PINTO!株式会社PLAN-Bの情報発信メディア

2020.10.18

SEO SOLUTION

コンテンツマーケティングとは?定義から実践戦略まで徹底解説

松本 健吾

東日本デジタルマーケティング本部 Webコンサルティング事業部 マーケティングユニット

京都大学を卒業後、2020年に新卒として、株式会社PLAN-Bに入社。学生時代からPLAN-Bでインターンとして、SEOのコンサルティングや広告の運用など幅広いWebマーケティング手法に取り組んだ。現在はマーケティングチームにアサインされ、リードジェネレーションを専門分野として、オウンドメディアPINTO!の運用などを行っている。

目次
    1. そもそもコンテンツマーケティングとは?
      1. コンテンツの定義 
      2. マーケティングの定義
      3. コンテンツマーケティングとは
    2. コンテンツマーケティングの特徴とは
    3. コンテンツマーケティングが重要視される3つの理由
      1. ①デジタルメディアの普及による「広告的マーケティング」の限界
      2. ②社会情勢の変化
      3. ③消費者の購買意識・行動の変化
    4. ZMOTと呼ばれる、デジタルメディアで変化した消費者の購買意識・行動とは?
      1. FMOT(エフモット)|商品・サービスとのファーストコンタクト
      2. SMOT(エスモット)|商品・サービスとの継続的なコンタクト
      3. ZMOTで重要なのはSEOで評価されること
    5. コンテンツマーケティングとその他の概念の違い
      1. 広告やPRとの違い
      2. コンテンツSEOとの違い
      3. ソーシャルメディアマーケティングとの違い
    6. コンテンツマーケティングとコミュニケーション・メディア
      1. トリプルメディア:従来の主流なマーケティング概念
        1. OwnedMedia(オウンドメディア):資産となるコンテンツ
        2. PaidMedia(ペイドメディア):認知される
        3. EarnedMedia(アーンドメディア):口コミなど、信用や評判を得る
      2. PESOモデル:SNSが普及した現代向け
        1. SharedMedia(シェアードメディア):SNSを活用し、共感を通じてアプローチ
    7. コンテンツマーケティングのメリット・デメリットとは?
      1. コンテンツマーケティングのメリット
        1. ①潜在顧客との接点を持つことができる
        2. ②業界のリーダーのような存在になれる
        3. ③顧客ロイヤリティの向上
      2. コンテンツマーケティングのデメリット
        1. デメリットへの対処法
    8. コンテンツマーケティングの取り組み方
      1. コンテンツマーケティングの基本的な流れ
        1. 詳細なペルソナ設定
        2. カスタマージャーニーマップ作り:可視化して全体の輪郭をはっきりさせる
        3. メディアの選定:動画、PDF、フォーマットの選定、コンテンツマップ作り
        4. CTAとKPIの設定:顧客への呼びかけ、行動喚起
    9. コンテンツプロモーション:見つけてもらう施策を打つ
      1. 既知の関係性
      2. インフルエンサーなどにむけて
      3. まだ関係性のない層にむけて
    10. コンテンツマーケティングの失敗例と成功させるポイント
      1. コンテンツマーケティングの失敗例
    11. コンテンツマーケティングに役立つツール
      1. CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)
        1. オープンソース型
        2. パッケージ型
        3. クラウド型
      2. MA(マーケティング・オートメーション)
        1. BtoC企業向け
        2. BtoB企業向け
      3. SEOツール
        1. SEARCHWRITE
    12. DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)で情報データを一括管理
      1. オープンDMP
      2. プライベートDMP
    13. SNS分析に役立つツール
      1. Twitterの分析ツール
      2. Facebookの分析ツール
      3. Instagramの分析ツール
    14. まとめ:コンテンツマーケティングとはデジタル社会を生き抜く上で必須の戦略

「コンテンツマーケティング」とは、WEBメディアやオウンドメディアの台頭により、21世紀に入ってから注目を集めるマーケティング方法です。SEO対策を意識したコンテンツを作成したい方必見、 誰でも質の高いSEOコンテンツを作成できるチェックシートをご用意しました。 >>詳しくはこちら

コンテンツマーケティングとは

「ユーザーに価値ある情報を用いて、商品・サービスの売れる仕組みづくりを行うこと」

であり、流入客を顧客へと育成するプロセスでもあります。

コンテンツマーケティングは成果が出るのにある程度の時間を要するものの、長期的な視点で自社商品・サービスを支持するファンを獲得しやすいマーケティングとして注目が集まっています。

この記事ではコンテンツマーケティングの定義から、実践する上でのポイントまで、コンテンツマーケティングについてのあらゆる情報を網羅しています。

コンテンツマーケティングの全体像を把握し、WEBメディア・オウンドメディアの訴求につなげていきましょう。

そもそもコンテンツマーケティングとは?

記事や資料、動画といった情報を総称して表すコンテンツと、売れる仕組みづくりを表すマーケティングが合わさった「コンテンツマーケティング」。

オウンドメディアやWEBメディアにおいて、重要視されることの多いコンテンツマーケティングの概要を見ていきましょう。

コンテンツの定義 

ITの分野ではコンテンツとは「ユーザーの興味を引くある程度まとまった量の情報」のことを指しており、ユーザーの興味を引く情報であればどんな形態でもコンテンツと呼べる、と言えるでしょう。

また、
“Thecontentofthespeechwasdifficulttounderstand.(そのスピーチの内容は理解しにくかった。)”  
と英語で表現するように、話の内容もコンテンツに含まれます。

コンテンツの例としては、PINTO!に掲載されているような記事や資料、Youtube上の動画や各種SNS上の投稿などがあります。

マーケティングの定義

マーケティングという用語は広義であり、人によって様々な意味合いやイメージを持っています。

1980~90年代、米国コカ・コーラ社のマーケティング戦略を担っていたセルジオ・ジーマン氏はマーケティングについて、「マーケティングの任務は商品をより多く販売しより多くの利益を上げることである」、と述べています。

また経営学の父とも呼ばれる米国の経営学者ピータードラッカー氏はマーケティングの目的について、「販売を不必要にすること、客について十分に理解し顧客にあった製品やサービスが自然に売れるようにすること」と定義しています。

さらに、マーケティングの神様と呼ばれるフィリップコトラー教授は、マーケティングを「ニーズを満たすプロセス」としています。

これらのことから分かるのは、マーケティングはリサーチやセールス広告といったものではなく、消費者のニーズを捉え、戦略を立ててプロセスを管理実行していくこと、つまり「売れる仕組み全体を考えて作ること」だと言えます。

コンテンツマーケティングとは

「コンテンツ」と「マーケティング」をバラバラに理解してきました。では、それらを合わせて「コンテンツマーケティング」はどのように定義できるでしょうか。

「コンテンツ=ユーザーの興味を引くまとまった量の情報」、「マーケティング=売れる仕組み全体を考えて作ること」とすると、コンテンツマーケティングとは「ユーザーに価値ある情報を用いて、商品・サービスの売れる仕組みづくりを行うこと」です。

