非公開: SEO対策とは?SEOで上位表示する効果的な施策と事例
SEO対策
2023.09.26
2018.09.09
2023.09.15
SEOを進めるにあたって、重要なのは今あるリソースで最大の成果を出すことができるSEOキーワードを選定し、対策を進めることです。
キーワードの選定を中途半端にしてしまうと、いい記事を作成してもなかなか思うように検索順位が上がらない、検索順位はよくてもコンバージョンや売り上げにつながらない、という事態に陥りかねません。
今回はキーワード選定のための考え方と具体的な手順についてご説明していきます。
そもそもSEOキーワードとは?
SEOキーワードとは、SEOにおいて流入を狙うために設定するキーワードのことです。どのキーワードから対策していくかでその後の流入に大きな差が出るため、SEOキーワードの選定は重要です。「軸KWから」「競合から」「顧客像から」の3つの観点でキーワードを洗い出し、優先順位をつけていく流れをお勧めしています。
SEOにおいて、キーワード選定は成果が出るか出ないかを分ける大きなポイントです。
もしキーワード選定が効果的にできていないと、効果的にできている場合と比較して、記事作成にかける工数や費用などは変わらないのに、獲得できるセッションやコンバージョンに大きく差が出てしまいます。
あなたのサイトで実現したいゴールに近づくことができるかどうかは、キーワード選定にかかっているといっても過言ではありません。キーワード選定の重要性をご理解いただけたところでキーワード選定にあたって知っておくべき考え方をご説明いたします。
まず初めに、キーワード選定に入る前に知っておくべき考え方をご説明いたします。
キーワード選定に入る前に、あなたのWebサイトで実現したいゴールを設定してください。
Webサイトのゴールは、あなたのビジネスにおけるWebサイトの位置づけによって決まります。ECサイトであれば売上になるかもしれないですし、記事メディアであれば獲得リード数になるかもしれません。
ここがぶれてしまうとキーワード選定における優先順位もぶれてしまうので、よく確認しておいてください。
キーワードを選定する際は、ボリューム数や競合など数字をもとに検討する機会が多々あります。しかしそのキーワードを検索し、Webサイトを訪問するのは「人」であるということを忘れてはいけません。
サイトで実現したいことを軸とし、そのターゲットとなる人物像や悩み、解決したいと考えていることなどを踏まえたうえで対策キーワードを決定することがとても重要です。
Webサイトの軸となるメインキーワードを選定する際も、カテゴリを決める際も、コンテンツ作成時もすべて「対象となる人がどのようなキーワードを入力するのか」がベースとなります。
このような考え方をもとにキーワード選定を行うことで、ツールだけに頼らないキーワード選定ができるようにもなります。この思考はSEOで上位表示を実現させるだけでなく、読み手に刺さるコンテンツ作成にもつながるでしょう。
SEOでは対策するキーワードをまずはじめに決定しますが、キーワードはどのように考えて決定するのでしょうか。ここで皆さんに知っておいていただきたいのは、「1ニーズに1コンテンツ」という考え方です。「1ニーズに1コンテンツ」という考え方は、キーワードは違えど同じニーズには、同じコンテンツを提供しようという考え方です。
例えば「SEO対策」と「SEO対策 とは」はキーワードとしては異なりますが、実際に検索してみると、検索結果に並ぶページはそれほど変わらず、同一ニーズであると分かります。一方で、「SEO対策 やり方」と検索すると、「SEO対策」と調べたときと異なるページが上位表示されています。これは検索エンジンが「SEO対策 やり方」と「SEO対策」でニーズが異なると判断しているからです。
キーワードを選定する際は、ニーズを代表するようなキーワードを選定するようにしましょう。逆に言うと、同じニーズに対して複数のキーワードを選定し、複数のコンテンツを用意してしまうと、同じニーズに対して複数のコンテンツで評価が割れてしまうため要注意です。
キーワードは、検索ボリュームの大小によってビッグキーワード、ミドルキーワード、ロングテールキーワードに分けられます。キーワードはこれら分類により、性質が異なってきます。これらを使い分けていくことは、SEOで成果が出るキーワード選定ができるか、において非常に重要な意味を持ちます。
検索ボリュームが比較的大きいキーワードのことを「ビッグキーワード」と呼びます。
