運用者として一歩リードするために知っておきたい「アトリビューション」の考え方

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はじめに

「管理画面上でコンバージョンは出ているのに売上はあまり上がらない…」
「認知施策にどれくらい予算を使えばいいのかわからない…」
というお悩みを抱える広告運用者、マーケティング担当者の方は多いのではないでしょうか?

そんなときに役に立つのが「アトリビューション」という考え方です。

例えば、検索連動型広告等、コンバージョンの直前にユーザーが接触することが多いであろう媒体にばかり予算を投下していると、効率は良いかもしれないですが、限られたユーザーの集客にとどまるため、売上は頭打ちになってしまいます。

間接的にコンバージョン獲得にも貢献するであろう認知施策の媒体にも予算を投下したほうが、表面的な獲得効率は落ちるかもしれないですが、新規ユーザーの獲得等にもつながるため、最終的な売上には大きくインパクトする可能性があります。

管理画面上のコンバージョン獲得ももちろん大切ですが、実際の売上が上がることが企業にとって最も嬉しいことですよね。

このように、ダイレクトにコンバージョンにつながる媒体だけでなく、それ以前にユーザーに何らかの形で接触する媒体も適切な形で評価をし、予算の配分を行うことで、売上の最大化を狙うことができます。

ここで「アトリビューション」の考え方が必要になってきます。

アトリビューションとは

アトリビューションとは、ユーザーがコンバージョンへ至るまでに経由した複数の接点のうち、直接コンバージョンにつながった地点だけでなく、それまでのユーザーが接触した接点も評価するという考え方のことです。

マーケティング施策として、広告、メルマガ、等複数の施策を同時進行している場合はこの考え方が必須となってきます。

なぜアトリビューションという考え方が重要なのか

一言で言うと、コンバージョン最大化のために様々なマーケティング施策に投下する予算を振り分けるうえで、適切な判断をするためです。

例えば下記のような例です。



最終的にコンバージョンに至った直前のGoogle広告のみを評価し、Google広告に多くの予算を投下し、それ以外のチャネルに関しては予算を抑制すると判断した場合を仮定します。

そうすると、Google広告に至るまでのチャネルでユーザーが商品に接触する機会が減るため、最終的なコンバージョン数も減少してしまう可能性があります。

このように、コンバージョンに至るまでの経路の一部に偏った評価をしてしまうと、成果に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。

しかし、かといって平等に評価すれば良いというものでもなく、提供するサービスの内容、広告施策の良し悪しや性質等によって、重みづけの仕方は変わります。このような現象を理解し、その不確実な成果に対してPDCAを回し続けるために、このアトリビューションという考え方が重要なのです。

アトリビューションの種類

Google広告においては、コンバージョンを設定する際に、どのアトリビューションモデルをもとに計測するのかを選択することができます。

ここではその内容をご紹介します。なお、Google広告で設定できる内容とは言ったものの、マーケティング施策においてよく利用されるアトリビューションモデルはほぼ網羅できているため、汎用的に活用できる考え方かと思います。

ラストクリックモデル

コンバージョンに至るまでの経路のなかで、最後にクリックされた広告だけに貢献度が割り当てられるモデルです。Google広告ではこちらがデフォルトの設定になっており、もともとは最も一般的とされていたモデルです。

ファーストクリックモデル

コンバージョンに至るまでの経路のなかで、最初にクリックされた広告だけに貢献度が割り当てられるモデルです。

線形モデル

コンバージョンに至るまでの経路でクリックされたすべての広告に平等に貢献度が割り当てられるモデルです。

減衰モデル

コンバージョンに至るまでの経路のうち、時系列が前のものをより低く、時系列が後のものをより高く評価するモデルです。

接点ベースモデル

コンバージョンに至るまでの経路のうち、最初にクリックした広告と最後にクリックした広告にそれぞれ40%、それ以外の広告に20%の貢献度を割り当てるモデルです。

データドリブンモデル

そのアカウントの過去のコンバージョンデータに基づき、コンバージョンの貢献度を割り当てるモデルです。

過去データに基づき、アカウントに最も適した独自の評価方法で評価を行うことができるため、現在最も推奨されているモデルです。

アトリビューションモデルの選び方

冒頭で、「コンバージョンに至る直前のチャネルのみを評価すると適切な予算配分ができない」といった意味のことを記載しましたが、かといって、いつでも初回接触を重く評価するのが良いかというとそうとは限りません。

一般的な判断基準としては、売上や販売個数の「数」を重視するのか「効率」を重視するのか、という点になります。

積極的に拡大したい場合

ファーストクリック、線形モデル、等のモデルを用いてコンバージョンから遠い地点も積極的に評価するのが適切です。

メリット:購入に至るまでの前半の接触チャネルも評価し、そこに予算を投下する判断をすれば、ユーザーが接触するチャネルが増え、売上拡大等につながる
デメリット:各施策単体の費用対効果を確認する際に獲得効率の面ではコンバージョン直前の媒体よりも劣る可能性が高い
※ただし、マーケティング施策全体で見て費用対効果があっていれば、前者の売上拡大のメリットのほうが大きいと考えられます。

慎重に拡大したい、リスク取りたくない、売上より利益重視

ラストクリックモデル、減衰モデル棟を用いてコンバージョンに近い地点に多くの貢献度を割り当てるのが適切です。

メリット:ダイレクトに購入に至るチャネルに費用を投下する判断になりやすいため、獲得効率の面では良い結果が得られやすい
デメリット:初回接触等のマーケティング施策の費用を削る判断になりやすいため、事業のシュリンクにつながりやすい

Cookieレス時代におけるアトリビューション分析について

近年、Cookieの規制が厳しくなり、今までよりもユーザーのデータをトラッキングすることが難しくなっているということは皆さんもご存知のことでしょう。今まではCookieを用いて、媒体ごとの成果を把握していましたが、Cookie制限の影響によって今までよりもコンバージョン計測がしにくくなってきています。

そのため、媒体が推奨するファーストパーティーデータを用いたコンバージョン計測の実装を早期に行う、別途計測ツールを用いて欠損が生じるコンバージョン計測を機械学習で補う、等の対応が必要になります。



各媒体を同じ条件で比較できる土壌を整えつつ、コンバージョン経路を把握してアトリビューション分析を行い、各媒体の間接効果やコンバージョンへの貢献度合いを正しく把握することで、正しい判断を行うことができます。

Cookieが利用できない時代においては、計測ツールの利用等がますます必要とされてくるでしょう。

まとめ

実施しているマーケティング施策の効果が出ているのかどうか、今後はどのように施策ごとに予算を配分するのか、等を考えるうえで、アトリビューションの考え方は非常に大切です。

複数の施策をうまく組み合わせて成果を最大化させるために、ぜひアトリビューションの考え方を取り入れてみましょう。