特にWEBメディア上で行われるコンテンツマーケティングは、検索エンジン等から流入してきた流入客を有益な情報を提示することでファンになってもらい、顧客へと育成し、商品購買へとつなげるアプローチを取っています。

コンテンツマーケティングは、流入客、見込み客(潜在顧客)、顧客といったようにターゲットごとにユーザーを設定し、ユーザーを顧客へと育てることが大切です。

それぞれのターゲットユーザーごとに魅力的なコンテンツを戦略的に提供し続け、彼らの理解と共感を得て購買へと促すことで、成果の獲得を目指す一連の概念がコンテンツマーケティングです。

実際にアメリカのContentMarketingInstituteという団体の解説には、以下のようにコンテンツマーケティングの定義を定めています。

“Contentmarketingisastrategicmarketingapproachfocusedoncreatinganddistributingvaluable,relevant,andconsistentcontenttoattractandretainaclearly-definedaudience—and,ultimately,todriveprofitablecustomeraction.”

コンテンツマーケティングとは、適切で価値ある一貫したコンテンツを作り、それを伝達することにフォーカスした、戦略的なマーケティングの考え方である。見込客として明確に定義された読者を引き寄せ、関係性を維持し、最終的には利益に結びつく行動を促すことを目的とする。(WhatIsContentMarketing? から引用)

とあります。

いくつか設定したターゲットユーザーごとに魅力的なコンテンツを戦略的に提供し続け、彼らの理解と共感を得て購買へと促すことで、成果の獲得を目指す一連の概念、ということですね。

コンテンツマーケティングの特徴とは

コンテンツマーケティング大きなの特徴は、

消費者のニーズに合ったコンテンツを発信し、まだニーズが顕在化していない潜在層をコンテンツを通してファンに育て上げ、購買へと後押ししていくことに重きを置いていることです。

つまり潜在顧客へのアプローチ、教育やファンの定着、そして目標達成までのストーリーを作ることが、コンテンツマーケティングにおいて重要なこととなります。

コンテンツマーケティングが重要視される3つの理由

先ほど定義を引用したアメリカの団体、ContentMarketingInstituteの前身が創立されたのが2007年、日本では本場アメリカで一般的なマーケティング手法となってきた2014年頃と、21世紀に入ってから脚光を浴びはじめたコンテンツマーケティング。

特にWEBメディアにおいて、より重要視されています。

しかしコンテンツマーケティングという概念自体は、1895年に創刊された農機具メーカーJohnDeere社の雑誌「TheFurrow」が起源とも言われており、古くから存在するものです。

なぜ現代、古くから存在するコンテンツマーケティングが注目を集めているのでしょうか。近年コンテンツマーケティングが注目を集める3つの理由を紹介します。

①デジタルメディアの普及による「広告的マーケティング」の限界

コンテンツマーケティングが注目を集める1つ目の理由は、パソコンやスマホといったデジタルメディアの普及により「広告的マーケティング」が限界を来ている点です。

デジタルメディアが普及する以前は、消費者への情報流通は一方通行の構造が一般的でした。そのため企業やマスメディアが広告を発信し、消費者は常に情報の受け手として存在していたのです。こうした一方通行の情報のやり取りを「プッシュ型」と表現します。

しかしパソコンやスマホといったデジタルメディアが普及し、インターネットやSNSが生活に欠かせないものになっていくと、消費者は受け身ではなく自ら情報を求めるようになりました。

広告を待つのではなく「検索」によって的確な情報を入手したり、SNSを利用して消費者間で情報交換を行う「プル型」と呼ばれる情報収集が主流になっていきます。

その結果、現代は「プッシュ型広告」と呼ばれる、一方通行の広告的情報発信だけでは商品が簡単に売れない時代になりました。

若者を中心に「広告離れ」が加速する中、多大な広告費を投入して、多数のメディアに広告を表示したとしても、サイトやアプリの過剰広告表示が倦厭され、むしろイメージダウンに繋がる恐れもあります。

そのため現代では、今まで以上に広告だけに頼らないマーケティングが求められています。消費者が好きな時に好きな情報を入手し、発信や交換を行える状況を、企業側は考慮して、マーケティング活動をする必要があるのです。

さらに、インターネット広告は参入企業が増え、クリックに必要な単価が高騰してきています。

代理店の運用力が低いと、必要以上のクリック単価を支払うことになってしまいます。今後もこのトレンドは続くことが予想されているので、遅かれ早かれ自社で情報を発信できる環境を整える必要があります。

②社会情勢の変化

コンテンツマーケティングが注目を集める2つ目の理由は、少子高齢化や人口減少など、社会情勢の変化により、既存のマーケティング方法では成果が出にくくなっている点です。

現代は少子高齢化や人口減少など、右肩上がりに市場や新規顧客が増えていた高度経済成長時とは異なり、国内外問わず大幅に社会構造が変化しています。

そのため、新規顧客を新たに開拓する方法にも変化がもたらされています。

具体的には、

  • 既存客との関係を見直す
  • 流入客を顧客化するために育て、継続して自社商品を支持するファン育成にむけて発信する

といった、新たなメディアコミュニケーションの在り方が求められるようになりました。

③消費者の購買意識・行動の変化

コンテンツマーケティングが注目を集める3つ目の理由は、消費者の購買意識・行動の変化です。

上記2つの「デジタルメディアの普及」と「社会情勢の変化」がもたらしたのが、消費者の購買意識・行動の変化です。

デジタルメディアの普及により、従来よりも企業やマスメディアが持つ力が相対的に低下しており、個人の趣向がより多様化されています。

具体的な消費者の購買意識・行動の変化に関して、Googleが提唱した「ZMOT」という定義を次章で詳しく説明します。

ZMOTと呼ばれる、デジタルメディアで変化した消費者の購買意識・行動とは?

