2021.05.16

新城 豊

MARKETING

「パワーポイント嫌いを克服しよう」資料作成スピードと質を高める26のコツ

WRITER

新城 豊

株式会社PLAN-B 事業統括本部 デジタルマーケティング 戦略事業部(西日本) リーダー

2013年に中途入社。Yahoo!・Googleを中心とした運用型広告のプランニングと運用業務に従事。広告周りのクリエイティブやコンテンツマーケティングの運用を経て、現在は動画広告やバナーのクリエイティブ制作を担当。

目次
    1. パワーポイントとは?
    2. 作成前に知るべきパワーポイントの進め方と流れの考え方
      1. コツ1:いきなり書き始める!は大体失敗する
      2. コツ2:「何故?」を考えてオーダーのニーズを探る
      3. コツ3:ニーズを理解することで有利な競争環境を作る
      4. コツ4:ターゲット選定をすることで主張が見えてくる
      5. コツ5:提案は主張>根拠>補足の順に整理する
      6. コツ6:スライドも主張→根拠→補足の流れにする
      7. コツ7:流れはスライド単位ではなく資料全体で意識する
    3. パワーポイントのデザインで意識すること
      1. パワーポイントのデザイン面でよく使うコマンド
      2. コツ8:意外とできていない人が多いフォントルール
      3. コツ9:「ツラ」を整え、文章は端的にする
      4. コツ10:説明図は登場物を入れ、流れを作る
      5. コツ11:装飾にもルールをつけ、統一する
      6. コツ12:表の主役は数字であることを意識する
      7. コツ13:制作例の主役は制作例であることを意識する
      8. コツ14:度がすぎる装飾は資料の邪魔をする
    4. パワーポイントでよく使うフォーマットと小技
      1. コツ15:時間軸や与件整理で使える縦の流れ
      2. コツ16:ロードマップやターゲティングの可視化で使える横の流れ
      3. コツ17:図はSmart Artの機能を使うと早くキレイに作れる
      4. コツ18:ファネルは規模感や深さを伝えることが得意
      5. コツ19:フォントを少し工夫するだけでクオリティが高まる
      6. コツ20:適当に改行せず、文章の流れを作る 
      7. コツ21:今どの部分の話なのか。をスライドで表現する
      8. コツ22:ルールが決まればスタイルガイドとしておいておく
    5. グラフを有効的に使い、資料の根拠づけをしよう
      1. コツ23:グラフは「互いの関係性のある2つ以上の数量」を表にしたもの
      2. コツ24:棒グラフは1つのデータ、帯グラフは2つ以上のデータ割合を表現する
      3. コツ25:折れ線グラフは複項目の推移、散布図は2つの軸の分布を表する
      4. コツ26:割合は円グラフ。多種類の比較はレーダーが有効
    6. まとめ:パワーポイントを使いこなしてわかりやすい資料作りを心がけよう

「〇〇〇の資料作っといてくれる?」と上司や他部署のメンバーから資料作成の依頼を受けたことはありませんか?

パワーポイントは直感的に使えるコマンドも多く大変便利なソフトです。その為予備知識もなくいきなり着手してしまい修正や完成に時間を使ってしまう人を多く見ましたし、自分もその一人でした。

資料作成をスムーズに進めるための考え方や、すぐにでもできるコツを26個に分けて紹介させていただきます。

この記事を読むと以下のことがわかります

・資料作成を得意にする方法
・資料作成にかかるスピードを減らす方法
・わかりやすい資料の作成方法


パワーポイントとは?

PowerPointはMicrosoftが開発したソフトで、主にプレゼンテーションの資料作成の目的で使用され、パワポの愛称で親しまれています。

印刷用の資料を作成するだけでなく、スライドショーとしてスクリーンに映し出すことができ、多くのプレゼンの場で利用されています。

作成前に知るべきパワーポイントの進め方と流れの考え方

まずは、パワーポイントの進め方と流れの考え方をご紹介します。

コツ1:いきなり書き始める!は大体失敗する

パワーポイントで資料を作成する際には、はじめにアウトプットのイメージをもつことが大切です。

「パワーポイントが苦手」と答える人の多くは、このイメージができていない状態でいきなり手を動かしはじめてしまうため、何を軸に進めていけば良いのか途中で迷ってしまいます。

