率が高くなり、ユーザーの目にとまりやすくなるので、クリック率向上が期待できます。
特に、スマートフォンへの広告掲載を行っている場合はこの広告表示オプションの存在感は大きくなるので、重要な項目になります。
品質スコアは、次の3つの項目によって算出されます。
それぞれ、評価に応じて「平均より上」、「平均的」、「平均より下」の3段階で評価されます。
この評価は、過去90日間に同じキーワードに対して表示された他の広告との比較に基づくものであり、「平均的」や「平均より下」の場合は改善の余地があります。
この3つの項目について、詳しく説明していきます。
推定クリック率とは、広告が表示された場合にユーザーによってクリックされる可能性のある推定の割合です。
これは、過去のクリック率やインプレッション数を考慮に入れて判定されます。
混同しやすいのですが、実際のクリック率とは異なるものです。
検索されたキーワードと広告の関連性を示すもので、広告の内容がユーザーの検索意図に対してどの程度一致しているかの指標です。
この項目が「平均より下」と判定された場合は、設定したキーワードと広告の内容の関連性が低いことを表しています。
ランディングページは、実際のコンバージョンにつながることも多い重要なコンテンツです。
「ランディングページの利便性」とは、広告をクリックしたユーザーがWebサイトの閲覧中に目にする利便性を表しています。
例えばユーザーが、商品やサービスを買い物かごへ入れるためのリンクを見つけやすいほど、ユーザーが購入に至りやすくなり、ランディングページの利便性は高いと言えます。
逆に、ユーザーが最初のページから他のページに移動していなければ、商品やサービスを購入するためのステップを踏んでいないことになるので、ランディングページの見直しが必要であると考えられます。
広告ランクを決定する要因の一つである品質スコアが低い場合、以下のような問題が発生する可能性があります。
品質スコアが低いと、掲載順位を決定する指標である広告ランクが下がります。
広告ランクが下がると、検索結果画面において競合他社の広告よりも下位に表示されやすくなり、場合によっては広告自体が表示されない可能性もあります。
品質スコアが低くても、上限クリック単価を引き上げれば、結果的に広告ランクは改善されます。
しかし、品質スコアの高い他社広告よりも上位に表示させるためには、上限クリック単価を大幅に高くしなければならない場合もあります。
上限クリック単価を上げれば上げるほど、広告費用が高額になる恐れがあります。
品質スコアが低く、上位掲載が実現しない場合、ユーザーからのクリック率も低くなります。
広告がユーザーの目にとまりにくくなるので、その先のWebサイトや実際の店舗への流入なども見込めず、コンバージョンにつながりにくくなります。
また、ユーザーが広告をクリックしたとしても、検索意図や解決案にたどり着かないと直感的に判断された場合は、短時間で離脱されやすくなってしまいます。
Google広告での品質スコアの確認方法をご紹介します。
広告によるコンバージョン獲得が得られにくい場合は、出稿中の広告にどのような品質スコアが判定されているのかを確認することで、解決策が見つかりやすくなります。
次の項目で、品質スコアを改善するための施策を解説します。
品質スコアを改善するためには、主に品質スコアの算出要素となる3つの項目に対して施策を行います。
どの項目から手をつけて良いか迷ったときには、実際の品質スコアを確認し、改善の余地が見られる項目から始めましょう。
それぞれの改善方法について、詳しく解説します。
推定クリック率は、過去の実際のクリック率が影響するので、品質スコアを改善するために、まずはクリック率を上げる必要があります。
出稿中の広告文を編集し、ターゲットやユーザー層への訴求力を高めるものへ修正しましょう。
そのためには、キーワードで検索するユーザーの意図と、広告に掲載する情報や内容が一致するようにしなければなりません。
また、広告の情報の中でも、「価格」や「数値」、「限定要素」などを強調してアピールすると、ユーザーがからの注目が集まりやすくなります。
さらに、ターゲットとしているユーザー層の性別や年齢、特徴、抱えうる問題などを掲載することでユーザーからの共感が得やすくなります。
他にも、ランディングページの内容につながるようなフレーズを何種類か用意し、それぞれの効果を比較することも有効な手段です。
具体的には、「購入」「販売」「注文」「閲覧」「見つける」「申し込む」「試す」「見積もり」など、ユーザーが実際のコンバージョンへ移行するときに関連するフレーズを選びましょう。
広告の関連性を高めるための施策には、推定クリック率の改善と似ているものもありますが、主に広告文、キーワード、ランディングページなどの関係性を意識することが重要です。
具体的には、広告表現の改善や適切なアカウントの構築などの施策になります。
まず、広告文の表現を、より直接的にユーザーの検索キーワドの表現と合致させるようにしましょう。
テキスト広告に、設定したキーワードや他の関連キーワードを盛り込むようにするのが有効的です。
次に、適切なアカウントの構築ですが、同じ広告では対応できないキーワードが多数詰め込まれている広告グループがある場合は、複数の広告グループに分割しましょう。
そうすることで、よりキーワードや広告に沿った広告グループを作成することができます。
また、テキスト広告と関連性の強いランディングページをリンク先に設定できているかの確認も行いましょう。
広告内から進めるランディングページが、ユーザーによって有用で利便性の良いものかどうかも、品質スコアに影響してきます。
ユーザーが広告をクリックしたとしても、その先のランディングページで広告とは関係のない情報を掲載したり、操作性が悪かったりすると、ユーザーはすぐに離脱してしまい、実際のコンバージョンにもつながりにくくなります。
ランディングページの利便性を高めるためには、以下の2つのポイントが重要です。
広告とランディングページにおいて、ユーザーの意図に沿うように、掲載内容やメッセージに一貫性を持たせることが大切です。
また、広告に記載した特典や行動を促すフレーズが、ランディングページにおいても対応しているようにします。
さらに、ランディングページの掲載内容に対してユーザーが不信感や不安要素を持たないように、疑問を持ちそうな点や誤解を招きそうな項目は特に正確に記載しましょう。
会社概要を記載するページを作成し、ビジネスやサービスの透明化を図ることも有効です。
ユーザーの声や口コミなどの第三者からの評価を掲載することで、ユーザーからの信頼性も高まります。
次に、ランディングページの操作性を高めて、ユーザーによるWebサイトからの離脱を防ぎましょう。
広告内容やランディングページの情報がユーザーにとって有益であっても、実際の商品やサービスの購入への導線が分かりにくければコンバージョン効果は得られにくくなります。
表示ボタンや入力フォームがユーザーにとって快適なものであるかを確認しましょう。
また、モバイルサイトのユーザーは特に操作性を重視します。
ランディングページをモバイル端末で閲覧したときの見やすさや操作性をチェックしましょう。
ユーザーは、少しでも早く求める情報や解決先を見つけようと、直感的に広告やWebサイトを閲覧していきます。
ランディングページの表示に時間がかかれば、ユーザーはストレスを感じてしまい、Webサイトから離脱しやすくなります。
読み込み速度が速くサクサク動くWebサイトは、ユーザーにとって快適なものになるので、サイトでの滞在時間が長くなったり実際のコンバージョンにもつながりやすくなります。
検索結果で上位表示を目指すためには、品質スコアを改善し、広告ランクを上げることが必要になります。
ユーザーの検索意図に沿う内容や情報を掲載し、利便性の高いランディングページをつくりあげましょう。
品質スコアを改善することで、クリック単価も抑えられるので、広告にかかる費用を削減することも可能になります。
広告に対するコンバージョン数に伸び悩んでいる方は、品質スコアを確認し、改善に取り組んでみてください。