デジタルメディアで変化した消費者の購買意識・行動について、Googleは2011年にZMOT(ZeroMomentofTruth)と定義しています。

ZMOTとは、

店を訪れて商品を選び、購入していた消費者が、現代では店に足を運ぶ前の時点でネットでの下調べを行い、購入の意思決定を済ませることが多くなっている

という消費者モデルのことです。

例えば、あなたが新しくパソコンを買いたいとします。インターネットが普及する前は新聞の折り込み広告やテレビのCMなどで情報を入手し、実際に店舗に足を運び、複数の店舗で値段や性能を店員さんに相談しながら比較し、購入を検討したでしょう。

しかし現代は、自宅で手持ちのスマホでインターネットにアクセスし、

「パソコン 価格 比較」
「パソコン 性能 おすすめ」

といったキーワードで検索すればあらゆる関連記事を見ることが出来ます。

口コミサイトやSNSで検索をかけて、実際に購入した人の生の声を見ることも、質問を投げかけることも手軽に行えるようになりました。

何軒も店舗を回らなくとも、外出せずに購買を検討し、実店舗からオンラインショップまで、多種多様なお店の中から購入店舗を決めることが可能です。

ZMOT理論の根底には、2004年に提唱されたFMOT理論とSMOT理論があります。似たような名前ですが、どれも消費者の意思決定の瞬間を表す理論です。

FMOT(エフモット)|商品・サービスとのファーストコンタクト

FMOTはFirstMomentofTruthの略で、「顧客は店舗に並べられた商品を実際に見て、どの商品を購入するかを決定する」という消費者モデルのことです。

FMOTにおいては、販売店の陳列棚での競争に勝ち抜く施策が売上アップに重要で、きれいなパッケージや商品ディスプレイを充実させるなどで消費者に好印象を与え、購買につなげることが大切です。

SMOT(エスモット)|商品・サービスとの継続的なコンタクト

SMOTはSecondMomentofTruthの略で、商品を購入した顧客が使い心地を実際に体感し、消費者が継続な顧客になっていく意思決定をするというプロセスです。
実際に体感した商品・サービスの質の良さや、他の商品のクーポン券やカタログの添付などのアフターサービスにより、満足度を高められた消費者は、商品・サービス提供者のファンになり、リピーターになる可能性が高まります。
 

ZMOTで重要なのはSEOで評価されること

 
順番としては、①FMOT→②SMOTになります。この2つは従来の消費者購買意識のモデルです。
 
インターネットの急速な普及がもたらしたZMOTは、FMOTの前の段階になります。
 
先ほどの例であげたように、消費者は情報にアクセスして商品を絞り込み、購買を検討します。情報手段として最もよく使われるのが、Yahoo!やGoogleといった検索エンジンです。
 
気になる商品を調べたいとき、広告で探したり店舗に行くのではなく、とりあえず検索する、ということが一般的な行動でしょう。
 
ZMOTの登場で、店頭でのPRといった従来のFMOT理論をもとにした施策は効果が弱まりつつあります。
 
そのため、「検索エンジン上でどれだけ潜在顧客にアピールできるか」が、サービス提供側がZMOT段階の競争で勝ち抜くポイントになります。
検索エンジン上でのアピールに必要なのが、サイトの露出を増やしてアクセス数を増やすSEO対策、つまりサイト上のコンテンツを充実させ、流入客を顧客へと育成する準備しておくということです。
 
また、検索エンジン以外のSNSも消費者の購買に非常に大きな影響を与えています。検索して得たどこかの企業の情報よりも、知人や友人、実際の利用者の声が信頼できると感じるからです。そのため、リアルタイムなメディアにふさわしいマーケティングコミュニケーションを行う必要があります。
 
つまり、情報発信側が伝えたいことと消費者層が知りたいことの共通点を見出し、消費者視点で情報発信を行い、消費者のその時々の要望や反応に対して真摯に向き合って関係を築くというものです。
 

コンテンツマーケティングは「消費者のニーズに合ったコンテンツを発信し、まだニーズが顕在化していない潜在層をコンテンツを通してファンに育て上げ、購買へと後押ししていく」特徴をもっています。そのため、インターネットの普及で潜在顧客へのアプローチ段階が従来と異なる現代、コンテンツマーケティングが再び注目されているのです。誰でもSEOコンテンツを作成できる!

コンテンツマーケティングとその他の概念の違い

コンテンツマーケティングは似たような他の概念とよく混同されたり間違えられたりします。

正しくコンテンツマーケティングを把握するために、違いを押さえておきましょう。

広告やPRとの違い

目的が大勢に見てもらうという点で、コンテンツマーケティングと広告は似ている部分もあるため、広告やPRとコンテンツマーケティングは混同されることがよくあります。しかしこの2つは似て非なるものです。

広告やPRは、企業・ブランド側がユーザーに向けて情報を送り込む、「企業視点」の発信です。ユーザーが知りたいかどうかに関わりなく、一方的に情報をプッシュしていきます。

例えば、スマホでアプリや記事を見ていると、そのアプリや記事とは関係のなかったり、興味のない広告表示に出遭うことがあるでしょう。

広告はある程度ターゲットを絞ることはできますが、基本的に、不特定多数に対してプッシュ型のアプローチを行います。

不特定多数へのアプローチは認知度の向上やブランディングの面でメリットになりますが、狙った層以外に投下することになるため、注意が必要です。

最近は「過剰広告」が消費者の興味関心や購買意識を下げるものとして問題になることもあります。

また、広告は配信する期間が定まっており、配信期間が終わればそこで終了してしまいます。広告は、広く、浅く、消費されるもの、というイメージですね。

コンテンツマーケティングは、プッシュ型の広告と反対に、ユーザーに見つけてもらう「ユーザー視点」「プル型」の発信です。

あらかじめユーザーのニーズを汲んで待ち構えることで、ニーズのある層にのみ確実なアプローチをすることが出来ます。

さらにユーザーから高評価を得られるとGoogleからも上位表示され、継続的に集客し続けます。

終了期間は限定されておらず、発信すればするほどWeb上に残り、資産として溜まっていきます。コンテンツマーケティングは消費型の広告に比べ、コストパフォーマンス通がよいと言えるでしょう。

広告とコンテンツマーケティングは異なるものですが、お互いを補完する性質を持っています。広告は短期的でも大きな集客を得る可能性があり、コンテンツマーケティングは顧客のロイヤルティー(企業やブランドへの愛着心)を高め、確実に成果を増やす可能性があります。

広告を有効活用することでコンテンツマーケティング効果を高める、という相乗効果を狙える場合もあり、相互の違いを理解しておくと良いでしょう。

コンテンツSEOとの違い

コンテンツマーケティングで欠かせないのはサイトへの集客ですが、コンテンツマーケティング自体は「売れる仕組みそのものを作ること」であり、サイト集客の手段だけにとどまるものではありません。

コンテンツSEOは検索流入を狙う施策であり、あくまでも商品購入のためのきっかけづくりに過ぎません。

例えば、検索をきっかけに(コンテンツSEOによって上位表示された)サイトを訪問した後、さらに情報を集めたい、と考える消費者もいるはずです。

商品の購買を検討していく過程が進むにつれて、消費者が求める情報の深さは変わってくるからです。

その場合、メルマガやパンフレットの送付など「適切なコンテンツ」で応え、最終的な購買に導いていく。消費者の購買へのストーリーをしっかり理解したうえで、都度情報発信を行っていくことが、コンテンツマーケティングです。

コンテンツSEOについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。
コンテンツSEOをおさらいしよう!良質なコンテンツが上位化の鍵になる!

