2021.07.29

島田 純嗣

元エンジニアがプロダクトマネージャー(PM)にチャレンジしている話

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島田 純嗣

株式会社PLAN-B システム開発本部 テック&データラボ PDMチーム

2020年中途入社。2017までPLAN-Bに所属、Juicer事業部でJuicerの立ち上げから開発・オフショア開発に関わる業務に従事。 前職は新規自社サービスの設計・開発業務に従事。現在は自社開発プロダクト「Cast Me!」のPM(プロダクトマネージャー)として、プロダクトのPMFを目指して活動中。

目次
    1. プロダクトマネージャーの役割
      1. プロダクトマネージャーとは
      2. PLAN-Bにおけるプロダクトマネージャーの役割
    2. プロジェクトの開始から現在までの経験
      1. エンジニア経験があったから活かせたこと
      2. 苦労したこと・困難だったこと
      3. 1年を振り返って
    3. おわりに

これまで15年〜 SE・プログラマーとして、受託開発・自社サービスの開発など システムの折衝・設計・開発等に従事してきました。 今回プロダクトマネージャー (以下PM)としての機会をいただきました。

現在は自社プロダクト「Cast Me!」(インフルエンサーマーケティングサービス)のPMとして1年が経過しました。エンジニアからPMにチャレンジして経験したこと苦労したことを、同じようにPMという職種に興味をお持ちの方にお伝えしたいと思います。

私が最初にお話をいただいた時は、正直なところ年齢的にも経験のない業務に新たにチャレンジするのは厳しいなと考えていました。
しかし現在の上司から何度か話を聞かせていただき、自分でもPMの職種・役割について調べていくうちに

  • プロダクトに対してこれまで以上に広い視野を持つ必要性
  • 経営側視点でプロジェクトに関わっていけること

などの、これまでSE、エンジニアの業務経験の中では携わる事が難しかった部分に、ガッツリ携わっていけると考えました。

加えて当時、当該事業部の立ち上げからそれほどたっておらず、エンジニア視点を持った担当者がいなかったこともあり、チームに迎えていただけることになりました。

プロダクトマネージャーの役割

プロダクトマネージャーとは

PMとはどんな仕事なのか?チーム入る前にWebで調べた記事、メディアの情報などから
“とにかく責任の範囲が広くハイスペックなスキルが求められる職種”
だということは理解できました。

ざっくりというと

  • 顧客満足度の高いプロダクト(製品)に仕上げるための計画
  • プロダクトをどんな販売戦略で世の中に広げていくのか計画
  • その過程において全ての戦略を立案

つまりプロダクトの開発から広告戦略・認知度向上・イメージ戦略・顧客満足度向上など、プロダクト価値の最大化に関わる全ての行動に責任を持つということのようです。

勿論このようなスキルは持っていませんし、できるイメージも今は持てないというのが正直な気持ちでした。 しかしPMの役割は、企業によってかなり違いがあるようで PLAN-Bでは、上司が設定したチームとしての方針が用意されていました。

私もその方針を元にPM業務に対して、どう向き合っていくかの指標にしています。この方針が用意されていなければ、本当に何から手をつけていけばいいか分からずかなり迷走していたと思います。

PLAN-Bにおけるプロダクトマネージャーの役割

PMの職責については、上で説明した通りとても範囲が広く、比較的曖昧なようです。 そんな中、1つ参考にできる「プロダクトマネジメントトライアングル」という有名なモデル図があります。そのモデル図を抽象化したものを公開してくださっているサイトがありそちらをもと上司から説明をしていただきました。

スキルセットでカバーする

プロダクトマネジメントトライアングルの考えを中心してPM(プロダクトマネージャー)のチームを立ち上げた頃を振り返るより引用

プロダクトを立ち上げていく過程で必要になるスキルセットを持ち寄って 「プロダクトマネジメントトライアングル」の領域をお互いが補完していく。 各自がこれまでに得ていた経験やスキルといったものを集めて、 パズルのようにうまく組み合わせる。 そうすることで、幅広い領域を網羅するPMの役割がカバーできてくる

「UX側が得意な人」「マーケ・セールスが得意な人」がチーム内にいて、 相談できる環境にあるというのは初心者の私にとってはとても心強く感じました。 開発者領域からビジネスの領域・顧客領域の技能を埋めていく努力は 続けて行きますが、現状はカバーしきれない領域を他のメンバーに頼りつつ プロダクトを進めていく考えです。

