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2019.06.07

百々 雅基

DMP/AI

分析結果を次に繋げるために|データストーリーテリングについて知ろう

WRITER

百々 雅基

株式会社PLAN-B システム開発本部 PDMチーム

パブリックDMP Juicerが保有する、3rd party dataの営業、データ加工、BIツールでの可視化、分析、クライアントへのプランニングを一貫して担当。
2019年7月からPDMチームに異動し、新規プロダクトの開発に携わっている。

目次
    1. データストーリーテリングとは
    2. データストーリーテリングで意識すべきこと
      1. 実現すべきゴールを意識する
      2. データを伝わる形にする
    3. まとめ

近年、情報技術の進歩によってより多くのデータを集めることができるようになってきました。

DWHやDMPを導入し、自社のユーザーなどについて分析を独自に進めている企業も増えてきていることと思います。

しかし、分析しただけでは何も変わらず、その結果どういったアクションに繋げるのかということがもっとも重要です。 その際に関係者や上司を納得させ、動かすためにデータストーリーテリングという考え方を意識しようといった風潮が広まってきています。

本コラムではデータストーリーテリングとは何か、その実現のために何を意識すべきなのかということを説明していきます。


データストーリーテリングとは

データストーリーテリングとは簡単に言うと「データから得られたことを、ストーリーを組み立てながらわかりやすく伝える」ということです。

コンサルタントの方などは昔からデータをもとにプレゼンテーションをしていたので当たり前のことを今更と思われるかもしれません。 しかし近年データ分析も高度化とともに民主化が進み、多くの人がデータに触れ分析する機会が増えてきたことで、もう一度データをもとにストーリーを組み立てるということに焦点が当たってきています。

またデータストーリーテリングとは従来コンサルタントの方が行ってきたような提案で使われることに留まらず、ダッシュボードの作成など普段の業務から活用するために使われることも増えてきました。

定点観測すべき数値をダッシュボードで示していてもみんなに見られない、使われないということが起きてしまっていることが多いのではないでしょうか。 そのときにデータストーリーテリングを意識してダッシュボードを作成することで、使われるダッシュボードにすることが最近強く推奨されています。

今後さらにデータと触れる機会は増えてきます。 そのときにいかにデータ分析の結果をわかりやすく伝えられるかということは必須スキルになってくるでしょう。


データストーリーテリングで意識すべきこと

それでは実際にデータストーリーテリングとはどのようなことに意識することでできるようになるのかということをご説明します。

データストーリーテリングで意識すべき基本的なことは以下の2つになります。

  1. 実現すべきルールを意識する
  2. データを伝わる形にする

それぞれについて説明していきます。

実現すべきゴールを意識する

ストーリーを構築するためにはまず何をゴールとするのかを設定しなければなりません。

例えば分析の結果からAという施策を打つ必要があるのではないかという仮説が立てられた。そのため、上司を説得しなければならない。という状況だった場合、ゴールは「Aという施策を打つ許可を上司からもらう」ということになります。

そのゴールをもとにまずは情報を取捨選択しましょう。Aという施策を打たないといけないという結論にならないデータはいくら時間をかけていい分析ができたとしても使うべきではありません。
また上司から許可をもらうというゴールがあるため、上司が許可を出すにはどのようなデータが必要なのかも考えなければなりません。

このようにゴールを明確にすることでストーリーを組み立てるデータを取捨選択することができるようになります。

またここでいうストーリーとはおとぎ話のようなものではなく、論理的に構築された話ということです。 そのため最終的な結論にたどり着くまでにどのような順番で分析結果を見せるべきかということも十分に考えましょう。

データを伝わる形にする

分析結果をわかりやすく伝えるためには、データの見せ方というものも非常に重要になってきます。

例えば以下はある架空企業のオウンドメディア記事のクロス集計表になります。 ここではわかりやすくするために記事のクリック率(CTR)とその記事からの成約率(CVR)のみを見ていきます。

 CTRCVR
A5.00%0.55%
B2.00%0.65%
C6.00%0.10%

このデータを分析するとBの記事はCVRが高いのにCTRが低いということが判断できたとします。

その分析から「Bの記事はタイトルとディスクリプションを変更するべき」ということを伝えたいときに、この表を見せただけではイマイチわかりません。

これを棒グラフ化し、以下のようにしたとします。 これでもイマイチ伝わらないかと思います。

そもそも各記事の区別がつかないですよね。

では色を変えてみましょう。

少しわかりやすくなったかと思います。

ただそれでも結局このグラフを見てどう判断すれば良いのかわからないですよね。

そこで以下のようにグラフを変更してみました。 横軸にCVR、縦軸にCTRを置いた散布図です。

すると右上の象限にあるものがCVRもCTRも高い記事、右下がCVRは高いがCTRが低い記事、というように各記事の特徴が一目でわかるようになります。

この結果、Bの記事はCVRは高いのにCTRが低いということが一目瞭然となり、CTRを高めるためにタイトルとディスクリプションを改善したほうがよいといった提案がより通りやすくなるでしょう。

このように一つのデータを見せるときにでも、最終的に何を伝えたいのかを考えた上で、グラフの種類や色、大きさなどに気をつけることで伝わり方が大きく変わってきます。

このようにとても基本的ではありますが、2つのことを意識することで大きく受け手の行動は変わってくるかと思います。

またダッシュボードを作成する方も、「そのダッシュボードで何を伝え、その結果どのようなアクションを見た人に起こさせるのか」といったゴールの意識と、どのように見せれば伝わりやすいのかということを考えて作成することが大切です。


まとめ

データストーリーテリングはデータ分析に関わる方だけでなく、営業の方など幅広い人に必要となってくるものになります。

ぜひ一度基本に立ち戻って、2つのポイントを意識してみてください。