ソーシャルメディアマーケティングとの違い

ソーシャルメディアマーケティングとは、SNSへコンテンツを投稿することにより、ブランドや商品の周知を図る手法です。

コンテンツマーケティングとの違いは、”コンテンツの置かれる場所”です。

SNSの利用は今や欠かせないものですが、SNSに投稿したコンテンツは、SNSのネットワーク内部に置かれます。

つまりSNSに投稿しただけのコンテンツは、自社サイトの資産にはならないのです。Twitterでいくら呟いたとしても、その文字で「いいね」やフォロワーが増えたとしても、SEO効果や最終的な購買までに繋がりません。

コンテンツマーケティングでは、SNSへの投稿はWebサイト内のコンテンツへの導線として行います。

Webサイト内のコンテンツを充実させ、そのリンクをSNSにアップロードすることで、SNSをコンテンツマーケティングに利用しているといえます。

コンテンツマーケティングとコミュニケーション・メディア

コンテンツマーケティングは、コンテンツに関して消費者へのきっかけづくりから最終的な購買達成までを包括する総合的な概念ですが、ユーザーとどのようにコミュニケーションをとるのでしょうか。

コンテンツマーケティングを行う手段としては、自社で管理するオウンドメディアをはじめ、動画コンテンツやオフラインでのイベントまで多岐に渡るコミュニケーション・メディアの活用が欠かせません。コミュニケーション・メディアは多様化しており、適したメディア活用のあり方を模索する必要があります。

コミュニケーション・メディアの運用方法の選択肢を考えるのに参考となるモデルをご紹介します。

メディアの立ち上げについてはこちらの記事も参考にしてください。
Web担当者必見!絶対失敗しない個人でできるオウンドメディアの立ち上げ方・作り方を徹底解説

トリプルメディア:従来の主流なマーケティング概念

デジタルマーケティング時代に生まれた概念で、消費者が使用する主要なメディアを3つに分類し、Webマーケティングの戦略を練るという考えです。

メディアの成功事例についてはこちらの記事を参考にしてください。
【オウンドメディアとは】事例を基にオウンドメディアとは何か理解しよう!

OwnedMedia(オウンドメディア):資産となるコンテンツ

自社が保有し、コンテンツの管理運営をするメディア全般のこと。今すぐ購入や成約などの成果に結び付く顧客だけではなく、いずれ成果に結び付くことが予想される潜在顧客を獲得することが得意です。

例:ECサイト、ブランドサイト、コーポレートサイト、メルマガなど

PaidMedia(ペイドメディア):認知される

自サイトが対価を払い、活用する広告全般。短期的な売り上げや成果につなげるのが得意です。

例:テレビ、新聞、ラジオなどマスメディアによる広告など

EarnedMedia(アーンドメディア):口コミなど、信用や評判を得る

SNSや口コミサイトなど消費者起点のプラットフォームで、第三者間のコミュニケーションを行い、評判や信頼を得るためのメディアのこと。PRやパブリシティ活動全般で、ブランディングの構築が得意です。

例: 広報・PR領域、いいね!、シェア、おすすめ、レビューなど

まとめると、ペイドメディアは企業ブランドや商品の認知向上に、オウンドメディアは情報提供のタイミングや内容量で消費者が理解を深めることに役立ち、アーンドメディアは実際に消費者とのコミュニケーションを行うことで評価を得ることに特化しています。

日本では、Webマーケティングはこのトリプルメディアをうまく使い分けて、課題解決を狙うことが大切という考えが、2010年ごろから主流でした。

しかし2014年、アメリカの経営者ジニ・ディートリッヒ氏が、新たにパブリシティを活用する「PESOモデル」を提唱しました。

PESOモデル:SNSが普及した現代向け

「PESOモデル」は、トリプルメディアには欠けていた「パブリシティで評判を獲得する」という発想を取り入れたものです。

パブリシティとはPRの一種。マスメディアなど第三者にプレスリリースやインタビューへなど自社情報を提供し、報道してもらうことを通じて消費者に宣伝してもらう活動のことを指します。

企業が自分から有用性をアピールするより、第三者視点での報道の方が客観性もあり、広告よりも信頼性の高いというメリットがあります。

トリプルメディアではメディア企業による取材も消費者によるSNSの口コミも両方含まれていましたが、近年のSNSが消費者に与える影響は目覚ましいものがあり、 Earned Mediaから抜き出して4つ目のモデルとして定義するようになりました。

PESOモデルでは「Earned Media」をパブリシティによって評価を獲得するものとし、3つに大別していたメディアに「SharedMedia」が加えられています。

SharedMedia(シェアードメディア):SNSを活用し、共感を通じてアプローチ

企業がSNSアカウントを開設し情報を発信することで、SNSが持つ客観性が、Webサイトの弱点である”独善的になりがち”という部分を補完してくれます。

ターゲットユーザーの”生の声”を集め消費者理解を深めることや、ファンとなってもらい、そのコミュニティを形成することが得意です。

例:Facebook、Twitter、LINE、Instagram、YouTubeなどSNS全般

コンテンツマーケティングのメリット・デメリットとは?

注目を集めるコンテンツマーケティングですが、いざ実行するにはメリットとデメリットを知っておきたいですよね。

コンテンツマーケティングのメリット

コンテンツマーケティングを行うメリットとしてはこれらの3点です。

①潜在顧客との接点を持つことができる

自社の商材について、まだ興味があまりない層(潜在層)との接点を持つことができます。

商品の購入を検討していないようなキーワードの検索結果から、自社メディアに流入させ、コンテンツを通じて自社について知ってもらうことができます。

こういった潜在層はマーケティングファネルでいくと、最も母数が大きいところなので、そこにアプローチできるコンテンツマーケティングは、ビジネスチャンスの拡大を狙うことができます。

②業界のリーダーのような存在になれる

特にニッチな業界においては顕著なのですが、〇〇といえばこの会社!というイメージをWebコンテンツによって醸成することができます。

もしその業界で〇〇といえば!で想起されるようになれば、指名での検索数も増加し、マーケティングにかかる費用を大きく削減することができます。

③顧客ロイヤリティの向上

コンテンツを通じて継続的に潜在顧客とコミュニケーションを取ることで、商品購入までの期間ですでに関係性を構築することができます。

これが従来のアウトバウンドのマーケティングとの大きな違いで、ユーザーは初めから企業に良いイメージを抱いた状態で自社と接触するようになるのです。

コンテンツマーケティングのデメリット

コンテンツマーケティングはコンテンツの蓄積が前提のため、デメリットとして短期的・瞬間的な成果や売上がない、時間がかかるという点があげられます。

長期的な取り組みとなるため、直接的な売り上げ貢献だけに着目するとコンテンツマーケティングの効果予測や測定が難しく、継続できずに途中で挫折してしまうケースもたくさんあります。

