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インターネット広告
2021.06.10
近年、多くの広告主様の間でよく話題にあがるネイティブ広告。「実際にCV(コンバージョン)はとれているのか」 「広告の種類ごとに意識すべきポイントなどはあるのか」 と疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、ネイティブ広告の配信種類別の特徴と、ネイティブ広告用の記事型LPで注意すべき3つのポイントをご紹介します。
一般社団法人インターネット広告推進協議会(JIAA)では、ネイティブ広告を「デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユーザーの情報利用体験を妨げない広告を指す」と定義しています。
つまり、ネイティブ広告とは、さまざまなコンテンツメディア内の広告掲載面に広告を自然に溶け込ませることで、「ユーザーにコンテンツの一部として見てもらう」ことを目的とした広告です。広告を広告と認識せずにユーザーと接触することができるため、ユーザーに負荷を与えず情報を届けることができます。
「ネイティブ広告」は、昨今Webページ上にテキストや画像を貼り付ける「バナー広告」の反応率が下落している中で登場し、バナー広告で反応しないユーザーにもリーチできるという特徴と、ブランドの認知や行動に繋がりやすいという2つの特徴があります。
調査データ(全文英語):http://www.ipglab.com/2013/06/18/ipg-lab-sharethrough-exploring-the-effectiveness-of-native-ads/
代表的なネイティブ広告としては、「01. インフィード型」「02. レコメンドウィジェット型」「03. 記事広告型」の3種類があります。
実は、検索エンジンで一般ユーザーが検索したキーワードに関連した広告を検索結果画面に表示させる「検索連動型広告」も、IAB(Interactive Advertising Bureau)によると、ネイティブ広告と定義されています。
しかし、一般的にはネイティブ広告として認識されておらず、ネイティブ広告と言うべきか議論が必要なフォーマットのひとつとなっています。
弊社では、潜在顧客向けのインフィード広告(Amebaインフィード/Yahoo!インフィードなど)と、レコメンドウィジェット型広告(logly lift/Outbrain/Yahoo!コンテンツディスカバリーなど)を中心に「ネイティブ広告」と呼称しています。
ここからは、代表的な3種類に加えて最近利用されるネイティブ広告を4つを紹介します。
インフィード型の広告は、画面の上から下に読み進めていくメディア内のコンテンツとコンテンツの間に表示される広告のこと指しています。代表的な例ですとFacebookやTwitterなどのSNS系フィード広告や、前述のAmebaインフィードやYahoo!インフィードが有名です。
SNSの場合は友達の投稿と投稿の間、メディアの場合は記事と記事の間に広告が表示されることになります。
レコメンドウィジェット型の広告は、ユーザーが普段なにげなく閲覧しているYahoo!ニュースなどの記事下部に、おすすめコンテンツのような見せかたで広告を表示させるフォーマットのことです。
基本的にはユーザーが今読んでいる記事に親和性の高い内容の広告が表示されるので、広告であることに気づかれにくいという特徴があります。
記事広告型はPRしたい内容が、該当メディアの広告ではない一般記事と近しいつくりで編集された広告のことを指します。
ただ、この「ネイティブ広告」という言葉は人によってかなり認識が違う言葉で、例えば先程言ったFacebookやTwitterのインフィード広告も、人によっては「それはネイティブ広告じゃなくてSNS広告だよ?」となったりします。
記事広告型も同様に意見が別れるところですね。
ペイドサーチ型はいわゆるリスティング広告です。
ユーザーの検索語句に連動して、検索結果に表示される広告を指します。 一目見ただけでは通常の検索結果と同様ですが、「広告」と表記がされているため区別することができます。
プロモートリスティング型は、サイト内の検索結果に応じて違和感なく表示される広告です。 ECサイト(Amazonや楽天など)や情報メディア(ぐるなびや食べログなど)の上部に「PR」や「広告」として表示されることが特徴です。
上記画像のように、他の商品と同様に広告表示がされているものがプロモートリスティング型と呼ばれます。
ネイティブ要素を持つインアド型は、サイトコンテンツの内容と親和性が高いものの、デザイン面は親和性がないものを指します。IABが定めた基準をクリアしているとき、ディスプレイ広告であってもネイティブ広告とされます。
通常表示されるサイト内コンテンツとは異なった枠に表示されるため、Google Adsenceと似ている形式です。
※IABとは、インターネットの技術コミュニティ全体の方向性やインターネット全体のアーキテクチャについての議論を行う技術者の集団を指します。
カスタム型は、これまで紹介した種類とは異なるため分類が難しい広告を総称したものです。 有名なものでは「LINEスポンサードスタンプ」がカスタム型に該当します。
ただ、カスタム型は分類が難しいことから「そもそもネイティブ広告なのか」が議論されることもあります。
直接的なコンバージョンだけを指標として見た場合、その通りと言える結果になることは多いです。しかし、アトリビューション分析を用いて、「初回接触ユーザーを生み出した広告媒体は何なのか」という指標で見た時には、驚くほど多くの新規ユーザー獲得が出来ている場合があります。
ネイティブ広告はあくまでもニーズ顕在化前の潜在層、もしくは準顕在層に幅広くアプローチする配信手法ですので、従来のリスティング広告のような刈り取り施策と同じ指標で比較してはいけません。