何度も修正を繰り返すうち、だんだんとモチベーションや集中力も下がり、まとまりのない資料となってしまうのです。

パワーポイント 書く前の注意点

このような状態に陥らないようにするためにも、まずはどのような資料を作成するのかを確認することが重要です。

またオーダー側と作成資料の内容にズレがないか、随時内容を確認しながら進めていくとスムーズです。

100%の完成を目指すのではなく、オーダー側とアウトプットのイメージをすり合わせながら進めましょう。

コツ2:「何故?」を考えてオーダーのニーズを探る

提案をオーダーした側の人が自身のニーズを把握しているとは限りません。

提案された手段が、本来の目的に即しているものなのかどうか、その意図や背景なども理解したうえで進めていくことが大切です。

プレゼンの考え方

提案を考える前に「何故?」を考え、ニーズを探ってみることにより、さまざまな提案や企画へとつながっていくこともあります。

コツ3:ニーズを理解することで有利な競争環境を作る

顧客のニーズを理解することはとても大切です。

プレゼンは常に競合会社と比較されるケースが多いですが、ニーズを捉えた提案を行うことで競争環境が有利になります。

相手のニーズを意識する

顕在的なニーズをおさえるだけでなく、潜在的なニーズを把握することが受注へとつなげる大きなポイントとなります。

しっかりとニーズを叶えるための提案を行いましょう。

コツ4:ターゲット選定をすることで主張が見えてくる

資料作成を行う前に、提案を受ける側のターゲットのことを整理することも大切です。

ターゲットが定まっていない状態では、主張もあいまいとなり、内容もぼんやりとしたものになりがち。

より具体的にターゲットを選定することで、何をどのように伝えれば良いのかがおのずと見えてくるはずです。

ターゲットと主張を決める

ターゲットを整理し、主張をまとめておくと全体の流れがスムーズに固まります。

コツ5:提案は主張>根拠>補足の順に整理する

主張がはっきりとしていなければ、聞き手はいったい何が言いたいのかわからず混乱してしまいます。

根拠も大切ですが、まずは主張を伝えるようにしましょう。

提案は主張、根拠の順で伝える

提案を受ける人は、提案内容を知っているわけではありません。

主張を先に伝えることで相手に話を聞く準備をさせることができます。

コツ6:スライドも主張→根拠→補足の流れにする

スライド1枚にまとめる際にも、主張→根拠→補足の流れを作ることで、伝わりやすい内容になります。パワーポイントのスライドも主張から伝える

図は1枚のスライドに主張、根拠、補足を入れ込むひな型と、それをもとにまとめた資料の作成例です。

複数のスライドにわけて根拠を伝えるのも効果的な手法ではありますが、どちらにしても主張からはじめることが大切です。

コツ7:流れはスライド単位ではなく資料全体で意識する

資料はあくまでも提案の補足として使用するものです。

スライドごとにあれこれ詰め込んで説明しようとしてしまいがちですが、それでは本来の提案や主張が見えてきません。

資料全体の流れも考える

スライド単位ではなく資料全体に流れを持たせ、正しく主張や根拠、補足が伝わる内容になっているかが重要です。

資料を作ったあとに資料を見返して、本当にその主張が正しいものかを考えましょう。


パワーポイントのデザインで意識すること

パワーポイントのデザインを工夫すると、とても伝わりやすい資料に変わります。

ここからは要点を絞ってデザイン面で注意すべき点を紹介させていただきます。

パワーポイントのデザイン面でよく使うコマンド

まずはパワーポイントで、使用頻度の高いコマンドを紹介します。

パワーポイントでよく使うコマンドは「フォント」、「図形」、「表」、「グラフ」です。

基本的にはルールを統一することと、役割を意識することができれば、見やすく伝わりやすい資料になります。

コツ8:意外とできていない人が多いフォントルール

フォントルールを統一することはとても大切です。

パワーポイントのデザインはまず文字のルールから

フォントのルールは、

  • 文字サイズ
  • フォントの種類

のことです。

パワーポイントを開いたら、フォントのルールを決めましょう。