デメリットへの対処法

コンテンツマーケティングは一般的には最低でも6か月、できれば1~2年くらいは腰を据えて取り組む姿勢が求められます。

「効果を感じられるのには時間がかかるもの」と念頭に置き、中長期を見据えた投資対効果を測ることが重要です。そのためにはしっかりとした目標設定と、マイルストーンを明確にして、継続した運用と改善を行っていきましょう。

インターネット広告のように短期で成果が出る施策と組み合わせて進めていくことで、短期、中長期で最適な単価で顧客を獲得できます。

コンテンツマーケティングの取り組み方

ここで一旦、コンテンツマーケティングのおさらいをしましょう。

  • コンテンツマーケティングとは、消費者のニーズに合う充実したコンテンツを発信し、消費者を育て、売れる仕組みを作ること
  • そのためにPESOモデルで4つに分類された、様々なコミュニケーションメディアを特徴に応じて活用し、ターゲットとコミュニケーションを取り、顧客を育てていく

実際に、コンテンツマーケティングに具体的に取り組もうとしたとき、どこから始めたらよいのでしょうか。

コンテンツマーケティングを担当される方はこちらの記事を参考にしてください。
コンテンツマーケティングを行う立場として抑えておきたいポイントと、これからのコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングの基本的な流れ

コンテンツマーケティングを始めるとなると、新しいサイトやブログ(オウンドメディア)を始めたり、SNSアカウントを開設するという選択肢を考えるかもしてません。

しかし新しいコンテンツを行き当たりばったりに作成することは効果的ではありません。

コンテンツマーケティングは、「誰に、何を、どういう順序/媒体で」という考えを基礎に、戦略設計→コンテンツの企画・制作→コンテンツ流通→分析・改善という流れになっています。

具体的には、

  • 詳細なペルソナ設定
  • カスタマージャーニーマップ作り(可視化して全体の輪郭をはっきりさせる)
  • メディアの選定(動画、PDF、フォーマットの選定、コンテンツマップ作成)
  • CTAとKPIの設定(顧客への呼びかけ、行動喚起)

を行っていきます。

詳細なペルソナ設定

マーケティングでよく耳にするであろう「ペルソナ」。

実在する1人の人間を想定し、

  • 年齢
  • 性別
  • 居住地
  • 職種や収入
  • 家族構成
  • 生活パターン
  • 趣味

といった項目まで、詳しく設定していきます。

どのような項目を設定するかは、自社商品やサービスの利用に影響しそうなものはすべて設定しておくと良いでしょう。

ペルソナ設定によって顧客像を明確にすることで、商品・サービスを提供する側ではなくユーザーの立場に立ち、「どのような伝え方が”刺さる”のか」をピンポイントに考えられます。

誰のために、を意識することで「何をどう伝えればいいのか迷ってしまう」といった、マーケティング活動の無駄を防ぐことが出来るのです。

また、ペルソナがいることでマーケティングに関わる人々すべてのイメージをすり合わせ、共通の判断軸を持って施策をスムーズに練ることも可能です。

ペルソナ設定の注意点は、「都合のいい理想像ではなく、リアリティのある人物像を描く」ということ。

そのためにはまず”ターゲットユーザーの情報集め”を行います。インタビューやアンケート、アクセス解析などのデータ、一般公開されている意識調査などのデータなどをもとに、より現実的な人物像を作り上げます。

集めたデータを特徴ごとに分類(グルーピング)し、細かい属性や生活スタイルを加え、1人の顧客像に落とし込みましょう。

ペルソナは一度設定したら終わりではありません。時間経過によってユーザーや商品・サービス内容が変わっている可能性もあるため、半年に一回程度の見直しをすると良いでしょう。

詳細なペルソナ設定をすることで、その人たちの課題をどのように自社商品・サービスが解決するのかを検討します。ペルソナがどのようなトピックに興味があり、どのような単語やフレーズを使って検索をかけるのかを、検索ボリュームやキーワードを通じて把握していきましょう

ペルソナ設定について詳しくはこちらの記事をご覧ください!
ペルソナ設定とは?具体的な手法や注意点も説明!マーケティングには必須!

カスタマージャーニーマップ作り:可視化して全体の輪郭をはっきりさせる

カスタマージャーニーマップは、ペルソナの購買行動すべてを可視化し、理解を深めるツールです。

ZMOTモデルを参考に、認知から購入、購入後にいたるプロセスでのペルソナの「マインド」や「行動」を整理します。

ホワイトボードや壁に付箋を貼りつけながら複数人で作っていくことが多く、必要なものとしては、ペンと付箋、それらを貼れるボードなどがあると良いでしょう。

工程は

  1. ペルソナ決め
  2. ストーリー作成
  3. オンステージ(ペルソナが関わる人やモノ)
  4. ペルソナの態度(ストーリーの中で感じる感情)
  5. バックステージ(直接は関わらないが裏では関わっているであろう人やモノ)
  6. 評価と優先づけ(4で書き出したペルソナの感情の中で最もインパクトのあるものを、ネガティブ・ポジティブ両方3つほど投票で優先づけする)
  7. ニーズ(優先づけした感情から、ペルソナの欲求を想像して書き出す)
  8. 役割とプロセス(優先づけしたポイントで関わる人、モノすべてと役割を書き出す)
  9. 評価(8で書き出した役割が7のニーズを満たせているか、できている・できていないを評価する)
  10. 新しい経験のデザイン(評価をふまえて、新しい体験が出来る改善策を考える)

という流れです。

コンテンツマーケティングでもっとも重要なことは、設定したペルソナがコンテンツと接するシチュエーションを具体的に想定することです。

ペルソナのニーズは、彼らがカスタマージャーニーマップのどの位置にいるかによって変わり、それに応じて提供すべきコンテンツの内容も変化します。

ペルソナの気持ちになりきってストーリーを作成し、どのタイミングでユーザーと関わるのか?タッチポイントごとに適したコンテンツは何か?というように、カスタマージャーニーマップに則って考えていきましょう。

特に「6.評価と優先づけ」と「7.ニーズ」は重要です。

<6.評価と優先づけ>

事業推進におけるKPIのどの部分に影響するかを考えられます。ネガティブな部分は解決しなければならない課題、ポジティブな部分はより伸ばしていける機会ととらえることが出来ます。

<7.ニーズ>

は表面的な欲求だけでなく、その裏にある感情も想像して書き出すことが大切です。

例えば、表面的な欲求として「このブランドの服が欲しい」という裏には「清潔感があり、おしゃれと思われたい」という感情が隠れており、ブランドの服を売るだけでなく「清潔感があり、おしゃれと思われるにはどのような情報を提供するべきか」という施策を考えることが出来ます。