誤解を恐れずに言うと、ターゲットとなりうるユーザーに対して顕在化する前の潜在層のうちから接点を持っておき、いざニーズが顕在化した時に思い出してもらえれば成功なんです。そのユーザーは、ネイティブ広告を実施していなければもしかしたら一生接点がなかった可能性があるわけですから。
弊社の開発ツール「Reallo(リアロ)」もそうですが、接触のみでコンバージョンしなかったユーザーが、期間をあけて別の広告からコンバージョンした、というアトリビューション効果を測定できるツールも増えています。
アトリビューション分析を用いた指標でネイティブ広告の成果をはかることをおすすめしています。
ここまでで、ネイティブ広告の大まかな特徴についてご理解いただけたでしょうか。
「普通の広告と違うことはわかったけど、結局どう使ったらいいの?」と思う方もいるかと思います。 ネイティブ広告の効果を最大限に発揮するためには、正しい理解が不可欠です。 そこで、ここからはネイティブ広告のメリットとデメリットを丁寧に解説していきます。
順番に見ていきましょう。
ネイティブ広告のメリットは「自然にユーザーを誘導できる」ことです。
配信先のコンテンツに合わせた配信を行うため、興味を引きやすくなります。 特にインフィード型のネイティブ広告の場合は、コンテンツを見ていく中で自然と目に留まるためユーザーに違和感を生じさせずに誘導することができます。 そのため、バナー広告などと比べてCTRが高くなる傾向にあるのです。
先述したように、ネイティブ広告はあくまでもニーズ顕在化前の潜在層、もしくは準顕在層に幅広くアプローチする配信手法。利用する際は、ターゲット層に合わせて適切な配信を検討することが重要です。
ネイティブ広告のデメリットとして「コンテンツと勘違いしたユーザーが離脱しやすい」ことが挙げられます。
ユーザーがコンテンツと広告の区別をつけづらい形で配信するため、広告に嫌悪感のあるユーザーは「え、広告だったのか…」と離脱してしまうのです。 コンテンツに溶け込む広告だからこそ、ユーザーからの印象を悪くしないように慎重な運用を求められるのがネイティブ広告です。
ネイティブ広告で重要なのは「どのタイプの広告配信先を選択するか」ではなく「バナーやLPなどのクリエイティブをいかに配信先のトンマナにあわせるか」です。
例えばYahoo!ニュースなどのニュースサイトで記事を読んでいて、おすすめのレコメンド記事欄に何の関係もなく広告色の強いバナーが出てきたらどうでしょうか?さらに、バナーをクリックしたら広告色しかない健康食品の定期購入促進用LPが出てきたらユーザーはどう思うでしょうか。せっかくの自然な広告手法が台無しです。
なのでネイティブ広告のクリエイティブは、バナーの作りもメディアのトンマナにあわせる必要がありますし、クリック先のLPであっても従来のLPのように商品/サービスを強く訴求してはいけません。
ユーザーにとって価値のある情報を届けてあげて、最後にちょっとだけ商品を紹介してあげる、というような『記事型LP』の作りにしてあげることが重要です。
Facebook広告やTwitter広告などを始めとする、SNSのインフィード広告の場合は、「SNSがどんな目的で利用されているのか」を考え、バナーを制作することが、CTRを高める秘訣です。
SNSは、ユーザーが個人間でコミュニケーションを取ることをメインの目的とされているものです。
つまり、友達と友達の投稿の間に広告枠が設置されることになるので、そこに自然に馴染むようにするためには、ユーザーが投稿するような「スマホで撮影したようなバナー」や、 UGCと言われる「ユーザーが投稿したようなコンテンツ」、簡単なフリー素材の活用が一番効果的だったりします。
逆に、商品を強くPRするようなしっかりしたバナーや、プロのカメラマンが撮影したキレイ過ぎるバナーは避けられる傾向にあるので注意が必要です。
YDNやGDNなどのバナー広告で言われる「良いクリエイティブ」と、SNS上に展開すべき「良いクリエイティブ」は性質が大きく異なることを理解して、SNS広告だけで成功パターンを見つけることが、成果を大きく出すポイントです。
その他のインフィード型の広告枠のあるメディアも同様です。
ユーザーはどんな情報を求めてそのメディアに訪れているのか、そのメディア内の一般記事のバナーはどのようなものが多いのか、こういったリサーチを行ったうえで、メディア毎にトンマナを調整したユニークなバナーを展開していく必要があるでしょう。
ネイティブ広告活用時のバナーについて上記で触れました。バナークリック後のLPについてはどのような注意点があるでしょうか。
広告以外のコンテンツと自然に馴染むように配信されるネイティブ広告をクリックするユーザーは、まだ「商品/サービスを購入したい」とは思っていないことがほとんどです。そのような潜在層のユーザーに「この商品すごくいいですよ!」とゴリゴリに勧めても毛嫌いされるに決まっています。
先程お伝えしたように、商品の訴求ばかりではダメですが、それをなくしただけでは成果(CV)には繋がりません。ユーザーが商品を購入するためには、ユーザーに判断材料を与える必要があります。ターゲットユーザーがその商品を購入する前に知っておきたいであろう情報を提供することこそが、成果に繋がります。
ネイティブ広告媒体の中には、Yahoo!コンテンツディスカバリーのような審査基準がとても厳しいものが存在します。他媒体では審査に通過するのに、なぜ!?ということにならないためにも、記事広告用LPを制作する場合には、どこの媒体で広告を出稿するのか、その媒体の審査基準がどうなっているのかをきちんと確認してから、制作に取り掛かりましょう。
今回は、コンバージョンを増加させるネイティブ広告の作り方と、記事LPで注意すべきポイントについてご紹介させていただきました。
コンバージョンを意識したネイティブ広告をつくるうえで大切なのは、「ユーザーの目線に立つこと」。ネイティブ広告で効果が出ないと相談されるケースで一番多いのが、ユーザー目線に立てていない自分本位なバナーや記事を配信してしまっていることです。
コンテンツごとに目的やユーザーの行動・心理を考えたうえで、バナーや記事型LPを作り込むことが重要といえるでしょう。