「検索ボリュームが大きい」かどうかの判断は、業界などによって異なるため、一概に基準を設けることはできません。参考としてビッグキーワードは1語で構成されることが多く、検索ボリュームが1万を超えることが多いと覚えておいてください。
以下表のように、「SEO対策」と「SEO対策 やり方」では、検索ボリュームが大きく変わります。「SEO対策」のように、1語で構成されていてビジネスの中心になるようなキーワードはビッグキーワードといえます。
キーワード | 月間検索ボリューム |
SEO対策 | 27,100 |
SEO対策 やり方 | 2,400 |
ビッグキーワードは、上位表示できれば多くの流入が期待できる反面、多くの企業が上位を目指すため上位表示の難易度が高いです。
そのため、ビッグキーワードでのSEOを行う場合、ひとつの記事で内容を作りこんでいるだけでは上位を獲得できない可能性が高いです。複数の記事の集合体として大きなトピックに対してのニーズを満たす必要があります。
例えば「SEO対策」というキーワードで記事Aを上位表示させたい場合、記事Aの内容をブラッシュアップするだけでなく、「SEO 内部対策」というキーワードで順位を取っているページBや「SEO対策 費用」というキーワードで順位を取っているページCのコンテンツ内容も重要になってきます。これらを相互にリンクでつなぎ、「SEO対策」に関するトピックの集合としてユーザーのニーズを満たしていくことが必要になります。
図にすると以下のようになります。「SEO対策」で上位表示するには、関連トピックでも品質の高いコンテンツを作成し、順位を獲得し、トピックの集合体として評価を高めていく必要があります。
また、ビッグキーワードを検索しているユーザーの検索意図はばらけることが多いです。検索意図について詳細は後述しますが、「ユーザーのニーズがばらけてしまっている」と考えていただければと思います。そのため、ニーズを突くコンテンツを作成することが難しくなります。
ミドルキーワードは、ビッグキーワードとロングテールキーワードの間のキーワードになります。
ミドルキーワードでのコンテンツを潤沢にしていくことで、ビッグキーワードの上位表示がしやすくなります。
ロングテールキーワードとは、検索ボリュームが比較的小さいキーワードのことを指します。
ロングテールキーワードは、競合が少ないため比較的上位表示がしやすいです。さらに、検索意図が明確であることが多いので、記事内でのコンバージョンなども目指しやすいです。
そのため、まずはロングテールキーワードで流入を積み重ねていき、徐々にミドルキーワード、ビッグキーワードでも順位を上げていくような「ロングテールSEO」といわれる手法もあります。
ビッグキーワードで記事を大量に作って上位を取れないよりも、ロングテールキーワードで少しづつ積み重ねていく方がSEOにおいては定石になります。
難易度の低いキーワードに絞ってSEO対策をしていくこと、つまり検索数の少ないニッチなキーワードを複数上位化させて集客するSEO対策のことをロングテールSEOと言います。
まずは難易度が低いロングテールキーワードで着実に流入を積み上げていき、ゆくゆくはそれ記事でミドルキーワード、ビッグキーワードのトピックを構成していくという流れです。
「持てるリソースで勝てる領域から勝っていく」という思想であるロングテールSEOは決して逃げの選択ではなく、むしろ戦略的な選択なのです。
キーワード選定ができた後はそのキーワードで順位を獲得するためのコンテンツを作成する流れになりますが、最も重要なのはそこで作成したコンテンツの順位やクリック率を計測しておき、修正を加えていくことです。
新規記事を作成したのち、公開してそのまま上位を獲得できることは、そう簡単なことではありません。「成果を観測しておいて修正を加えながら上位を目指していくものだ」という認識を持っておきましょう。
サーチコンソールで順位などを計測できるので、初期設定を済ませておき、見るべき箇所は確認しておきましょう。
選定したキーワードで記事作成を行う場合は、「スモールキーワード」や「ミドルキーワード」から狙っていくことが大切です。もちろん最終的には「ビッグキーワード」での上位表示が目標となりますが、まずは競合が少なく上位表示を目指しやすいキーワードから優先的に対策していくことがポイントとなります。
これには大きく分けて2つの理由があります。
1つはシンプルに、ビッグキーワードよりもミドルやスモールキーワードの方が、上位表示を目指しやすいということです。ビッグキーワードばかりを狙って1記事も検索エンジンからの流入が得られないよりは、少ない人数でも流入につながることを優先したほうがSEOにおいて有利に進められます。
