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2021.02.12

森 太一

MARKETING

【2021年】インフルエンサーマーケティングの2020年の流行と、2021 年のトレンド予測!

WRITER

森 太一

株式会社PLAN-B 東日本デジタルマーケティング本部 インフルエンサーマーケティング事業部

大阪大学大学院を卒業後、2020年に新卒として、株式会社PLAN-Bに入社。学生時代はNPO法人にて、幹部役職として組織のマネジメントにあたりながら、数多くの学生のキャリアと向き合った。
現在はインフルエンサーマーケティング事業部で、メディア運用、インサイドセールス、カスタマーサポートと幅広い業務にあたっている。

目次
    1. 1:はじめに
    2. 2:インフルエンサーマーケティングの今年のトレンドは?
      1. 1:よりコアなファンへの注目
      2. 2:いいね!よりも保存数へ着目
      3. 3:動画コンテンツ(ライブ配信)
      4. 4:AIによるフォロワー分析
      5. 5:UGCへのさらなるフォーカス
    3. 3:インフルエンサーマーケティングの来年のトレンド予測!
      1. 1:インフルエンサーの価値観へのフォーカス
      2. 2:ブランディングとの融和=オーガニックな投稿の促進
      3. 3:インフルエンサーの長期契約の促進
    4. 4:まとめ

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1:はじめに

2000~2009年は、ECサイトの台頭、SNSの登場による消費者と双方向のコミュニケーション化、検索エンジンの重要度の高まりなどから、デジタルマーケティング業界が全体として大きく伸長した期間でした。


その中で、デジタルマーケティングの一分野であるインフルエンサーマーケティングは、SNSや検索エンジンの変化によって大きく揺り動かされる業界であるため、業界全体の変化も非常に激しいものとなっています。

果たして、2020年にはどのようなトレンドが訪れていて、2021年にはどのようなトレンドが訪れるのでしょうか?
本コラムでは、今年のトレンドを解説し、その後来年以降訪れるであろうトレンドについて解説します。

2:インフルエンサーマーケティングの今年のトレンドは?

1:よりコアなファンへの注目

インフルエンサーのフォロワーが、インフルエンサーに対してより熱量を抱えるほど、購買につながる可能性は高いです。
そのため、以前からフォロワーの質は重視されてきましたが、今年はよりフォロワーの抱える熱量をどれだけ正確に測定できるかが課題になっています。

上の図で、コアファン、マニアはインフルエンサーに十分グリップしており、購買につながる可能性が高いと言えます。
コアファン、マニアを多く抱えるインフルエンサーとは、よりフォロワーがコンテンツに価値を感じているインフルエンサーです。

Instagram上でも、フォロワーに対して有益な投稿をする人の投稿の方がフィードで上位に表示されやすいです。
つまり、Instagram全体として、「よりフォロワーにとって価値のある投稿をし、コアファン、マニアをグリップしている人」が重要になってきます。

インフルエンサーの選び方については、以下の過去記事を参考にしてください。

過去記事:【すべてが決まる?!】インフルエンサーの選定について解説!
https://service.plan-b.co.jp/blog/marketing/23678/

2:いいね!よりも保存数へ着目

従来は、フォロワーのインフルエンサーに対するエンゲージメントを測る指標として、いいねやコメント数が採用されていました。
しかし、いいねは本当にそのインフルエンサーに対しての興味を測れるものではありません。興味を持っていないにもかかわらずなんとなくいいねを押す人もいますよね。

Instagramでは、2019年よりいいねを非表示になっています。これはいいねのみを狙うユーザーが増えたためで、よりコミュニティ内のコミュニケーションや、写真、動画のクオリティを向上することにシフトしてきているのです。
これに合わせて、インフルエンサーマーケティングを提供する会社の動きも変化しています。



参照元:REECH

株式会社REECHの提供するインフルエンサーマーケティングプラットフォームでは、2020年からInstagramの「保存数」の算出機能が追加されました。同社によると、コアなファンほどいいねよりも保存を行う可能性が高いそうです。

このように、2019年はいいねやコメントでフォロワーの質を調査する、という方式自体が変化します。

フォロワーの質の調べ方については以下の過去記事を参考にしてください。


過去記事:2020年も注目のインフルエンサーマーケティング市場、企業徹底解説【注目の会社11選】

3:動画コンテンツ(ライブ配信)

インフルエンサーマーケティングの媒体の中でも、動画のコンテンツは長尺であり、内容をより深く伝えられることから、注目の向きが高まってきていました。

ライブストリーミング型での商品PRが増えることが予想されます。有名インスタグラマーのゆうこすは、2019年に東急ハンズとコラボし、実際にお店を訪れて商品PRを行うという企画を行いました。
最終的に、一時間での視聴者数は数万人、ストーリーズで履歴を残すため、最終的な視聴者数は数十万人という驚異的なPRを行いました。