あらかじめ体裁が整えられている、デザインテンプレートなどもあります。悩んだときには、テンプレートを活用してみるのも良いでしょう。

コツ9:「ツラ」を整え、文章は端的にする

フォントを統一したら、配置も意識しましょう。

好きな場所に文字を置くのではなく、ツラを決めた上で配置してください。

スライドや資料全体でツラがあっていないと、視点がばらけてしまい、読みにくく内容の伝わらない資料になってしまいます。

ツラを合わせることでスッキリとしたデザインに

また箇条書きなどを適度に用いて端的にまとめることで、より読みやすい資料に変わります。

コツ10:説明図は登場物を入れ、流れを作る

説明を行うスライドでは、文字が増え文章になりやすくなるため注意が必要です。

パワーポイントで文章はNG

流れがある場合は流れの伝わるものを入れる。またメリットを伝える際は、比較を図として入れると視覚的にも伝わるスライドになります。

スライドにメリハリを持たせることで、視覚的に内容が伝わるように意識しながらまとめることが大切です。

コツ11:装飾にもルールをつけ、統一する

伝わりやすいパワーポイントに共通しているのが、装飾のルールが統一されていることです。

パワーポイントの装飾は必要最低限に

資料作成が苦手と答える人の多くが装飾のルールを決めていません。またそうした人ほど、過度に装飾をして目立たせようとしてしまいがち。

装飾の多用や強調のしすぎは、大事な点が伝わりにくくなる要因になります。装飾をする際はポイントを絞って、必要最低限に抑えましょう。

コツ12:表の主役は数字であることを意識する

表も装飾をしすぎると、表の中の数字が伝わりづらくなります。

表の装飾も控えめにし、数字を目立たせる

表の装飾も必要最低限にすると、内容が伝わりやすくなります。

装飾をする場合には、テーブルヘッダなど見出し部分を区別する程度で十分です。

また表で数字を扱う場合、右に寄せるようにしましょう。右寄せにすることで単位が一目でわかるようになります。

コツ13:制作例の主役は制作例であることを意識する

クリエイティブイメージのスライドで装飾が目立ち、主役であるクリエイティブに目が行きづらくなっている資料をよく目にします。クリエイティブが装飾に負けないように注意する

あくまでも、主役はクリエイティブイメージです。

装飾は脇役なのでなるべく控えめにするなど、必要以上に目立たせない工夫をしましょう。

コツ14:度がすぎる装飾は資料の邪魔をする

装飾は見せたいものを目立たせる際に有効な手段の1つです。ただ度がすぎてしまうと、全体的な内容が伝わりにくくなります。

そうならないためにも、装飾にもルールをつけてルール内で装飾を行うようにしましょう。

  • 色:色相を統一し、彩度で強弱をつける
  • 線:場合によりますが、基本的には細く薄くする方が内容に目が行きやすくなります
  • シーン:理路整然と説明をしたい場合は青や緑、情熱的な話をしたい時は赤や黄色などの暖色系を使うと良いでしょう

パワーポイントでよく使うフォーマットと小技

パワーポイントで資料を作る際によく使うフォーマットや小技をまとめて紹介させていただきます。

ちょっとした工夫で劇的に伝わりやすい資料に変わるのでぜひ活用してみてください。

コツ15:時間軸や与件整理で使える縦の流れ

時間や与件整理で使えるのが縦の流れです。

パワーポイント、縦の定番のデザイン

矢印や数字、グラデーションを使い、工程や順番を表すことで、ぐっと伝わりやすい資料となるでしょう。

リスト型のデザインを加える方法も、流れを伝える手段として効果的です。

コツ16:ロードマップやターゲティングの可視化で使える横の流れ

横の流れはロードマップやターゲティングを可視化するのが得意です。

パワーポイント、横の定番のデザイン

ターゲティングイメージを入れる際はアイコンなどを合わせて使用すると、より視覚的に伝わりやすくなります。

アイコンを使う際はflaticon(http://www.flaticon.com/)がオススメです。アイコンなどを使用する際はごちゃついた印象にならないよう、色やデザインに統一感を持たせてまとめると良いでしょう。