もう1つは「スモールキーワード」の方が、悩みの深いユーザーが集まりやすいというのが理由です。ビッグキーワードと比べるとユーザーの母数は少ないものの、悩みを解決したい気持ちの強いユーザーや、欲しいものが明確なユーザーなどが集まりやすいのが特徴です。検索意図がしっかりしているため、コンバージョンへとつながりやすいメリットがあるほか、じっくりと記事を読み込んでくれるため滞在時間が長くなるといったメリットもあります。
これらの理由から、Webサイト立ち上げ時は、スモールキーワードやミドルキーワードから対策していくことがポイントです。流入数が増えてきたら、検索ボリュームの多いキーワードを狙うようにするとよいでしょう。
Tipsとして「トピッククラスター」という考え方について、簡単にご説明します。
トピッククラスターとは、トピックの中心になる「ピラーコンテンツ」とそれらの周辺トピックである「クラスターコンテンツ」をハイパーリンクでつないだ、これらコンテンツの集合体のことを指します。
キーワードを見つけていく時には、トピックに対してのペルソナのニーズをベースにキーワードを洗い出していきます。
トピッククラスターを構成するメリットとしては、ユーザーニーズを網羅しやすいこと、ビッグキーワードで狙うことになるピラーコンテンツで上位表示しやすいなどがあります。
トピッククラスターの例としては、以下画像のようなコンテンツの集合体です。「働き方改革」という中心トピックに対して、「事例」や「メリット」などが関連トピックとして挙げられます。これら関連トピックについてもコンテンツを作成し、上位を獲得することで中心トピックである「働き方改革」でも上位を狙うことができます。
詳細については、以下記事でご説明しているので、興味がある方はぜひ一度ご覧ください。
キーワード選定を行うにあたって、前後のフローも正しく理解しておきましょう。
SEOにおける主な流れは以下になります。
キーワードピックアップ→優先順位付け→必要コンテンツの作成/変更→成果観測→再度キーワードピックアップ→・・・以後繰り返し・・・
まずはこの全体像を知ったうえで、これ以降の内容をお読みください。
キーワード選定とその後の対応についての2つの方針について説明します。
キーワード選定した後は、新規記事を作成したり記事をリライトしたりといった対応が発生します。この「キーワード選定」と「対応」について、どちらを先に行うかによってキーワード選定の方針は大きく変わります。
一つ目の方針は「キーワード選定を行ったあとに、キーワードにあった対応を決定する」です。
まずはじめに自社サイトが獲得したいキーワードのリストを作成します。そしてその中から、すでにメディア内に記事があるかないか、また記事がある場合はその記事が流入を獲得できているかを確認し、新規で記事を作成するかリライトを行うかを決めていきます。
Webサイトの初期はまだ獲得できているキーワード数が少ないので、この方法を取らざるを得ないです。しかし、本来的にはこの方法は純粋に自社にとっての必要性という観点でキーワードを選定していけるので、理想のSEOの進め方になります。
二つ目の方針は「対応が先に決まりそれができるキーワードを選定する」です。
イメージとしては、「新規記事を作ろう」「リライトをしよう!」という方針が決まったのちに、「リライトをすると良い記事はどれだろう?」と探していくようなイメージです。
「どの対応からやるか」から決まるときの例としては
などがあります。
ここからは実際にキーワードを見つけていく方法についてご説明します。
以下の3つの方法があるので、それぞれの特徴を理解し、使いこなせるようにしましょう。特性に合わせて使い分けることで、漏れなく対策すると良いキーワードを洗い出すことができます。
まずはメインで狙っていくキーワードを決めていきます。効率的にユーザーをサイトに集めるために、サイトのテーマに合わせてキーワードを決めましょう。
例えばWebマーケティング全般を支援する会社であれば、自社で取り扱っているサービスに関係のある「Webマーケティング」「SEO対策」「リスティング広告」などをメインのキーワードとして設定すると良いでしょう。
この後メインのキーワードをもとにキーワードの拡張を行っていくため、検索ボリュームの大きいビックワードをメインのキーワードとして設定することが一般的です。
メインで狙っていくキーワードが決定したら次はそのキーワードをもとに対策した方が良いキーワードを増やしていきます。キーワードを拡張する方法は主に以下の2つになります。
検索画面から、Googleの機能を活用してキーワードを拡張することもできます。見るべき箇所は3つあります。