また、コロナウイルスによる自粛拡大の中で、オンラインでの消費者との接点構築や情報発信の重要性が高まりを見せています。

そんな中、ソーシャルメディアコンテンツを提供する会社である、株式会社サイバー・バズは、インフルエンサーを用いたLIVE配信によってPRを行うプランを発表しました。
インフルエンサー1〜2名(+ブランド担当者様)がLIVE配信で視聴者に対して商品PRを実施します。

このように、コロナウイルスによる影響もあってライブストリーミング型でのインフルエンサーマーケティングが加速すると考えられます。

従来から行われているストーリー型の投稿は、「知人や友人の近況を知る」ために見る人が多いため、フォロワーが十分に見ないという弱点がありました。
(有名人の投稿が、ストーリーズの右側に溜まるという人もたくさんいると思います。)

対して、ライブストリーミングは、ストーリーズの一番左に表示されるため、フォロワーの目に映る機会が多いです。

これらのことから、ライブストリーミングで購買につなげる取り組みがインフルエンサーマーケティングを行う企業で広がっていくと考えられます。

4:AIによるフォロワー分析

インフルエンサーマーケティングを行う様々な会社が、AIを用いたフォロワー分析を開始しています。
ANN(Artificial Neural Networks)と呼ばれる人工ニューラルネットワークを活用することで、画像認識や、インフルエンサーのインセンティブの予測を立てることで、効果的なマーケティングを行う動きが出始めています。
インフルエンサーマーケティング用のツールである、SPRAYもその一つです。SPRAYでは、画像認識を行うことで、フォロワーの性別を特定するなどしています。
また、これによって以前より問題視されていた、フェイクインフルエンサーの問題も解決の方向へと向かうでしょう。
フェイクインフルエンサーとは、お金でフォロワーを購入するなどして、影響力を水増ししているインフルエンサーのことです。
2019年5月に株式会社misosil(ミソシル)は、フォロワーを購入してフォロワー数を水増しするインフルエンサー自身の不正や、不正インフルエンサーを利用した(orしてしまった)キャンペーンを実施する企業を検知するサービスを発表しました。





参照元:misosil

これらのように、ツールやプラットフォームの精度が高まることで、より正確なフォロワーの分析が可能になると考えられます。

5:UGCへのさらなるフォーカス

ULSSASを回すためにも、インフルエンサーを起点として一般ユーザーの投稿を広げる工夫は今後のトレンドとなりそうです。


参考:SNS時代の購買プロセス「ULSSAS(ウルサス)」とは?

UGCを増加することにより、購買に至るまでの興味喚起を効果的に行うことができます。リスティング広告などは、検索してからの流入を図るための物ですが、UGCはそもそも誌名検索数を増加させることができます。
検索してから広告を打つのでは、遅いという時代になっているのです。すでに、インスタグラムアカウント運用においては、UGCを増進するためのコンテストなどの工夫が始まっています。

例えば、ハーゲンダッツジャパン社は自社のInstagramアカウントを用いたキャンペーンを行いました。Instagramで「#ハーゲンハート」と共にハーゲンダッツミニカップの中蓋を外した写真をアップしてもらい、優れた写真を公式アカウントで掲載しました。


投稿者としては、ハーゲンダッツの投稿を見て「興味を喚起」され、投稿することで「公式アカウントで紹介されるというインセンティブ」が生まれるのです。

このキャンペーンは、有名モデルやファッションインフルエンサーが「#ハーゲンハート」をつけて写真を投稿したことがきっかけとなって投稿が広がりました。
このように、商品の体験を「味」だけでなく「投稿」によって新たに生み出すことで、認知の加速度的な広がりを生んでいます。

UGCを増加させるためには、企業アカウントやインフルエンサーの起用による「火付け」が必要です。
現状では十分にUGCを産めるかどうかについての方法論は確立されていませんが、各社が研究を進めております。

3:インフルエンサーマーケティングの来年のトレンド予測!

 

電通九州が、現代人の購買心理を3年間かけて様々なデータを解析した結果、以下の「AIDEA」というフレームワークを提唱しています。



 

参照元:ウェブ電通報

このフレームワークの最も特徴的な部分は、「商品の価値を繰り返し確認している」ことです。購買する際に、「本当にこれは自分にとって価値を生むのか?」というバリューベースの考え方が一般的になってきていることを示しています。

このことから、現代人の「価値への欲求」を満たすため、インフルエンサーマーケティング全体もより「ユーザーへの価値を最大化する」ことに注目していくでしょう。
具体的に、以下のような形で遷移していくと考えられます。

1:インフルエンサーの価値観へのフォーカス

インフルエンサーの強みは、「口コミ」に近い信頼感を、他の媒体と比較して得やすいことです。ここに対しての注目は引き続き続くことが予想されます。
また、2019年はインフルエンサーによる広告投稿数が42.7%増加したというデータがあります。(参照元:MarTechLab