コツ17:図はSmart Artの機能を使うと早くキレイに作れる

図を用意する際はSmartArtの機能を使うことをオススメします。

パワーポイントのデザインはSmartArtで

パワーポイントの標準的な機能の1つで、Smart Artを選択するだけでフォーマットのイメージを利用することが可能です。

コツ15でお伝えした矢印型のリストなども、Smart Artを使えば簡単にデザインできます。

コツ18:ファネルは規模感や深さを伝えることが得意

広告やマーケティングでよく使われるのがファネルです。

ファネルとは漏斗を意味する言葉で、段階を追って数が徐々に絞り込まれていく様子を表しています。規模感や深度を表すファネル図

ファネルだけでなく、指標を用意することでイメージをより伝えることができます。

ファネルを表すデザインも、SmartArt機能の「階層」の項目から簡単に作成が可能です。

コツ19:フォントを少し工夫するだけでクオリティが高まる

パワーポイントで作成されたスライドで、真っ黒の文字を使っている資料をよく見かけます。

真っ黒の文字はメリハリがきいて目立つといったメリットがありますが、コントラストが強く読み手に硬く重たい印象を与えてしまうこともあります。

真っ黒の文字を使うよりも、少しだけ灰色の文字を使うことで読みやすい資料を作ることが可能です。

コツ20:適当に改行せず、文章の流れを作る 

また文章の流れを無視した改行をしている資料もよく見かけます。

改行する時は、「句読点や、〜は」などの部分で改行して、読みやすくなるように注意しましょう。

このルールを守るだけで、見やすいパワーポイントに近づきます。

コツ21:今どの部分の話なのか。をスライドで表現する

ゴールが見えない提案資料は聞く側にとってストレスになります。

スライドには動きを持たせることもできるため、話しているパートの色を濃くするなどし、流れに沿って変化させる表現なども有効です。

パワーポイントで全体像を見せる

今どの部分の話なのかがわかるよう、メリハリをつけながら伝えましょう。

デザインが決まれば、パワーポイントのマスターで設定すればそれほど時間もかかりません。

重複する表現が続く場合、伝えたい部分だけを目立たせることで資料の質が高まります。

コツ22:ルールが決まればスタイルガイドとしておいておく

装飾やフォントなどのルールを決めたら、パワーポイントのスタイルガイドとして保存しておくと便利です。

資料作成は基本的に個人単位で進めることが多いと思いますが、複数人で同じ資料を作成する場合はスタイルガイドを用意しておくとデザイン面での修正が少なくなります。パワーポイントのスタイルガイドの例

パワーポイントでは自分で作成したデータを、スライドデザインテーマとしてテンプレート (potx ファイル) に保存しておくことができます。

ファイルから名前を付けて保存を選択し、ファイルの種類の一覧で「PowerPoint テンプレート」形式を選択して保存すればOKです。


グラフを有効的に使い、資料の根拠づけをしよう

主張の根拠としてよく使われるのが数字です。グラフは視覚的に伝えるだけでなく、自身が見せたい数字を強調することも可能なので印象付けにも最適な手法となります。

またグラフを使うことで視覚的に表現した時に数値の因果関係を見つけることも可能です。資料のためだけでなく分析を行う上でもグラフは使えるようになると良いでしょう。

コツ23:グラフは「互いの関係性のある2つ以上の数量」を表にしたもの

まずはグラフの意味を理解しましょう。

推移はグラフで表現する

グラフは1つの数値を表現するものではなく、「互いの関係性のある2つ以上の数量」を表したものです。

主張を通すためにも、根拠である推移を視覚的に伝えてみましょう。

コツ24:棒グラフは1つのデータ、帯グラフは2つ以上のデータ割合を表現する

グラフにもさまざまな種類がありますが、なかでも良く使うのが棒グラフです。棒グラフ、帯グラフの例

棒グラフはデータの推移だけでなく、割合を表現することに向いています。帯グラフは複数のデータを用意し割合を表現することが得意です。

コツ25:折れ線グラフは複項目の推移、散布図は2つの軸の分布を表する

折れ線グラフもよく使われるグラフの1つで、推移を見せることが得意です。

折れ線グラフ、散布図の例

折れ線グラフを1つの項目で表現しているケースも良く見ますが、図のように複数の項目での推移や比較を表現することが基本的な使われ方です。

散布図は分布を表すことができるグラフで、縦軸と横軸を用意し、分析に活かしましょう。

コツ26:割合は円グラフ。多種類の比較はレーダーが有効

統計データなどを伝える資料でよく利用されるのが円グラフです。

円グラフは割合を表すことが得意です。デフォルトのままグラフを使用するのではなく、見せたい項目だけ色をつけたり、数字を大きくすることでより伝わりやすいグラフになります。

円グラフ、レーダーの例

レーダーは複数項目の比較を行う時に便利なグラフです。競合比較などを行う際に利用でき、比較だけでなく競合群のウィークポイントを分析する際にも役立ちます。

どのような統計データを表現するのかに合わせて、適宜選ぶと良いでしょう。


まとめ:パワーポイントを使いこなしてわかりやすい資料作りを心がけよう

資料の流れは主張、根拠、補足の順でまとめることで伝わりやすい資料になります。

またデザインを考える前にスライド、文字、図式、装飾などのルールを統一し、装飾は目立たせすぎず最低限にしましょう。

数値を伝える際はグラフを使い、視覚的にも伝わりやすい資料にしましょう。上記のことを守れば、資料作成の経験が浅くてもクオリティの高い資料につながるのでぜひ試してみてください。