サジェスト(Googleサジェスト)
キーワードの拡張で活用できる、Googleの機能の1つ目はサジェスト(Googleサジェスト)です。
Googleがユーザーが求めているであろう内容を提案し、検索候補として表示させる機能のことを「サジェスト(Googleサジェスト)」と言います。
実際に検索してみると以下のようなサジェストが表示されます。このサジェストによってキーワードの拡張が行えます。
サジェストについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
LSIキーワード
LSIキーワードとは検索したキーワードの次によく検索されているキーワードのことです。LSIキーワードは検索結果の1番下に表示されます。
(※正式にGoogleがLSIと呼んでいませんが、一般的にそう呼ばれることが多いため、ここではLSIとしております。)
他の人はこちらも検索
検索結果画面からどれかのページにアクセスし、その後検索結果画面に戻ると表示されるものです。そのページを見た後に検索されたキーワードが表示されるため、こちらもキーワードの拡張に活用できます。
ツールを活用することで効率的にツールを活用することができます。キーワードを拡張するためのツールとしては以下のようなものがあります。
それぞれのツールに関する詳しい特徴に関しては以下の記事で解説しています。
また、弊社が提供するSEARCH WRITEでは、これらの「サジェストキーワード」「LSIキーワード」「関連キーワード」を一括で取得、自社の現状順位と照らし合わせて、対策すべきキーワードをかんたんに発見する機能をご提供しております。
今まで、複数ツールを横断して見ていた指標を一括でご確認いただけますので、大幅な工数削減に繋がります。
競合サイトが高順位だが、自社サイトが取れていないキーワードを見つけることができれば、そのキーワードは対策する対象になります。
競合が取れていて、自社が取れていないキーワードを発見するには、ahrefsやSEARCH WRITEなどの有料ツールの使用が必要になります。
「競合」について「事業上の競合」と「SEO上の競合」は変わる可能性があるということは認識しておきましょう。
「事業上の競合」は顧客が購買の際に、貴社と比較する企業等のことを指しますが、「SEO上の競合」は同じキーワードで上位を狙っているサイトのことであり、必ずしも「事業上の競合」と「SEO上の競合」は一致しません。
ここではSEO上の競合からキーワードを見つけていきます。競合からキーワードを発見するメリットは、自社だけでは想像もしていなかったような予想外のキーワードを発見しやすいという点です。視野を広げる意味でも、競合からキーワードを見つけていきましょう。
ahrefsというSEOツールを使用すると、競合が取れていて、自社が取れていないキーワードを発見することができます。
ahrefsは世界中で使用されているSEOツールですが、海外発ということもあり、使用難易度は少し高めです。
「Content Gap」という機能から、競合ドメインを入力すると以下のような画面が現れます。
競合が獲得している順位が表示されるので、こちらをExcelでエクスポートし、検索ボリュームなどの条件で絞りをかけていくと、対策すべきキーワードを発見できます。
難易度は少し高いツールですが、使える機能は多いので、ぜひ一度ご検討してみてください。
弊社ツールSEARCH WRITEでも、競合が取れていて自社が取れていないキーワードを発見することができます。
左のメニューから、「競合から見つける」を押し、調査したい競合ドメインを入力します。
すると、上記のような画面が表示されます。「競合順位」「自社順位」「そのギャップ」が表示されるので、ギャップが大きい中から対策したいキーワードを見つけると、チェックを入力し「新規記事作成」のタスクに入れることができます。
ペルソナ、カスタマージャーニーマップを作成し、それに基づいてキーワードを発見していくこともできます。
これは、サイトの目的が明確になっている場合は特に有効な方法で、ユーザーのニーズからキーワードを発見していくことができるので、ビジネスゴールが達成しやすいという特徴があります。
カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを見つけ、購入するまでに至る行動や思考、感情を踏まえたプロセスを指します。それを図解したものがカスタマージャーニーマップになります。
カスタマージャーニーマップをどのように作成するかは以下記事を参考にしてみてください。