2020年ももし同程度の伸びを見せた場合、広告が飽和し、クリエイティブだけでは他のインフルエンサーとの差別化が図れなくなるでしょう。
このため、クリエイティブの見栄えだけでなく、インフルエンサーの持つ「価値観」もフォロワーからの支持を集める重要な要素になるはずです。

価値観の例が、コロナ下でアメリカで起きている以下の運動です。


参照元:mediakix

フィットネス系メーカーで知られるUnder ArmourとMyFitnessPalは、運動系のインフルエンサーと、「Healthy At Home」」キャンペーンを行いました。

このキャンペーンでは、マイクロからミドルインフルエンサーを対象に、IGTVで家の中での運動シーンをアップロードしてもらい、この期間中にMyFitnessというサイトに登録する度に1ドルをGood Sports incという子供たちのスポーツ支援事業を行う企業に寄付すると発表しました。

これは、直接的にUnder Armour社に利益は入りません。しかし、「企業とインフルエンサーが社会的な役割を果たしている」という大きなアピールになっています。

このように、社会的な役割を果たす、つまりそれに賛同する企業とインフルエンサーの両方のブランディングの向上に成功しています。

まだ、日本では社会的役割を活用した投稿は多くはありません。
日本のインフルエンサーマーケティングのトレンドは、アメリカのトレンドより2,3年遅れているためです。

現在のアメリカの水準に追いついた頃、日本でも企業、インフルエンサーの価値観が重視される投稿が目立つようになるでしょう。

2:ブランディングとの融和=オーガニックな投稿の促進

現在は、インフルエンサーのブランディングとの不協和が起きています。

PR案件を何回も行う場合、フォロワーとしては商業色が強すぎて、インフルエンサーそのものへのイメージが悪化してしまうのです。

このため、PR案件そのものをやらないインフルエンサーが増えています。
これは、つまり「PR案件を実施する=インフルエンサーのブランディングの毀損」という式が成り立ってしまっているためです。

ブランディングを毀損しないために最も大事で、かつ最も本質的な投稿形態は、「インフルエンサーが本当にいいと思ったことをPRしてもらう」ことです。

インフルエンサーが本当に心からいいと思っている製品=良質な製品をPRすることになれば、フォロワーにとってのインフルエンサーへの価値も高まるでしょう。



参照元:株式会社セカイエ

株式会社セカイエは、シンガポール人を対象にしたオーガニック型PRサービスを4月に開始しました。

このサービスでは、多数のシンガポール人マイクロインフルエンサーをプールしているため、ある商品をPRしたい際にその商品のブランド支持者のみにPRしてもらうことができます。

このサービスの長所は、オーガニックでオーセンティックな(本物の)投稿が可能である点です。
つまり、「本物の口コミ、レビュー」による高い精度での経験価値の共有が可能です。

まだ、日本でのPRではオーガニックでオーセンティックな投稿が少ないように思います。
Instagramのアルゴリズムも、「より閲覧者の利益になる」ように設計されていることからも、より「本物の、良質な投稿」のための工夫がインフルエンサーマーケティングにも導入されるでしょう。

3:インフルエンサーの長期契約の促進

インフルエンサーによるPRは一回では成功しません。フォロワーにとって、その商品に対して価値を感じづらいからです。

インスタグラムコンテンツのコンサルティングサービスを提供しているManu Muraroさんは、「オーディエンスが商品の購入に至るまで、インフルエンサーはコンテンツを通じて6~8回程度、製品に接触させることが必要」だと言います。

また、インフルエンサー自体も、その案件一回のみの接触ではその商品に対しての愛着も湧かず、継続的に発信しないはずです。

そこで、今後はインフルエンサーと長期に渡って健全な関係構築に力が注がれると思われます。また、その結果、生じた信頼によってクリエイティブの完全委託も進むと思われます。

チケット販売会社シートギークはその先鋭的な例です。同社は当初、インフルエンサーに対して事細かな指示を出し、プロダクトを強引に売り込もうとしていました。

しかし、2016年にYouTuberのデビット・ドブリク氏と提携したことによって、インフルエンサーにクリエイティブを任せるように方針を転換しました。その結果インフルエンサーたちの自由な投稿が進み、ドブリク氏と20以上ものキャンペーンを展開、合計視聴回数は1億5000万回を突破するという成功をおさめました。

フォロワーにとっての価値提供だけでなく、インフルエンサーも巻き込んだ「三方良し」の形態が出来上がり、インフルエンサーマーケティング企業が特定のインフルエンサーを抱えるようになると思われます。

 

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4:まとめ

いかがでしょうか?インフルエンサーマーケティング業界は現状様々な企業が参入する「カオス」な状態にありますが、徐々にフォロワー、インフルエンサー共に価値を最大化する方向に進むことは疑いようがありません。

より、「三方良し」となる本質的な投稿、PRが進んでいくでしょう。

ただでさえ変化の激しいこの業界ですが、時流を見据えたPRを行いましょう。