よく言われる例えで、「ドリルが欲しい人はドリルが欲しい訳ではなく、そのサイズの穴が欲しいのだ」という話があるように、顧客が真に求めているものを見抜くことが必要です。

メディアの選定:動画、PDF、フォーマットの選定、コンテンツマップ作り

コンテンツマーケティングを展開するためのプラットフォーム(コミュニケーション・メディアなど)は種類が多く、適切なチャネルを活用して初めて効果が得られます。

カスタマージャーニーマップで購買プロセスを理解したら、続いてペルソナに「どんな情報を」「どんな方法で」提供するかを整理します。

ペルソナ視点で各購買プロセスのニーズに応えられるコンテンツと、掲載する媒体・フォーマットを考えましょう。

有効なのは「コンテンツマップ」を作成することです。コンテンツマップとは、サイトのどこにどのようなコンテンツがあるのか、構成を可視化した図のことです。

パソコンで見るコンテンツと、スマートフォンで見るコンテンツでは、情報量やページのデザインなども異なってきます。ユーザーのデバイスも意識し、ペルソナごとに想定するストーリーに従って考えましょう。

CTAとKPIの設定:顧客への呼びかけ、行動喚起

CTAとはCalltoActionのことで、「顧客にどうやって購買に進んでもらうか」を定義したものです。

もう少し具体的に言うと、購買プロセスのそれぞれのポイントにいるペルソナに対し、スムーズに次の段階に進んでもらうためのアクションを促すものです。

CTAの例では、関連記事へのURL(ユーザーを移動させる導線)や、メルマガの購読、カタログのダウンロードの用意、などがあります。

KPIは重要評価指数といって、他のマーケティングにも欠かせない効果測定を行うための数値です。KPIはKGI(重要目標達成指標)と混同しやすいので、一度おさらいしておきます。

・KGIは最終的なビジネスゴールの指標
・KPIはKGIの達成に向けて各プロセスが適切に実施されているか評価するための指標

コンテンツマーケティングで使用するメディアであるオウンドメディアは、広告などに比べて成果達成までに長い時間を要するため、何を指標にしたらよいのか、KPI設定に悩む場合が多いでしょう。

オウンドメディアのゴールを最終的なコンバージョンや売り上げ寄与といった画一的なものにしてしまうと、オウンドメディアの性質上、大きな成果が出ないにも関わらず「失敗している」と判断しかねません。

前述したCTAを計測可能な指標にしたものを、KPIとします。KPIは主に

・アクセス数
・ページ/セッション数
・目的のページへの遷移率
・ファーストビュースクロール率

といった項目があります。

メディアが運用してまだまもないのか、すでに数年経過しているのか、といったフェーズの違いによって、CTAとKPIの設定は変わります。

<立ち上げ期(運用開始~半年)>

まだ始めたばかりのときに最終的なゴール(コンバージョン)をKPIとするのは適していません。

認知されている顧客の数が少ない状態の最初のうちは、CTAを「集客力」に関するもの(検索されやすいキーワードを網羅する、SNSで認知力を上げる、など)に設定しましょう。

KPIはアクセス解析ツールなどを用いて検索順位やPV数、SNSのシェア数などで、指標として把握することが出来ます。

<定着期(運用開始から半年~2年以内)>

ある程度集客が安定し、新規でコンテンツをアップしても比較的多くのアクセス数や検索上位にくる状態になった。その段階を”定着期”とします。

”立ち上げ期”ではユーザーに認知されていない状態のため「集客力」に力を入れていましたが、この段階では「閲覧力」と「誘導力」を高めること重要視しましょう。

「閲覧力」は、ユーザーが一度触れたコンテンツであっても価値を感じ、サイト自体に再訪したいと思ったり、じっくりと情報を読んでくれるといったことです。「誘導力」はサイト内の他の記事にもユーザーが興味を持って遷移をするかどうか、ということです。

分かりやすく充実した情報量で、ニーズに合ったキーワードが網羅されていること、関連記事を準備し、誘導リンクをボタンやバナーで目立たせておくこと、といった施策がこの段階では必要になります。

KPIは再訪率、滞在時間、スクロール率、遷移率/回遊率などから分析することができます。ここでは”ヒートマップ”というユーザーのマウスやクリックの動きデータをサーモグラフィーのように可視化したツールを利用すると良いでしょう。

<活用期(運用開始から1年以上~)>

メディアがよく読まれ、ファンが獲得できているのであれば、ここでようやく「コンバージョン」を目標にします。コンバージョン達成のために、CTAは実際の商品・サービスの使用イメージを喚起させるような動画やユーザーの声などのように設定したペルソナの属性に応じたものを用意しましょう。KPIはCTAのクリック数や動画再生率、滞在時間、読了率などで分析していきましょう。

初めからコンバージョン(ゴール)に近すぎるKPIを設定するのではなく、運用メディアの時間軸や段階に合わせてCTAとKPIを設定し、分析と改善を繰り返していくことがコンテンツマーケティングには欠かせません。

コンテンツプロモーション:見つけてもらう施策を打つ

ユーザーを意識したコンテンツを充実させたら、見つけてもらう施策が必要です。

その施策を「コンテンツプロモーション」といいます。

コンテンツマーケティングはプッシュ型の広告とは異なり、ユーザーを待ち構えるものだとしても、情報過多の現代では待っているだけでユーザーが訪れることはありません。

たくさんの情報に埋もれてしまわないように、外部とのコミュニケーションを測り、プロモーションを行いましょう。

プロモーションをするターゲット層はいくつかあります。

既知の関係性

すでにサイトを訪れたことや、自社の商品・サービスについて知っている人へのプロモーションは、より関係性を深めるために行います。

手段としてはブログやメルマガなど、より自社のことを知ってもらうコミュニケーションの方法があります。

インフルエンサーなどにむけて

インフルエンサーと呼ばれるSNSにおいてたくさんのフォロワー数を持つユーザーに、コンテンツのプロモーション協力を仰ぐのも手です。

インフルエンサーを通じて、彼らのフォロワーにコンテンツを届けることが出来ます。

第三者からの拡散は信頼性が高いため、新しい顧客の獲得を見込めます。インフルエンサーには直接コンタクトを取り、コンテンツを提供する方法があります。

まだ関係性のない層にむけて

まだ認知されていない層にアプローチするには、直接的な広告やSNSアカウントを作成して拡散を行います。

記事内にソーシャルシェアボタンを設置し、記事を読んだ人の二次拡散を狙うことも有効です。

コンテンツマーケティングの失敗例と成功させるポイント

コンテンツマーケティングは成果に時間がかかり、正しく取り組まなければ挫折してしまうこともあります。

コンテンツマーケティングの失敗例としてはこのようなものがあります。

コンテンツマーケティングの失敗例

・目標を決めず、何となく始めてしまう
・ユーザーが知りたい情報やキーワードがなく、サイトが充実していない
・コンテンツの一方的アピールだけになっている
・SEOを意識しない
・長期的なものでない