例えばサイトで実現したいことが、「自信を持ってSEO対策ができる担当者様が増えること」なのであれば、「SEOにおける目標の立て方」「諸ツールの簡単な使用方法」「成果を出すための考え方」などのトピックを知ってもらう必要があると分かります。これらをさらに細分化していき、キーワードにしていくことで、対策すべきキーワードが発見できます。
カスタマージャーニーマップの作成自体の難易度が高いですが、再現性を持ってビジネスゴールを達成するという意味では、非常に有効な手法になるので、ぜひ挑戦してみてください。
もし対応が「リライト」と先に決まっていて、そこからキーワードを発見していくという場合は以下の方法を取りましょう。
本文のリライトを行うことが決まっている場合は、以下のような観点でキーワードを選定していきましょう。
順位が惜しい順位(例.6~20位)にあるキーワードを選定
本文のリライトの場合は、シンプルです。順位が惜しい順位のキーワードから選定していきましょう。
あと少し順位を上げるだけで、表示回数が増え、クリック率も上がり、トータルのクリック数の増大が見込まれるからです。
ここでピックアップしたキーワードから、後述する優先順位付けを行い、最終的に対応するキーワードを確定させます。
タイトルを変更するでは主にクリック率の観点で改善が期待できます。ただしタイトルの変更は順位にも影響を与えるのでその点はわかっておく必要があります。
そのため、以下の観点でキーワードを選定しましょう。
順位が高いが、クリック率が低いキーワード
クリック率の改善を起こすなら、すでに表示回数が多い必要があるため、もともと順位が高い(1~5位が目安)キーワードから選定していきます。
順位の割に、クリック率が低いようなキーワードはタイトル変更により、クリック率が改善され、流入数が増加する可能性があります。
クリック率が高いのか、低いのかの判断基準は、「明確にこれ!」と定めることはできませんが
などがあります。
タイトル変更はそれほど工数をかけずに、流入を増加させることができる施策ですので、ぜひ活用してみてください。
キーワードのピックアップが完了したら、最後は対策の優先順位をつけましょう。
もちろん全てのキーワードに対して対策を行えるのがベストですが、リソースやコストの問題もあるため、何を先に対策すべきかという優先順位をつけることが重要になってきます。
優先順位をつけるために見るべきポイントは以下になります。
まず第一に見るべきは検索ボリュームです。
一定以上の検索ボリュームがあるキーワードでなければ仮に上位表示されたとしても流入の増加はあまり見込めません。
月間10回しか検索されていないキーワードと月間1000回検索されているキーワードがあった場合、同じ工数をかけて対策をするならばまずは多いものから対策すべきです。
検索ボリュームを調べる際はキーワードプランナーやUbersuggestなどのツールを活用することをお勧めします。
検索ボリュームの詳しい調べ方は以下の記事を参考にしてください。
2つ目に意識するべきは検索意図です。
検索意図とは、「何を実現したいと思いユーザーが検索行動を行ったか」です。大きくは以下の4つに分類することができます。
一般的に検索意図がずれているコンテンツは上位表示されづらい傾向があります。
例えば、「ラーメン」と「チャーハン」で検索結果画面を比較してみましょう。
ラーメンで検索したところ、近辺のラーメン屋さんがわかるページが表示されます。このことから「ラーメン」と調べる人は、「ラーメンを食べに行きたいのだろう」つまり、『「ラーメン」はGOクエリだろう』とGoogleは判断しています。
チャーハンで検索したところ、チャーハンの作り方が分かるページが表示されます。このことから、「チャーハン」と調べる人は「チャーハンを作りたいのだろう」、つまり『「チャーハン」はDOクエリだろう』とGoogleは判断しています。
このように、Googleは検索意図を想定して、それに合うページを表示するします。
そのため、もし「ラーメン」で上位表示をしたい時に、「ラーメンの作り方」についての記事を作成しても、Googleが想定する検索意図と異なる内容のため上位表示は難しいです。
上位表示を狙っているキーワードと意図が合うコンテンツを用意できるかどうかをチェックしてから、そのキーワードで対策すべきかどうかを検討しましょう。
対策したいキーワードで実際に検索したときに、上位表示されているコンテンツはかならず確認しておきましょう。
検索意図を確認するという意味もありますし、もし上位表示されているコンテンツがかなり作りこまれているようであれば、上位表示の難易度は高くなるためです。