Cast Me!で私が担当している業務については下記の様な内容になります。

  • 課題発見と改善施策の検討
    • 利用者からの問い合わせや、テスト時に発覚したバグや使い辛さなどの情報から チームで改善策を検討して、事業責任者と実施タイミングの調整を行う
  • 新機能の開発
    • 新たに作成する機能についての全体仕様の調整・開発チームとの認識摺り合わせ リリーススケジュールの調整を行います。
  • 開発内容の精査
    • プロダクトバックログ(課題タスク管理表)から事業責任者・開発チームと協力して リファインメント(開発の優先順位の設定)を行います。
  • KPI数値進捗共有
    • サービスの重要指標の数値計測・管理、チーム内での共有と改善案の検討

上記が全てではありませんが、大枠ではこのように業務を進めています。 まだまだ足りていない知識や経験は山ほどありますが、少しずつ担当領域を広げながら プロダクトを利用してくれるユーザーの気持ちを理解して価値の最大化を目指していきます。

プロジェクトの開始から現在までの経験

エンジニア経験があったから活かせたこと

SEとしてクライアントとの折衝やシステムの設計の経験は一定あったので、事業責任者の話を聞きシステムを構築するという部分ではこれまでの業務に近い部分もあり、特に大きな問題もなく進めることができました。
システムの構造や仕様が把握できるというのは、全体の開発スケジュールの把握がしやすくなり、 無理なく進めることができます。エンジニアの経験が役に立ったポイントだと感じています。

コミュニケーションにおいても開発メンバーとの会話で、技術的な話・用語の理解ができるので、意思疎通に関してもスムーズに行え、認識のズレも少なかったなと感じています。

プロダクトの分析ではKPIやログデータの報告・確認の際に、自前でSQLやプログラムを作り、データ抽出を行うなど柔軟な対応が行える強みがありました。データ分析の分野ではデータ構造や仕様を把握し、SQLを使えるのは大きなメリットになります(分析の知識は別途必要です)。最近ではエンジニア以外の職種でもSQLを扱うことが増えてきています。

苦労したこと・困難だったこと

PMの業務には「UI/UXデザイン」「マーケティング」なども含まれるのですが、 デザインに関してはタイミングが悪くCast Me!のチーム内にデザイナーが不在という状況がありました。
急遽他社のベテランデザイナーの方に参加してもらい、こちらからは全体の方針だけをお伝えして、後はお任せという方針で進めてもらいました。しかしリリースのスケジュールを優先したことと、私自身の知識の乏しさのためUI/UXデザインの軸が不明瞭になってしまいました。
結果として事業責任者の要望を満たせなかった部分や、ユーザーにとって操作が困難な設計となってしまい、そこからの改修作業に時間を割くこととなりました。

振り返ると、これはUI/UXの知識不足の問題もありますが、開発着手前の段階で プロトタイプを使ったユーザー検証などをせずに進めたことに起因しています。 PMとしての重要な役割の一つ「プロダクトを正しい方向(プロダクト価値の最大化)に 導いていく」ができていませんでした。

マーケティング領域に関しても知識が浅く、事業責任者の考えをしっかり理解できていないことがあり(認識のずれなど) うまく立ち回ることができず、歯痒い思いをさせてしまったと思います。

事業責任者が求めていたのは、「リリーススケジュール」・「運営コスト」・ 「障害管理・改善」・「数値・成果進捗管理」などのプロダクト全体の管理によった内容だったのですが、 開発プロジェクトの進捗・システム全体の設計など開発側の情報に意識が 行きがちになっていたことも反省すべき点でした。

1年を振り返って

最初から覚悟はしていたものの やはり守備範囲がとても広く、常にいろいろな事を考えて行動し続ける必要があり、しんどい部分が多いです。しかしそれ以上にやりがいを感じました。
昨年は会計知識の素養をつける為「ビジネス会計検定(3級)」試験を 勉強して無事合格することができました。 試験というのもかなり久しぶりで、ワクワクヒヤヒヤする生活を送ることができました。

学んだ事をすぐに業務に活かせるわけではなく、成長している実感も簡単には得られません。しかし経験値で対応してきた今までの仕事のやり方から、 新しい学びを得て、チャレンジさせてもらいながら進んでいる今の状況は、 とても新鮮で新人に戻った気持ちで仕事に向かうことができました。

この1年の中で新しいことを学びつつ業務を進めてきたので ”しんどいな”と思う瞬間が度々ありました。とにかく迷っている時間もなく、ひたすら走ってきました。 これまでと比べると格段にエキサイティングな1年を過ごせていると感じています。

おわりに

PMとしての機会を与えてくれたPLAN-Bには心から感謝しています。
この先も勉強を続けていく必要がありますが、学びながらの業務を許される環境は 貴重だと思います。

自社プロダクト「Cast Me!」は、この1年でユーザーの声を反映した改修を何度も行いながら、 昨年11月頃からようやく利用登録者数が一定の増加率で推移しはじめる状況となってきました。 今年はブーストをかけ、よりユーザーにとって「価値」のあるプロダクトに育てて行こうと思います。