2021.08.31

吉田 亮

INTERNET ADVERTISING

運用者を手助けするリスティング広告の最適化案とは?

WRITER

吉田 亮

株式会社PLAN-B ADコンサルティング事業部 部長

2013年に新卒としてPLAN-B入社。Yahoo!・Googleを中心に、これまで運用型広告のプランニングと運用業務に従事。小規模事業者から大規模アカウント、業種問わず様々なアカウントで成果を改善した実績多数。現在はマネジメント業務の傍ら、企業のデジタルマーケティングに関わる戦略立案などの支援もこなす。
目次
    1. 最適化案とは
    2. 最適化案を使うメリット
      1. (1)予測データを見たうえで反映できる
      2. (2)反映がとても簡単
      3. (3)アカウントをフレッシュに保てる
    3. 最適化案の種類
    4. 最適化案の確認方法
      1. Google広告の確認方法
      2. Yahoo!広告の確認方法
    5. 最適化案を活用する際の注意点
      1. なんでも適応すればいいというものではない
      2. 良く出てくる最適化案は自動適応に
    6. まとめ

リスティング広告の運用をしていると、あれもこれもやらないといけないとなって基本的な施策や設定が漏れていたり、なかなか新しい施策を考える時間が取れないということはないですか?

今回はそんな運用者を手助けする機能「最適化案」についてご説明します。

最適化案とは

最適化案とは、広告配信のパフォーマンスを上げるために実施すべき施策を、Google広告やYahoo!広告が提案してくれる機能のことを指します。提案内容は、広告管理画面の最適化案タブから確認することが可能です。

また、これらの最適化案は一律の案内ではなく、広告アカウントごとのパフォーマンスや機能の実装状況に応じてカスタムされて提案されます。配信がされてすぐのときは出てくる最適化案は少ないですが、配信が進むにつれて状況に応じた提案がなされる仕組みです。

基本的には広告媒体が提唱している推奨設定や機能に関するものがほとんどですので、実装することで効果の改善に繋がることも多くあります。

最適化案を使うメリット

ここからは最適化案を使うメリットを見ていきましょう。

(1)予測データを見たうえで反映できる

管理画面上で出てくる最適化案では、その施策や機能を実装することによってどれくらいパフォーマンスに変化をもたらすか、過去のデータから予測データとして提示されます。

あくまで予測値であるため、必ずその効果を必ず得られるわけではありませんが施策の優先度を考える際の目安にはなってくるでしょう。

最適化案の予測データ

(2)反映がとても簡単

出てきた最適化案はボタン一つでそのまま適応することが可能です。

わざわざ管理画面で入稿や設定を改めて行ったり、入稿エディターを使う必要もないので、運用者にとっては便利な機能です。もちろん、提案内容の詳細は画面上で確認することができますので、意図しない内容である場合は取捨選択することも可能です。

(3)アカウントをフレッシュに保てる

長らく運用しているアカウントだと、キーワードや広告文が凝り固まってしまっている状態であることも少なくありません。

そんなときは最適化案を用いて定期的に施策を取り入れることで、広告アカウントをその都度最新の状態にアップデートすることができるのです。運用者であれば、手軽に新しい可能性を探ることができる機能は使わない手はないですよね。

最適化案の種類

最適化案の種類について、まずはGoogle広告から見ていきましょう。

このように、大きく5つのカテゴリに分かれておりアカウント内のエラーの修正を手助けするものから、新たなキャンペーンの追加まで多岐にわたります。

一度適応した施策であっても、新たに最適化案が提案されることはありますので定期的に見に行くことを推奨します。

カテゴリ大まかな内容具体的な項目の例
広告と広告表示オプション新しい広告の作成や、広告表示オプションの作成ができます。広告を改善することで、クリック率やコンバージョン率の改善が期待できます。・レスポンシブ検索広告にアセットを追加する
・サイトリンクに説明を追加する
・より関連性の高い広告を新たに作成する
自動化されたキャンペーン広告の管理を軽減するような、全自動系のプロダクトの導入ができます。・ローカル キャンペーンを作成する
・スマート ディスプレイ キャンペーンを作成する
・スマート ショッピング キャンペーンに切り替える
入札単価と予算パフォーマンスを最大化するために必要な予算、最適な入札価格の設定を手助けする機能です。・拡張 CPC を使って広告費用対効果を高める
・「コンバージョン数の最大化」を使って広告費用対効果を高める
・予算を引き上げる
キーワードとターゲット設定商品やサービスに沿ったキーワードやターゲティングを作成することができます。・オーディエンスを追加する
・成果の低いキーワードを一時停止する
・既存のキーワードを部分一致にアップグレードする
問題の修正アカウント内で意図せず起こっている問題の修正案を提示してくれます。・フィード内の不承認アイテムを修正する
・広告文の問題を解消する
・オーディエンス ターゲティングを修正する