SEOに取り組む方は、かけた工数に見合った効果を得ることができそうか、という考えを持っておきましょう。いくら取りたいキーワードだといっても、かけた工数に対して求めるリターンが得られないのであれば、力を注ぐべきではありません。
キーワードの裏にあるニーズから、そのキーワードで流入してくるユーザーがコンバージョンに近いかどうか、は優先順位をつける指標になります。よりサイトの実現したいゴールを実現しやすいキーワードを選ぼうという意図です。
例えばですが、サイトの目的が「SEARCH WRITE」というSEOツールの見込み顧客獲得だとします。
この仮定のもと、「SEO対策」と「SEOツール 比較」というキーワードを比較してみましょう。
キーワード | 月間検索ボリューム |
SEO対策 | 27,100 |
SEOツール 比較 | 110 |
月間検索ボリュームは上記のように、「SEO対策」の方が圧倒的に多いですね。
ではそれぞれのキーワードを検索している人を想像してみたときに、よりSEARCH WRITEの契約に近い方が多く集めることができそうなのは、どちらの記事でしょうか。そもそも「SEO対策」というキーワードはビッグキーワードのため、検索意図はばらけてしまうことが多いです。それに対して「SEOツール 比較」の検索意図は、「複数のSEOツールを比較してみたい!」であることがわかります。これら検索意図から「SEOツール 比較」の方が、SEARCH WRITEの契約には近そうであることがわかります。
実際にどのくらいのCVRなのかは過去データを参考にすると良いですが、ロングテールキーワードであることも加味すると、「SEOツール 比較」の優先順位を高く設定するという判断ができます。
このように、CVまでの近さを分析し、優先順位付けの判断基準にしてみてください。
キーワードを選定し、コンテンツを作成し、Googleからの評価が安定するまで、3か月~6か月ほどは時間がかかります。評価が安定するまでの期間は、サイト状況や業界によって異なるので、過去ページ公開後評価が安定するまでにどのくらいの期間を要したのかを見ておくことをおすすめします。
もし季節性などを考慮する必要があるビジネスを行っている場合、評価が安定するまでの時差を考慮してキーワードを選定する必要があります。
例えば、家電を取り扱うサイトを担当している場合、「ヒーター」というキーワードを選定したのが12月の場合、成果が出るのは、3月~6月ごろになってしまいます。せっかく上位に表示されるような上質なコンテンツが完成したとしても次の冬になるまで、そこからCVは発生しにくいでしょう。
このような事態を招かないためにも、今選定したキーワードで成果が出るのはいつ頃になるのかは考慮しておくようにしましょう。
また、既存記事に対してのリライトは、成果が出るまでの時間が新規記事を比較すると短いという傾向があります。サイトにもよりますが、リライトした後成果が出るまでは2週間前後ということもしばしばあります。そのため、すぐに成果を出す必要がある場合は、リライトによって、サイト目的の実現ができる記事がないかを探すようにしましょう。
記事作成について、割くことができるリソースがどの程度あるのかはキーワード選定の検討材料になります。
リソースが指す中身としては、予算、人、時間などが該当します。割くことができるリソースに合わせて下記のような判断ができます。
記事を外注できるだけの多くの予算を割くことができるのであれば、新規記事を多めに作成する
記事作成に予算、人、時間を割くことが難しそうであれば、リライトによって短期的に最小のリソースで成果を出す
多くのリソースを投下できるので、複数のテーマで対策をする
理想を言うと、最適な進め方ができるように必要なリソースを確保することですが、それが難しい場合は現状のリソースで出来る最適なキーワード選定を行いましょう。
自社サイトのドメインが強いか弱いかによっても、対応の優先順位は変わってきます。
ドメインの強さについてはこちらの記事をご覧下さい。
もしドメインが強い場合、上位表示する難易度は下がる傾向にあります。
「SEO対策」のようなビッグキーワードで上位表示を目指す場合、通常その記事のみで上位表示するのは難しいので、関連する内容の記事を作成していきます。
ドメインが弱い場合、関連する記事を20記事作成して初めてビッグキーワードで上位表示したという場合に対して、ドメインが強い場合5記事で上位表示できてしまう可能性があります。
これは「例えば」という話なので極端ですが、どこまで詳細に関連トピックの記事を作る必要があるかは、ドメインの強さによって変わってきます。