コンテンツマーケティングで最も重要なのは「戦略設計」です。

コンテンツマーケティングは単に「自社メディアを運営して情報発信をする」というものでは足りず、「コンテンツに接触した人に、どんな行動を促すのか」という視点から、売れる仕組みを考えていかなければなりません。

取り組む際には目的を明確にし、適切な目標を置いたうえで、全体設計を可視化するようにしましょう。

成功させるためのポイントを一言でいうと、「流通から逆算してコンテンツを企画すること」です。

前章の『コンテンツマーケティング取り組み方』でも述べてきたように、コンテンツ戦略を考える前に、まずはマーケティング課題を捉える必要があります。

「誰に」「何を」「どのように」届けるのかを、詳細なペルソナ設定をもとにロジカルに考え、時間軸を意識して短期と中長期の目標を区別して、コンテンツを企画します。

課題に応じて「目的」が決まり、それに向けて実施すべき施策の方向性が絞られ、コンテンツマーケティングのゴールも決まってきます。

マーケティング課題はコンテンツ戦略と密接に結びついています。マーケティングの目的(ゴール)をクリアにして進めていけば、コンテンツマーケティングを成功させることができるでしょう。

コンテンツマーケティングに役立つツール

コンテンツマーケティングは幅広い領域のため、扱うデータや行うべき施策が必然的に多くなります。

そんなときに役立つツールがあると便利ですよね。最後に紹介するのは、コンテンツマーケティングを行うのに便利なツールです。

CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)

CMSは、Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)の頭文字をとったものです。専門的な知識が無くても、サイトやコンテンツを構築・管理・更新できるシステムです。

通常のweb制作といえば、HTMLやCSS など専門的な知識や技術が必要で、それらを持たずにwebサイトを構築・更新するには、手間と学習コストをかけなければなりません。しかしCMSを導入すれば、ブラウザ上で直接テキストを入力したり、画像をアップロードしたりするだけで、サイトを運用することができるのです。そのためサイトの更新がスピーディーになるというメリットがあります。

webサイトの更新頻度が高く、プレスリリースやニュースなどリアルタイムな情報発信を多く必要とし、制作会社に外注している。サイトの規模(ページ数)が大きく複数人で更新している、といった場合に、CMSの導入を検討すると良いでしょう。反対に、ページ数や更新頻度が少なく、デザイン性の高いページや高いセキュリティを必要とする場合、CMSはあまり向いていません。

CMSは数多く存在し、導入形態によって

  1. オープンソース型
  2. パッケージ型
  3. クラウド型

の3種類に大分されます。

オープンソース型

プログラムのソースコードが無償で公開されており、商用・非商用問わず、誰でも利用や修正、配布することができるライセンスのことです。

「WordPress」が圧倒的なシェア率を誇ります。ライセンス費用がかからないためコストを抑えることができたり、無料プラグイン(拡張機能)の豊富さやカスタマイズの自由度が高いこと、多くのユーザーがいるため、インターネット上にたくさんの情報があることがメリットです。

デメリットは、サーバやドメインは自前で用意しなければいけないこと、アップデートや不具合対応などは自己責任で対応しなければならないこと、ソースコードが公開されているため、セキュリティリスクがあることなどです。

パッケージ型

独自に開発されたCMSライセンスを購入し、自社サーバにインストールするタイプのものです。企業や組織などの法人での運用を想定した豊富な機能がパッケージ化されており、個別のカスタマイズをあまり必要としないのが特徴です。

導入・運用のサポートが手厚く、マニュアルやトレーニングといった運用支援が充実しているため、安心して利用することができます。

デメリットとしては、初期費用やライセンス利用料が必要であること、ページ数やユーザー数に応じてライセンス費用が増えること、プラグインに追加費用が発生したり、カスタマイズに工数とコストが発生したりするといった、費用面の問題があります。

クラウド型

CMSを提供するベンダーが管理しているサーバに、システムやデータを保管し、インターネット経由で利用できるCMSのことです。オープンソース型やパッケージ型と異なり、サーバを用意したり、CMSをインストールしたりする必要はなく、インターネット環境とブラウザさえあれば気軽に導入することができます。

もっとも低コストで簡単にサイトの構築や運用が出来ることから、人気を集めています。

デメリットは、機能が固定化されておりカスタマイズができないこと、開発元が海外であることが多く、日本語でのサポートが十分に受けられない場合があること、システムやサーバにトラブルが起きた際には、ベンダーの対応を待つしかないことなどがあげられます。

CMSの導入には、これら3つの特徴を理解し、自分たちの目的や運用方法に合ったものを選ぶとよいでしょう。

MA(マーケティング・オートメーション)

MAは、マーケティングの各プロセスおけるアクションを自動化するための仕組みやプラットフォームのことです。

顧客・潜在顧客を「集める・育てる・選別する」といった主なマーケティング活動を、テクノロジーの力で一連作業としてすべて自動化します。

具体的には、事前に設定したシナリオに応じて、獲得したユーザーをセグメント分け(分類)・スコアリング(評価)し、顧客の条件に応じて「最適なコンテンツを、最適なタイミングで、最適な方法で届ける」施策を自動で実行します。

MAにはBtoC企業向けのものとBtoB企業向けのものの2種類があります。

BtoC企業向け

ある特定のターゲットに対して、事前に施策の配信ストーリーを設定し、顧客の属性や行動パターンを分析したうえで、メルマガ、アプリのプッシュ配信、LINE、広告など幅広いチャネルで、適切なコンテンツを送付します。

今までBtoC企業のマーケティング施策といえば、単一チャネルから同じコンテンツを決まったタイミングで顧客に送っており、本当に必要な人に必要な情報を届けることができているとはいえませんでした。

しかしBtoC企業向けのMAは、年齢や性別に加え、購入商品や閲覧ページといった個人の行動情報から顧客を細かく分類し、適切なチャネルによって好みに合わせたコンテンツを配信することで、本当に必要とされたタイミングで情報を届けることができます。

これを「OnetoOneマーケティング」といい、MAは自動でOnetoOneマーケティングを実現するものです。

BtoB企業向け

セグメント機能やスコアリング機能に重点が置かれており、潜在顧客を管理育成することが目的です。情報を求めるユーザーの反応を感知したら、すぐに関連する情報を提供したり、競合と比較を始めたときにはすぐに自社の優位性を伝えるなど、スピーディーで的確な対応をとることで、潜在顧客の育成をはかります。

MAの背景には、顧客がただ物を買うのではなく、本当に必要なものを”比べて、選んで”買うようになった購買状況の変化があります。

広告や一方的なメルマガのように、同一メッセージを大量の顧客に送るマスマーケティングの効果は薄れ、さまざまな顧客一人一人に合わせ、最適なメッセージを送るOnetoOneマーケティングが必要なのです。MAを導入することで、効率的に、多様な個人にコンテンツを配信することができます。