次にYahoo!広告の最適化案を見ていきましょう。

Yahoo!広告では、検索広告(YSA)とディスプレイ広告(YDA)で最適化案の種類が異なります。(2021年8月現在)

検索広告についてはいずれGoogle広告のように増えていくことが予想されますが、現状では2つしかなく使う場面が限られています。

YSA
種類内容
新しいキーワードの追加すでに登録されているキーワードをもとに新たなキーワードが提案されます。
これにより、今までリーチできていなかった検索語句への表示機会が増え、ユーザーの取りこぼしを防止する効果が期待できます。
キャンペーン予算(日額)の増額キャンペーンの日予算を、広告を最大限配信するために必要な予算まで引き上げる提案です。
一日の広告費が日予算の制限にかかっているときに表示されます。
YDA
種類内容
1日の予算上限に達したキャンペーンキャンペーンの日予算を、広告を最大限配信するために必要な予算まで引き上げる提案です。
一日の広告費が日予算の制限にかかっているときに表示されます。
インプレッションシェア損失率(予算)が大きいキャンペーン過去7日間でインプレッションシェア損失率が25%以上のキャンペーンに対して、推奨予算を増額する提案です。
費用が予期せず高額になることもあるため、必ず提案額の確認が必要です。
自動入札(コンバージョン単価の目標値)ご利用のすすめ手動入札を利用しているキャンペーンで、自動入札がうまく稼働する条件となるコンバージョンの母数を担保できているときに、自動入札の導入をおすすめする提案です。
広告の追加を推奨するキャンペーン画像のみや、レスポンシブのみしか入っていない広告グループに対して、新たな広告タイプ追加の提案です。
追加を推奨するサーチキーワードすでに登録されているサーチキーワードをもとに新たなサーチキーワードが提案されます。

最適化案の確認方法

最適化案は日々新しいものが提案されるため、定期的に見に行くことが大事です。ここからは最適化案の確認方法をみていきましょう。

Google広告の確認方法

管理画面左側にあるタブの上の方にある「最適化案」を選択することで確認できます。各項目の詳細については「最適化案を表示」を選択することで、予測データや反映する内容の詳細を確認することができます。

Google広告の最適化案確認方法

Yahoo!広告の確認方法

検索広告(YSA)では管理画面上部にある「最適化」タブを選択することで確認できます。「最適化案の詳細を表示」を選択することで、予測データや反映する内容の詳細を確認することができます。

YSAの最適化案確認方法

ディスプレイ広告(YDA)ではGoogle広告と確認方法が似ています。管理画面左側にあるタブの上の方にある「最適化提案」をせんたくすることで確認できます。

YDAの最適化案確認方法

最適化案を活用する際の注意点

なんでも適応すればいいというものではない

最適化案は、GoogleやYahoo!の広告媒体システムが過去のデータや傾向をもとに新たな施策を提案してくれる便利な機能ではありますが、あくまで予測に基づいた施策であることには留意しておく必要があります。

そのため、あえて行っている施策の逆をいく案を提案される場合もあるでしょう。導入の際は、予測効果や最終的なゴール地点を考慮したときに今やるべきことか?というような点を考慮に入れたうえで設定するようにしましょう。

良く出てくる最適化案は自動適応に

Google広告では最適化案を自動的に設定できる機能があります。代理店の場合、広告クリエイティブの自動適応などは広告主確認が必要で難しいかもしれませんが、例えば

・オーディエンスを追加しましょう
・Google 検索パートナーを使ってリーチを拡大しましょう
・重複するキーワードを削除しましょう
・広告配信に使われていないキーワードを削除しましょう
・動的検索広告を追加しましょう
・競合する除外キーワードを削除する

などの、確認などなしに確実にやっておいたほうがいい項目は自動適応を有効にしておきましょう。

まとめ

Google広告を中心に、運用型広告はどんどん自動化の流れが加速しています。最適化案は、この流れを加速するような機能として提供されているようです。

Googleの意図としては、広告主の担当者や代理店の担当者から、デイリーで行うような思考を必要としない業務を可能な限り削減し、より上流のマーケティング戦略の計画や実行にかける時間を増やしてほしいという考えによるものでしょう。

運用型広告の自動化との付き合い方を今一度考えてみてはいかがでしょうか。