上位サイトのドメインを確認することは、SEOのキーワード難易度を測るうえで重要な作業です。先述した検索ボリュームや難易度の数値は、あくまでも目安でしかなく、実際に上位化させるには上位ページよりも優れたページにしなければなりません。
どれだけ検索ボリュームが少ないキーワードでも、1ページ目に位置しているサイトが強いサイトばかりだと、上位化の難易度は高くなります。そのため、自分が上位化させたいと考えているキーワードの上位サイトを事前に調べておく必要があります。
ここからは、キーワード選定に活用できるツールをご紹介します!必ず導入しておくべきツールも含まれているので、もしまだ使用していないツールがあれば設定を済ませておきましょう。
Google Search ConsoleはSEO対策を行うなら、必ずといっていいほど使用すべきツールです。Googleが出しているツールで、自社サイトに流入した検索クエリの、順位、クリック率、表示回数、クリック数などがわかります。
ここから過去の記事/クエリの成果を確認することができるので、リライト記事の選定などはGoogle Search Consoleを活用して行うことができます。
また、サーチコンソールからは、インデックス状況やページエクスペリエンス指標の確認などもできるため、キーワード選定以外でもSEO対策において欠かせないツールです。必要な機能が使用できるようになっておきましょう。
Google公式のツールになります。SEO対策ではなく、リスティング広告のために本来は用意されたものでSEO対策に直接関係ないですが、「ページ上部に掲載された広告の入札単価」などが掲載されています。「新しいキーワードを見つける」と「検索のボリュームと予測のデータを確認する」の大きく2つから調査することができ、一度に複数のキーワードを調べられるので非常に便利です。
キーワードの拡張にはいくつかのツールを活用することができます。こちらの記事で様々なツールをご紹介しているので、ご興味がある方はぜひ一度ご覧ください。
ラッコキーワード(旧:関連キーワード取得ツール(仮名・β版)) (related-keywords.com)
まずはじめにご紹介するのは、「ラッコキーワード」というツールです。
軸キーワードを検索ボックスに入力すると、関連するキーワードが一覧で並びます。手軽に関連キーワードを洗い出すことができるので、とても便利なツールです。また、ここからキーワードを一気にコピーすることができるので、それをキーワードプランナーに張り付けて一気に検索ボリュームを確認するという合わせ技もできるようになっています。
SEARCH WRITEであれば、検索ボリュームの調査、関連キーワードからの新規キーワード発見、競合からのキーワード発見が可能です。さらに対策キーワードを見つけると、それをタスク一覧に追加することができます。
メニューの「関連ワードから見つける」を押し、軸キーワードを入力すると関連キーワードが表示されます。「関連キーワード」「サジェストキーワード」「LSI」から任意で選択し好きなものを表示させることができます。自社順位と上位記事の検索意図もあわせて表示されるので、対策すべきか否かが判断しやすく、さらに記事作成を行うとなればワンタッチでSEARCH WRITE内のタスクリストに入れ込むことができます。
ボックス内に検索ボリュームを知りたいキーワードを入力すると、検索ボリュームが表示されます。キーワードの優先順位をつける際にご活用ください。
メニューの「競合から見つける」から、競合ドメインを入力すると、「月間検索数」「競合の順位」と「自社の順位」、その「ギャップ」が一覧で表示されます。
競合が獲得しているが、自社が獲得できていないキーワードを発見することができるので、そこから対策キーワードを絞っていきましょう。対策候補となるキーワードはこの画面からワンタッチでタスクリストに入れることができます。
対策するキーワードの優先順位まで決まれば、いよいよコンテンツを作成していくことになります。
適切なキーワード選定ができたとしても、コンテンツ作成で手を抜いてしまうとSEOで成果を出すことは絶対にできません。
質の高い記事を作成するためのポイントについては以下記事を参考にしてください。
キーワード選定ツールを活用することで、読者のニーズに合ったコンテンツを制作することができます。ここでは、キーワード選定ツールでできることについて5つ紹介します。
キーワード選定ツールの主要機能が、検索ボリュームの確認機能です。この機能を活用することで、特定のキーワードやフレーズが検索エンジンでどれだけの頻度で検索されているかを把握できます。