SEOツール

集客を主としたコンテンツマーケティングを行う場合は、きちんと分析・改善施策を行わなければ、成果はついてきません。

一般的にはgoogleanalyticsやsearchconsoleを活用することが多いですが、それだけだと足りない、わかりづらい部分も多くあります。

そのため、コンテンツマーケティングに特化したSEOツールを活用することで成果を最大化させることが出来ます。

以下でおすすめのツールをご紹介します。

SEARCHWRITE

シンプルなUIで、SEOの課題分析・施策立案・効果測定を簡単に行えるコンテンツマーケティングツールです。

今までのツールでは機能がもの足りなかったり、逆に機能が多すぎて使いこなせなかったりすることがありましたが、SEARCHWRITEでは本当に必要な機能だけをプロが厳選しています。
そのため、SEOのためにコンテンツマーケティングをこれから始めようとしている方やSEOに知見が深くない初心者でも使いこなしやすいツールとなっています。

複数のユーザーが同時接続しても価格の変わらない「フリーライセンス制」やタスク管理機能も実装しているため、チーム全体でのKPIモニタリングや施策実行のタスク管理も可能となっています。

また実績5000社を超えるSEOコンサルタントがツールの運用支援からSEO戦略立案までをサポートするプランもあるため、インハウス化に不安のある方でも安心して使いこなせ、初心者〜中級者に大変おすすめのツールです。

<価格>
月額:50,000円(税抜) 

DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)で情報データを一括管理

Googleアナリティクスなどアクセス解析ツールを用いれば、自分のWebサイト内でのユーザーの動きを把握することはできます。

しかし、訪問前後や他のサイト内でのユーザーの動きを把握することはできません。ユーザーがインターネット上でどの様な行動を取り、どのような興味関心事を持っているユーザーが自サイトに興味を示すのか、といった高精度なターゲティングは、アクセス解析ツールでは困難です。そこで、DMPが役立ちます。

DMPとはDataManagementPlatformの略で、インターネット上に蓄積された様々な情報データを一元管理するためのプラットフォームのことです。

アクセス解析から得た細かい情報や、自社の顧客データだけでは取得が難しいオーディエンスデータを集約・解析することで、これまで大きなカテゴリ単位でしかできなかったターゲティングが、より詳細な単位で行うことが可能になります。

情報は手動で管理することもできますが、自動プログラムであるDMPを用いれば、より細かく・早く、工数やミスの削減も可能なため、効率的にマーケティング施策を行うことに役立ちます。

ただし、DMPは膨大なデータを扱うため、目的を明確にしておかないと収拾がつかなくなってしまうことも少なくありません。DMPによって得られる結果はたくさんありますが、目的を絞って利用するものを選別しましょう。

DMPには大きく2種類あります。

オープンDMP

パブリックDMPとも呼ばれ、様々なデータ提供企業が保有している

  • Webサイト行動履歴
  • 年齢・性別などの属性情報

など、第三者利用メインのデータを蓄積・管理するプラットフォームです。

自社だけでは把握できない様々な情報や属性を取得することができ、自社にあまりデータが無かったり、新規顧客獲得に向いています。

ただし、外部データの質を見極めたり、取得する際にコストや手間がかかります。

プライベートDMP

自社独自で保有している行動履歴、顧客属性情報などのマーケティングデータと外部のデータを組み合わせて蓄積・管理をするプラットフォームです。

作成できるセグメントの幅が最も広く、顧客属性情報を使ったセグメントを使いたい場合に向いています。

デメリットは作成できるセグメントの幅が最も広いために、設定が複雑になる場合があることや、外部データの紐付けに知識が必要となってくることでしょう。

DMPの使い方は、データ収集→分析→利用といった流れをたどります。

まずはオープンDMPによる外部データや自サイトのオンラインデータ・オフラインデータを収集します。オンラインデータはWebサイトにDMPのタグを埋め込み、オフラインデータはCRMデータなどのシステムを連携するとよいでしょう。

収集したデータはDMPが自動分析してくれます。その結果に基づいて、マーケティング施策を展開していきましょう。

SNS分析に役立つツール

コンテンツマーケティングとコミュニケーション・メディア」や「コンテンツプロモーション』でもお伝えしましたが、現代ではSNSの運用によって顧客を獲得する手法は欠かせません。

¥SNSで発信される消費書の声を分析することで真のニーズを把握したり、業界の動向やトレンドを探り、マーケティング活動に役立てる「SNS分析」はぜひ行いたいマーケティング戦略です。

リアルタイムな情報を分析することで、商品・サービスの改善に向けたPDCAを効果的に回すことができるのもメリットです。

主なSNS分析に役立つツールには以下のようなものがあります。

Twitterの分析ツール

公式サイトの「Twitterアナリティクス」がもっともおすすめです。

  • mentionの数
  • フォロワー数の増減
  • URLのクリック数
  • いいね数
  • リツイート数

を詳しくチェックすることができます。

また、話題のツイートをランキング形式で収集できる「TwTimez」も、バズが起こりやすいSNSであるTwitterで、トレンドを探るのに有効です。

Facebookの分析ツール

「quinty」はFacebookページのインサイトより詳しい情報をチェックすることが出来ます。

「ソーシャルインサイト」は有料ですが、企業Facebookページを120万件以上クロールしてデータを蓄積しているため、非常にしっかりとした分析が可能です。

Instagramの分析ツール

公式のインサイトで「週ごとの全投稿の数値確認」「投稿のソート・数値確認」「フォロワー情報の確認(ユーザーの男女比や年齢層)」などを簡単に解析することができます。

Instagramインサイトは、Instagramの個人ページをビジネスプロフィールに切り替えることで、無料で利用できます。

「Aista」は、インスタグラムキャンペーンの効果測定や競合他社の動向も把握できる、instagram分析用の多機能ツールです。

SNSは近年さまざまな企業がアカウントを作成し、集客チャネルとして育てているため、しっかりとした分析を行いながら、運用することをおすすめします。

まとめ:コンテンツマーケティングとはデジタル社会を生き抜く上で必須の戦略

情報発信者と消費者を取り巻く購買環境は、デジタルメディアの普及により、従来とは大きく変化しました。

片方向で短期的なニーズに応えられる広告やPRといったマスマーケティングで効果を上げていた時代は終わり、「共感の時代」とも言われる現代は、情報を受け取った消費者に、情報を自分ごと化して捉え共感させられるが、支持やファン化への鍵になります。

顧客を育て、中長期的な視点で売上を伸ばしていく情報発信者と消費者の間で双方向のコミュニケーションを行うコンテンツマーケティングの視点は、今後欠かせないものといえるでしょう。

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