検索ボリュームは、そのキーワードに対する需要や人気度を示す指標であり、高い検索ボリュームを持つキーワードは、多くのユーザーが関心を持っている可能性が高いです。つまり、需要の高いキーワードを重点的に選定することで、効果的なSEO戦略やコンテンツ戦略に役立ちます。
広告の出稿状況確認機能では、特定のキーワードに対して広告主がどれだけ広告を出稿しているかを確認できます。例えば「旅行保険」というキーワードを調べる際に、この機能を利用すると競合他社が「旅行保険」に関連する広告を出稿しているかどうかがわかります。
もし多くの広告主が競合している場合、そのキーワードは需要が高く競争が激しい可能性があります。この情報を活用して、競合状況を把握し、効果的なキーワード戦略を立てることが可能です。
特定のキーワードに関連する他のキーワードや、検索エンジンがサジェストする関連ワードを確認することもできます。例えば「スマートフォン」というキーワードを入力すると、「スマートフォン 価格」「スマートフォン レビュー」「スマートフォン アクセサリー」など、ユーザーがよく検索するであろう関連キーワードが提示されます。
関連性の高い複数のキーワードを把握し、コンテンツや広告の戦略に活用できます。また、サジェストワードはユーザーの検索行動を示す重要な情報であり、それに基づいて需要のトレンドを把握し、効果的なSEOや広告キャンペーンを展開する上でも役立ちます。
競合分析機能では、競合他社がどのようなキーワードをターゲットにしているかを調査できます。自社が健康食品を販売している場合、競合他社のウェブサイトや広告を分析することで、「健康食品」「サプリメント」「健康的な食事」などのキーワードを確認できます。
この情報を活用して、競合との差別化を図るために新たなキーワードを見つけたり、競合の戦略に対応するために自社のキーワード選定を調整することができます。競合分析は、自社の市場ポジションを把握し、効果的なキーワード戦略を構築する上で重要なポイントとなるでしょう。
新規キーワードの提案機能では、サイト運営者がまだコンテンツを制作していない新しいキーワードを提案してくれます。この機能により、新たな需要を開拓したり、競合の少ない未開拓の市場にアプローチすることが可能です。
最後に、SEOキーワードにまつわるよくある疑問をまとめました。
検索エンジンは通常、キーワードの大文字と小文字を区別しません。つまり、”SEO”と”seo”は同じキーワードとして扱われます。そのため、Googleクローラーにとっては識別の対象とならず、どちらでもかまわないとされています。
しかし、ユーザーにとっては、キーワードの大文字・小文字が統一されていたほうが質の高いコンテンツと判断しやすいため、いずれかに統一したほうが良いでしょう。また、企業名など正式名称に大文字・小文字の識別がある場合には、正式なキーワードに合わせましょう。
キーワードの含有率によってSEO効果が変わることはないといわれています。しかし、ユーザーにとっては、キーワードが含まれているコンテンツのほうが質の高いコンテンツだと認識されやすくなるため、多少は含有率について意識したほうが良いでしょう。
具体的には、キーワードの含有率は一般的に1~3%程度を目指すことが一般的です。ただし、自然な文章やコンテンツ作成を優先し、無理なく読みやすく情報を提供することが大切です。過度にキーワードを詰め込むと逆に検索エンジンのペナルティを受ける恐れがあるため、バランスを考慮しましょう。
SEOキーワードを含めるだけで上位表示を狙うことはできません。SEOで効果を高めるにはさまざまな施策に同時に取り組む必要があります。具体的には、SEOの成功にはキーワードの適切な選定と組み込み、高品質なコンテンツ、UI・UXの改善、外部リンクなど多くの要素が必要です。
検索エンジンはコンテンツの質と信頼性を重視し、ユーザーに最適な情報を提供するサイトを上位に表示することを意識し、キーワードを含めるだけでなく、総合的にSEO戦略に取り組むことを意識しましょう。
SEOキーワード以外にも対策したほうが良いものがあります。
一例をあげると、上記のようなものがSEOの成功に影響します。これらの要素を改善し、ウェブサイト全体の質を向上させましょう。
キーワード選定はSEOの明暗を分けるポイントの一つであり、さらに自社サイトの状況のみならず、競合、自社内のリソースなどの多くの要素が絡んでくるため正解となる方法が存在しない領域のため、多くのSEO担当者様を悩ませるポイントです。
しかし、本記事の内容を抑えていれば、キーワード選定については自信を持っていただいて大丈夫です。ここからのコンテンツ作成により力を注いでいきましょう。